英単語帳アプリおすすめ8選|紙より覚えやすい選び方と活用法

英単語を覚えようと思って単語帳を買ったのに、数日で止まってしまう。
または、アプリを入れたものの、どれも似たようで続かない——。
実は、“どのアプリを使うか”よりも、自分の目的と学習スタイルに合った「単語帳設計」を選ぶことが大切です。
単語アプリには、「テスト前に一気に覚えるタイプ」もあれば、「忘れる前に自動で復習できるタイプ」もあります。
自分に合わないアプリを選ぶと、せっかくの努力が定着につながりません。
この記事では、“覚える・続ける・定着する”を両立できる英単語帳アプリを目的別に紹介します。
アプリを「探す」だけでなく、「使いこなす」ためのコツも解説していきます。
結論ファースト:目的別おすすめアプリ早見表
英単語アプリは「どれが一番良いか」ではなく、“どんな目的で使うか”によって最適なものが変わります。
短期間でスコアを上げたい人もいれば、毎日コツコツ覚えたい人、文脈の中で自然に定着させたい人もいます。
ここでは、主要アプリを学習目的別に整理しました。
どれも「覚える」だけでなく、「続ける」「定着させる」ための設計がされています。
目的 | おすすめアプリ | 特徴 |
高速で覚えたい | mikan | 単語→意味をテンポ良く反復。1日3周の高速サイクルでテスト前の総復習に最適。 |
苦手をなくしたい | TANZAM | 例文×音声×SRSで「意味・音・文脈」を同時に定着。忘却曲線に沿って自動で復習。 |
文脈で覚えたい | Clozemaster | 実際の英文の穴埋めで記憶。リーディング力と語彙運用力を同時に鍛えられる。 |
ゲーム感覚で続けたい | Duolingo | クイズ形式と連続記録機能で学習を習慣化。気軽に楽しく英語に触れられる。 |
自分で作りたい | Quizlet/Anki | 自作カード・画像・音声を追加できる。SRS搭載で自分専用の単語帳を構築可能。 |
アプリ選びのコツは、目的から逆算することです。
- 「短期間で得点を上げたい」なら mikan、
- 「忘れずに定着させたい」なら TANZAM、
- 「英文の中で使える語彙を増やしたい」なら Clozemaster
まずは1〜2種類を試して、自分に合うリズムを見つけることが大切です。
合わないアプリを無理に続けるよりも、「続けられる環境」を作るほうが、結果的に語彙は何倍も定着します。
英単語帳アプリの選び方3原則
「人気だから」「レビューが多いから」といった理由だけでアプリを選ぶと、数日で続かなくなってしまうことも少なくありません。
大切なのは、“覚えやすさ”と“続けやすさ”の仕組みがあるかどうかです。
ここでは、英単語帳アプリを選ぶときに必ずチェックしたい3つのポイントを紹介します。
定着設計があるか(SRS・復習間隔)
単語は1回覚えただけでは必ず忘れます。
そのため、「忘れる前に自動で出題してくれる機能(SRS)」があるかどうかが最も重要です。
SRS(Spaced Repetition System)とは、脳の“忘却曲線”に合わせて復習タイミングを調整してくれる仕組みのこと。
たとえば、1日後・3日後・7日後など、忘れる直前に再登場させることで記憶を強化します。
自分で復習の管理をしなくても、アプリが記憶のリズムを作ってくれるのが大きな利点です。
五感で覚えられるか(音声・例文・イラスト)
人は、“目”だけでなく“耳”や“感覚”を使うことで記憶が深く残ります。
文字だけの単語帳よりも、音声やイラスト、例文があるアプリのほうが定着率が高いのはそのためです。
たとえば、
- 音声機能で正しい発音を聞きながら覚える
- 例文機能で実際の使われ方を理解する
- イラスト機能で単語のイメージを直感的に掴む
このように「意味+音+文脈」が同時に結びつくと、リスニングやスピーキングでも自然に使える語彙になります。
特にTANZAMのような音声と例文をセットで出題する設計は、五感記憶を強化するのに最適です。
継続しやすい設計か(習慣化サポート・ゲーミフィケーション)
どんなに機能が良くても、続かなければ意味がありません。
習慣化を助けるアプリには、“続ける仕掛け”が必ずあります。
たとえば、
- 連続日数のカウント(Duolingoなど)
- バッジ・ランキング機能で達成感を可視化
- 通知リマインドで「今日もやろう」を促す
こうした仕組みがあるだけで、自然と学習が日課になりやすくなります。
特に英語初心者や中高生の方は、ゲーム感覚で続けられるアプリを選ぶのがおすすめです。
アプリ選びで失敗しないコツは、「機能の数」ではなく“続く仕組み”と“記憶を支える構造”を優先すること。
この3つを意識して選べば、どんなアプリでも確実に成果を出せます。
タイプ別おすすめ英単語帳アプリレビュー
