「ability」の意味と使い方|類義語との違い・例文付き解説

「ability = skill」と思っていないだろうか?
実は、この2つは意味が異なる。ability は「持って生まれた能力」や「潜在的な力」を指し、skill は「練習によって習得した技術」を指す。
たとえば、「彼は数学の能力がある」と言いたい場合、He has mathematical ability. が自然だが、「数学のスキルがある」なら He has mathematical skills. となる。
このように、似ている単語でも適切な使い分けが必要だ。
この記事では ability の意味・発音・使い方・類義語の違い・覚え方 を徹底解説する。
ability の意味と使い方
基本の意味
ability は「能力」や「才能」を意味する名詞で、何かをする力や適性を指す。
生まれつきの才能だけでなく、努力や訓練によって身につけた能力にも使われる。
✅ 名詞: 能力、才能(the power or skill to do something)
- 一般的な「能力」を表す単語で、スポーツ、仕事、学習、芸術など、さまざまな分野で使われる。
例文
- He has the ability to solve complex problems.
(彼には複雑な問題を解決する能力がある。) - The ability to think critically is essential in business.
(ビジネスでは批判的思考の能力が不可欠だ。) - She lost her ability to speak after the accident.
(彼女は事故の後、話す能力を失った。) - This test measures your cognitive ability.
(このテストは認知能力を測る。)
ability の使い方のポイント
ability は「何かをする力」全般を指すが、類似の単語と比較するとより明確に意味を理解できる。
英単語 | 意味 | 使われるシーン |
ability | 一般的な能力、持っている力 | 仕事・勉強・スポーツ・生活全般 |
skill | 訓練や経験で身につけたスキル | 仕事・趣味・技術 |
talent | 生まれ持った才能 | 芸術・音楽・スポーツ |
competence | 仕事や業務における適性、能力 | ビジネス・職場 |
capability | ある状況で発揮される能力 | 組織・システム・軍事 |
abilityの使われるシーン
- 学習や知的能力
- He has an incredible ability to learn new languages.
(彼は新しい言語を学ぶ驚異的な能力を持っている。)
- He has an incredible ability to learn new languages.
- 身体的能力
- The athlete lost his ability to run due to an injury.
(そのアスリートは怪我のために走る能力を失った。)
- The athlete lost his ability to run due to an injury.
- 職場でのスキル
- Good communication ability is crucial for a leader.
(優れたコミュニケーション能力はリーダーにとって重要だ。)
- Good communication ability is crucial for a leader.
- 芸術や創造力
- She has a remarkable ability to compose music.
(彼女には素晴らしい作曲の才能がある。)
- She has a remarkable ability to compose music.
このように、ability は 「何かをする力」 を幅広く表す単語であり、文脈に応じた適切な類義語と区別して使うことが重要だ。
ability の発音と読み方
📌 発音記号
- アメリカ英語:[əˈbɪləti](アビリティ)
- イギリス英語:[əˈbɪləti](アビリティ)
カタカナ表記で「アビリティ」と表記されることが多いが、英語の発音とは若干異なるため注意が必要だ。
発音のポイント
- 「ə」(シュワ音) を意識する
- 最初の「a」は弱く発音され、「ア」ではなく「ə(曖昧なア)」に近い。
- → 「ア」ではなく「エ」のように軽く発音するのが自然。
- 「bɪ」部分をしっかり発音
- 「bɪ」は「ビ」ではなく「ビィ」に近い発音。
- →「アビリティ」より「アビィリティ」のほうが英語に近い。
- 「ləti」のリズムを意識
- 「lə」の部分は「ル」と発音せず、「ラ」に近い音。
- 「ti」は「ティ」ではなく、「ティー」に近い発音になる(特にアメリカ英語)。
- →「アビリティ」ではなく「アビリディ」に近い発音になる。
🎙 発音の分解
→ 「ə」+「bɪ」+「lə」+「ti」
→ ゆっくり発音すると「ア-ビ-リ-ティー」のような音になるが、自然な英語では「アビリディ」のように聞こえる。
ability の語源
語源
- ラテン語:「habilitas(適性・才能)」
- 古フランス語:「abilité(能力・熟練)」
- 語の成り立ち:「able(できる)」+ 「-ity(名詞を作る接尾辞)」
→ 「何かをすることができる状態」という意味を持つ。
語源から考える覚え方
- ability = able(できる)+ ity(名詞化)
→ 「何かをする力があること」 - もともとは「適性・才能」を表す言葉であり、「能力がある」ことを意味する。
語源を活かした関連単語
- able(形容詞):~することができる
He is able to swim.(彼は泳ぐことができる。) - enable(動詞):~を可能にする
This software enables users to edit videos.(このソフトはユーザーが動画を編集することを可能にする。) - disability(名詞):障害・無能力
He has a physical disability.(彼は身体的な障害を持っている。)
ability の覚え方(記憶術)
📖 ストーリー記憶術
✅ 「スーパーヒーローの能力(ability)」
→ 「ヒーローには飛ぶ能力(ability to fly)や瞬間移動の能力(ability to teleport)がある」
→ 「ability = 特別な力」として覚える。
✅ 「新しいスキルを習得する」
→ 「ピアノを弾く ability(能力)がある」
→ 「努力すれば、さまざまな ability を身につけられる」と連想する。
🗣 語呂合わせ
✅ 「アビリティ → ‘アビ’(できる)+ ‘リティ’(状態)」
→ 「できる状態 = ability(能力)」
✅ 「アビリティは ‘あっ!ビリ(ビリじゃない)’」
→ 「テストでビリじゃないのは ability(能力)があるから」と覚える。
🖼 イメージ記憶
✅ 「ゲームのアビリティ」
→ RPG やシューティングゲームで「新しいアビリティを獲得!」と表示されるシーンを思い浮かべると、意味が定着しやすい。
✅ 「動物の生存能力」
→ 「チーターの ability は速く走ること」「カメレオンの ability は擬態すること」など、動物の特性と結びつけると覚えやすい。
ability を使った例文
📌 基本的な例文
✅ She has the ability to speak three languages.
