「abide」とは?意味・使い方・例文・類義語を徹底解説【abide by との違いも】

abide イメージ

「abide」と聞いて、すぐに意味が思い浮かぶだろうか?

この単語は「従う」「耐える」といった意味を持つが、日本人学習者が特に混乱しやすいのが「abide by」との違いである。

さらに、「耐えられない」という否定形「cannot abide」なども知っておくと英語の理解が深まる。

本記事では、abide の正しい使い方、よくある誤用、類義語との違いなどを詳しく解説する。

abide の意味と使い方

基本の意味

(自動詞)とどまる・住む(stay, remain)
abide は「とどまる」「住む」という意味を持ち、古風な響きを持つ。現代では reside(居住する)live(住む) の方が一般的に使われる。

例文:

  • He abides in a quiet village.
    (彼は静かな村に住んでいる。)
  • She abided in the same house for decades.
    (彼女は何十年も同じ家に住み続けた。)

(他動詞)我慢する・耐える(endure, tolerate)
abide は「嫌なことを我慢する」「耐える」という意味でも使われる。ただし、この用法は 否定形(cannot abide) で使われることが多い。

例文:

  • I cannot abide dishonesty.
    (私は不誠実なことには耐えられない。)
  • She cannot abide the smell of cigarettes.
    (彼女はタバコの匂いに我慢できない。)

(熟語)abide by(~に従う・順守する)
abide by は「規則・約束・法律を守る」という意味で使われる。法的文書やビジネスシーンでもよく使われる表現である。

例文:

  • All employees must abide by the company policies.
    (すべての従業員は会社の方針を守らなければならない。)
  • You have to abide by the decision of the court.
    (あなたは裁判所の判決に従わなければならない。)

 

📌 使い分けのポイント

  • abide古風な表現 で、日常会話ではあまり使われないが、フォーマルな文章や法律・契約の文脈でよく使われる。
  • abide by「ルール・規則に従う」 という意味で使われ、ビジネスや公式な場面で頻出する。
  • cannot abide は「我慢できない」という強い意味を持ち、特に個人的な嫌悪感を表すときに使われる。

 

abide の発音と読み方

📌 発音記号: [əˈbaɪd](アバイド)
📌 カタカナ表記: 「アバイド」

発音のコツ

  • 「ə(ア)」は弱く発音する → 「ア」と軽く言う
  • 「baɪd(バイド)」にアクセントを置く → 「バイド」を強調する
  • 流れるように「アバイド」と発音するのがポイント

🎙 発音を分解すると…「ア」+「バイド」

 

発音の違い(アメリカ英語 vs イギリス英語)

  • アメリカ英語: [əˈbaɪd](アバイド)
  • イギリス英語: [əˈbaɪd](アバイド)
    ※ 両方とも発音の違いはほとんどなく、標準的な発音は共通している。

 

abide の語源

語源

abide は 古英語「abīdan」 に由来し、「待つ」「留まる」「耐える」という意味を持つ。

さらに、「a-(強意)」 + 「bīdan(待つ)」という形から派生しており、「しっかりと待ち続ける」「耐え抜く」 というニュアンスが含まれている。

語の成り立ち

  • a-(強調を示す接頭辞) + bīdan(待つ、耐える)
    → 「辛抱強く待つ」「とどまり続ける」という意味に発展

語源から考える覚え方

abide = 「その場にとどまり、耐える」

  • ルールに従い、変えずに守り続ける → abide by the rules(規則を守る)
  • 嫌いなことを我慢する → cannot abide(耐えられない)

このように、abide は「じっとしている」「耐える」「従う」という本来の意味を持ち、現在の使い方にもそのニュアンスが残っている。

 

abide の覚え方(記憶術)

📖 ストーリー記憶術

「約束を守る騎士」
→ 騎士が「王の命令に従う」「耐えて生き抜く」姿を想像すると、「abide = 忠実に従う・耐える」と覚えやすい。

🗣 語呂合わせ

「アバイド(abide)するルールには、逆らえない」
「アバイド(abide)は、バイバイ(by)しない(その場にとどまる)」

🖼 イメージ記憶

「ルールをしっかり守る契約書」
→ abide by のイメージを強調し、「ルールを破らず従う」意味を連想すると定着しやすい。

「暴風の中で耐え抜く一本の木」
→ abide の「耐える」意味を視覚的に記憶できる。

このように、abide は「とどまる」「耐える」「従う」というニュアンスが強いため、それを連想しやすいストーリーやイメージと一緒に覚えると効果的である。

 

abide を使った例文

📌 基本的な例文

✅ We must abide by the rules of the school.
(私たちは学校の規則を守らなければならない。)

✅ I cannot abide his arrogance.
(私は彼の傲慢さに耐えられない。)

✅ She abides in the countryside, far from the city.
(彼女は都会から離れた田舎に住んでいる。)

📌 専門的な表現

✅ abide by the contract(契約を遵守する)
例: Companies must abide by the terms of the agreement.
(企業は契約の条件を守らなければならない。)

✅ abide in faith(信念を持ち続ける)
例: He abides in his religious beliefs despite challenges.
(彼は困難があっても信仰を貫いている。)

📌 よく使われる熟語・フレーズ

✅ abide by ~(~に従う、順守する)
例: You must abide by the law.
(法律を守らなければならない。)