英単語帳アプリは「どれが一番良い」というより、目的によって最適解が変わるものです。
ここでは、学習スタイルごとにぴったりのアプリを紹介します。
短期集中で覚えたい人も、コツコツ型の人も、きっと自分に合う一冊(一本)が見つかるはずです。
高速反復で一気に覚えたいなら:mikan
mikanは、テスト直前の“追い込み”に最適な高速反復型アプリです。
1セットわずか1〜3分で、単語と意味をテンポよく確認でき、正誤をすぐに振り分けられるシンプルな設計。
1日に何百語も回すこともできるため、受験生やTOEIC対策など、短期間で大量の単語を覚えたい人に向いています。
ただし、スピード重視の反面、記憶が定着しにくいという弱点もあります。
その場で「わかった」と思っても、翌日には半分以上忘れている――これは多くの学習者が感じる現実です。
mikanは「素早く全体を頭に入れる」ためのツールとして使い、意味の理解や用例の確認は他のアプリや教材で補うのが理想です。
忘れない記憶を作るなら:TANZAM
「覚えたはずなのに、すぐ忘れる」――そんな悩みを解決してくれるのがTANZAMです。
TANZAMは、例文・音声・SRS(間隔反復)を組み合わせた“定着設計型”の単語帳アプリ。
単語を例文の中で聞き、意味を思い出し、一定期間後に自動で再出題される仕組みで、自然と長期記憶へ移行します。
また、自分でカードを作る手間がなく復習タイミングも自動化。
「作る時間を使う時間に変える」コンセプトの通り、毎日のメイン学習アプリとしておすすめです。
リスニングやスピーキングの基礎力も同時に強化できます。
文脈で自然に覚えたいなら:Clozemaster
単語だけでなく「使える英語」を身につけたい人には、Clozemasterがぴったりです。
このアプリは、英文の中の空欄に単語を入れる“Clozeテスト形式”で学習するのが特徴。
50以上の言語に対応しており、実際の会話や文章に近い形で語彙を習得できます。
単語の意味を単体で覚えるよりも、「どんな文脈で使うか」を意識することで、自然な語感と運用力が身につくのが魅力です。
中〜上級者に特に人気が高く、読解力やリスニング力を一緒に伸ばしたい人に向いています。
継続の習慣をつくるなら:Duolingo
英語学習を習慣にしたいなら、Duolingoがおすすめです。
このアプリの最大の特徴は、“ゲームのように続けられる仕組み”。
連続学習日数やXP(経験値)、リーグ戦など、モチベーションを維持する仕掛けが随所にあります。
1日5〜10分でも続けやすく、発音練習や文法クイズも取り入れられているため、英語に“触れる習慣”を作る第一歩として最適です。
ただし、単語の長期定着にはSRS型のアプリ(TANZAMなど)を併用するのが効果的。
Duolingoは“入り口”として、楽しく英語を続けるための最高の伴走役になります。
自分仕様で学びたいなら:Quizlet/Anki
「自分で単語帳を作って管理したい」という人には、QuizletやAnkiが定番です。
Quizletは、シンプルな操作でカードを作れるうえ、他ユーザーの公開デッキを利用できるのが特徴。
ゲーム感覚で学べるモードもあり、学校やクラス単位での共有にも向いています。
一方のAnkiは、学習効率を極めたい人向けの“プロ仕様”。
SRSによって得意単語の出題頻度を下げ、苦手単語を重点的に出すことで、時間を無駄にしない最適化学習が可能です。
どちらもカスタマイズ性が高く、資格試験・研究・専門用語など、自分だけの分野を学びたい人におすすめです。
手作り感をそのままスマホに:WordHolic!/単語帳メーカー
「紙の単語帳が好きだけど、持ち歩くのが大変」「自分だけの単語帳を作りたい」
——そんな人には、WordHolic!と単語帳メーカーがぴったりです。
どちらも“自作派”に人気の高い国産アプリで、ノート感覚の学習をスマホにそのまま移せます。
WordHolic!は、表裏カード・付箋メモ・音声読み上げ・スライドショーなど、紙の単語帳の感覚をそのまま再現した設計。
さらに30言語対応の音声機能や、画像を使った視覚的暗記、忘却曲線に基づく自動復習、クイズ形式のテストまで搭載されています。
ナイトモードやフォント調整などの細かな設定も可能で、デザインもシンプル。クラウド同期(有料版)で複数端末でも利用できます
単語帳メーカーは、自作カード+クイズ+画像・音声対応を兼ね備えた万能型。
Excelで作成した単語帳をアプリに取り込めるほか、Bluetoothで友人や生徒とデッキを共有できます。
「英単語」「資格試験」「子どもの知育」など目的別のデッキストアもあり、無料でも数百語単位の学習が可能。
必要に応じてカード数やデッキ数の拡張もできます。
どちらを選ぶ?
- ノート感覚で細かく管理したい人→WordHolic!