✅ cannot abide ~(~に耐えられない)
例: She cannot abide dishonesty.
(彼女は不誠実さに耐えられない。)

 

abide の類義語・類義語と使い分けのポイント

類義語

obey(従う・服従する)
→ 法律や指示に従うことを強調する。「abide by」は規則や原則を守ることに焦点があるが、「obey」は権威や命令に従う意味が強い。
例: Soldiers must obey orders.(兵士は命令に従わなければならない。)

comply with(従う・順守する)
→ 法律や規則に適合することを表す。「abide by」と似ているが、「comply with」は公式な規則や標準に合致するというニュアンスがある。
例: The company complies with safety regulations.
(その会社は安全規則に従っている。)

endure(耐える・我慢する)
→ 「abide」が「耐える」という意味で使われる場合、「endure」との違いに注意。「abide」は感情的な耐性を意味することが多く、「endure」は苦痛や困難を長期間我慢することを強調する。
例: He endured the pain without complaining.
(彼は痛みを耐えながら文句を言わなかった。)

使い分けのポイント

  • abide by規則やルールを守る という意味で使われる。
  • obey命令や指示に従う ことを強調する。
  • comply with法律や基準に適合する というニュアンス。
  • endure長期間の苦痛や困難を耐え忍ぶ ことを示す。

このように、abide は 「規則を守る」「耐え抜く」 というニュアンスを持ち、使う場面によって適切な類義語と使い分けることが重要である。

 

対義語

defy(反抗する・従わない)
→ 「abide by(~に従う)」の対義語として、defy は「規則や命令に公然と反抗する」意味を持つ。
例:

  • He openly defied the school rules.
    (彼は公然と学校の規則に反抗した。)
  • The protesters defied the government's orders.
    (抗議者たちは政府の命令に従わなかった。)

disobey(従わない・違反する)
→ 「obey(従う)」の反対語であり、abide by の対義語としても機能する。特に命令や指示に背くときに使われる。
例:

  • He disobeyed his parents' advice.
    (彼は両親の助言に従わなかった。)
  • Drivers who disobey traffic laws may be fined.
    (交通法規を守らないドライバーは罰金を科される可能性がある。)

reject(拒否する・受け入れない)
→ 「受け入れて従う」ことを意味する abide の対義語として、reject は「拒絶する」「受け入れない」という意味で使われる。
例:

  • They rejected the new policy.
    (彼らは新しい方針を拒否した。)
  • She rejected his offer.
    (彼女は彼の申し出を断った。)

使い分けのポイント

  • abide by は「規則やルールを守る」の意味を持つため、対義語として defydisobey が適している。
  • abide(耐える・我慢する) の対義語としては、rejectrefuse が該当する。

 

純日本人が間違えやすいポイント

① abide by と obey の違い

abide by は「規則や決まりを守る」、obey は「命令や指示に従う」意味を持つ。特に命令に従う場合は obey が自然。
例:
✅ You must abide by the contract.
(契約を順守しなければならない。)
✅ Soldiers must obey their commanders.
(兵士は指揮官の命令に従わなければならない。)
❌ Soldiers must abide by their commanders.
(兵士は指揮官を順守しなければならない。)→ 不自然

② abide の発音

abide の発音 [əˈbaɪd](アバイド)は、日本人が「アビデ」と誤って発音しがち。特に「baɪ」を強調することがポイント。

③ abide と live の違い

abide は古風な表現として「住む」という意味を持つが、現代英語では live の方が一般的。
例:
✅ He lives in the countryside.
(彼は田舎に住んでいる。)
❌ He abides in the countryside.
(彼は田舎に住んでいる。)→ 古風すぎて不自然

④ abide by を人に対して使わない

abide by は「ルールや契約」に対して使うが、「人」に対しては使わない。
例:
✅ We must abide by the company's policies.
(私たちは会社の方針を守らなければならない。)
❌ We must abide by our boss.
(私たちは上司に従わなければならない。)→ 不自然
✅ We must obey our boss.
(私たちは上司に従わなければならない。)→ 正しい表現

 

まとめ

この記事では、abide の意味・発音・語源・覚え方・例文・類義語・対義語について詳しく解説した。最後に、ポイントを整理しよう。

abide の意味

  • 「規則や決まりを守る」 → abide by the rules(規則に従う)
  • 「耐える・我慢する」 → I cannot abide his arrogance.(彼の傲慢さには耐えられない)
  • 「住む(古風な表現)」 → He abides in a small village.(彼は小さな村に住んでいる)

発音と語源

  • 発音: [əˈbaɪd](アバイド)
  • 語源:古英語 abidan(待つ・とどまる)から派生し、「留まる・従う」といった意味へ発展。

覚え方
📖 ストーリー記憶:「ルールを守ることが大事な場面」をイメージする
🗣 語呂合わせ:「あ、バイト(abide)するにはルールを守らないと」
🖼 イメージ記憶:「約束を守る契約書」や「我慢して耐えている人」を想像する

例文を作ってみよう!
学んだ単語は 実際に使うことが重要! 自分で例文を作成し、より深く理解しよう。

TANZAMアプリで継続学習!
単語は復習を繰り返することで 定着率が向上する。TANZAMアプリで学習を継続しよう!

   TANZAMダウンロード