- PCで作った教材をスマホに持ち運びたい人→単語帳メーカー
どちらも「自分で作る」ことを軸に、使い勝手と学習効率の両立を目指したアプリです。
紙単語帳 vs アプリ:どっちが覚えやすい?
「やっぱり手書きの方が覚えられる気がする」
「でもスマホの方が続けやすい」
——そう感じたことがある人は多いでしょう。
実際、紙の単語帳とアプリにはそれぞれ強みと弱点があります。
どちらが“優れている”というよりも、学習目的や環境に合わせた使い分けがポイントです。
比較:紙の単語帳とアプリの違い
項目 | 紙の単語帳 | アプリ |
記憶定着 | 手を動かして書くことで脳が活性化し、理解が深まりやすい | SRS(間隔反復)機能で“忘れる前”に自動で復習できる |
音声学習 | 自分で発音を確認する必要がある | ネイティブ音声で正しい発音やリズムを身につけられる |
管理の手間 | 並べ替え・分類・復習スケジュールを自分で管理 | 苦手単語の抽出や復習時期を自動で調整 |
継続しやすさ | モチベーションに左右されやすい | 通知・記録・ゲーミフィケーション機能で習慣化をサポート |
それぞれの強みと限界
紙の単語帳は「理解」を深めるのに最適です。
自分の手で書くことで「形」「意味」「発音」を意識的に結びつけられ、記憶の初期定着が強くなります。
ただし、復習のタイミングを管理しにくく、時間が経つと忘れてしまうことも多いです。
一方、アプリは「反復」に圧倒的な強みがあります。
SRS(間隔反復)やリマインド通知により、忘れる前に自動で復習できるのが最大の利点です。
ただし、画面をタップするだけの受け身な学習に偏ると、「書いて覚える」実感が得にくいこともあります。
両方を組み合わせるのが最も効果的
理想は、「紙で理解」+「アプリで反復」のハイブリッド型。
たとえば
- 家ではノートや紙の単語帳に手書きして「意味・発音・使い方」を整理
- 通学中や休憩時間はアプリ(mikanやTANZAMなど)で“確認テスト”のように反復
このように、紙でインプット → アプリでアウトプットの流れを作ることで、学習効率が格段に上がります。
続けるコツ:完璧より「リズム」
大切なのは「どちらが優れているか」ではなく、どこで何を使うかを決めておくこと。
「家では紙」「移動中はアプリ」と役割を分けるだけでも、自然に学習が習慣化します。
覚えた単語を次の日には半分忘れてしまうのが普通。
だからこそ、無理に詰め込むより、日常のリズムに学習を組み込む方が長く続きます。
自分に合ったペースで、「覚える」と「忘れない」をバランスよく両立させていきましょう。
よくある質問(FAQ)
アプリだけでも本当に覚えられますか?
結論から言えば「十分に覚えられます」。ただし、“使い方”が大切です。アプリは忘却曲線に合わせて自動で復習を出してくれるため、覚えた単語をちょうど忘れかけたタイミングで再確認できます。
紙の単語帳だと「覚えた気になって終わり」になりがちですが、アプリなら「忘れる前に出てくる」仕組みがあるため、記憶の定着率が高いです。
実際、TANZAMのように音声と例文がセットで出るアプリを使うと、「音と文脈が一緒に浮かぶ感覚」が生まれ、スピーキングやリスニングにもつながります。
無料でも効果はありますか?
はい。最初の語彙力アップなら無料版で十分です。mikanもTANZAMも、基本的なSRS(間隔反復)や復習機能は無料で使えます。
有料版は、「例文の拡充」「苦手単語の統計」「音声スピードの調整」など細かい学習管理をしたい人向け。
「とりあえず試してみて、1〜2週間続いたら課金を検討する」くらいの距離感がちょうどいいです。
どのくらい続ければ効果が出ますか?
多くの人は、毎日10分を2週間ほど続けると「聞いたことがある単語」が一気に増えてきます。
例えば通学や出勤の時間にmikanを回し、寝る前にTANZAMで復習するだけでも、100〜200語は無理なく定着します。
最初の1週間は「なんとなく」でもOK。大事なのは、“毎日アプリを開く”習慣を作ることです。
1日のどこかで英単語に触れるだけで、記憶の土台が少しずつ強くなっていきます。
まとめ
英単語学習は、努力よりも“仕組み”で続ける時代になりました。
大切なのは、「どう覚えるか」よりも「どう忘れないか」。
音や意味、文脈を一緒に感じながら学べば、単語は“丸暗記”ではなく“使える言葉”として身につきます。
完璧を目指すより、まずは今日10分だけアプリを開いてみる。
それだけで、明日の自分の語彙力は確実に変わっていきます。
通学中でも、寝る前でも、あなたのペースで少しずつ積み重ねていきましょう。
スマホの中に、自分だけの“続く単語帳”をつくる。
その一歩が、英語を「覚える」から「使える」へ変える始まりです。