(彼女には3か国語を話す能力がある。)
✅ This job requires the ability to work under pressure.
(この仕事にはプレッシャーの中で働く能力が求められる。)
✅ His ability to solve problems quickly makes him a great leader.
(問題を素早く解決する能力が、彼を優れたリーダーにしている。)
✅ With practice, you can improve your ability to write essays.
(練習すれば、エッセイを書く能力を向上させることができる。)
📌 ビジネス・フォーマルな表現
✅ The company values employees with strong leadership abilities.
(その会社は優れたリーダーシップ能力を持つ社員を評価する。)
✅ Artificial intelligence is developing the ability to learn from experience.
(人工知能は経験から学ぶ能力を発展させている。)
✅ Effective communication ability is essential in international business.
(国際ビジネスでは効果的なコミュニケーション能力が不可欠だ。)
✅ Candidates must demonstrate their ability to work in a team.
(応募者はチームで働く能力を示さなければならない。)
📌 日常会話での使用例
✅ I envy your ability to stay calm in stressful situations.
(ストレスの多い状況でも冷静でいられる君の能力がうらやましい。)
✅ His ability to make people laugh is incredible.
(彼の人を笑わせる能力はすごい。)
✅ I lost my ability to concentrate after working for hours.
(何時間も働いた後で集中力を失った。)
✅ She has an amazing ability to remember faces.
(彼女は顔を覚える驚くべき能力を持っている。)
📌 よく使われる熟語・フレーズ
✅ have the ability to ~(~する能力がある)
He has the ability to inspire others.
(彼には他人を鼓舞する能力がある。)
✅ demonstrate one's ability(能力を発揮する)
She demonstrated her ability to lead the team.
(彼女はチームを率いる能力を発揮した。)
✅ develop one's ability(能力を伸ばす)
You should develop your ability to think critically.
(批判的思考力を伸ばすべきだ。)
✅ lack the ability to ~(~する能力が欠けている)
Some people lack the ability to manage their time effectively.
(時間を効果的に管理する能力が欠けている人もいる。)
ability は 「何かをする能力」 を示す基本的な単語であり、「have」「demonstrate」「develop」「lack」 などの動詞と組み合わせてよく使われる。
文脈に応じた使い方を押さえて、実際の会話やライティングで活用しよう。
ability の類義語・対義語と使い分けのポイント
ability は「能力」「才能」を意味するが、類義語には skill, talent, capability, competence などがあり、それぞれニュアンスが異なる。
適切に使い分けるために、違いを理解しておこう。
類義語
✅ skill(技術・熟練)
→ 練習や経験によって身につけた能力を指す。「ability」は一般的な能力を指すのに対し、「skill」は特定の分野での習得した技術を意味する。
例: She has excellent writing skills.(彼女には優れた文章作成スキルがある。)
✅ talent(才能・素質)
→ 生まれ持った特別な能力を指す。努力で身につける「ability」に対し、「talent」は先天的な素質を強調する。
例: He has a natural talent for singing.(彼は生まれつき歌の才能がある。)
✅ capability(実行能力・適性)
→ あることを実行できる能力を意味し、個人だけでなく機械や組織にも使われる。「ability」と比べて「特定の状況で発揮できる力」に焦点を当てる。
例: The system has the capability to handle large amounts of data.(そのシステムには大量のデータを処理する能力がある。)
✅ competence(実務能力・適性)
→ 仕事や役割に必要な能力を指す。「ability」が一般的な能力であるのに対し、「competence」は特定の職務や役割に求められる能力を意味する。
例: His competence as a leader is well recognized.(彼のリーダーとしての能力は高く評価されている。)
📌 ability と類義語の使い分け
✅ ability vs. skill
- ability は「できる力」で、一般的な能力を指す。
- skill は「訓練や経験によって習得した技術的な能力」。
例:
- She has the ability to sing well.(彼女には歌う能力がある。)→ 一般的な能力
- She has excellent singing skills.(彼女には優れた歌の技術がある。)→ 経験や練習で磨かれた技術
✅ ability vs. talent
- ability は「努力次第で向上する一般的な能力」。
- talent は「生まれ持った才能」。
例:
- With practice, you can develop your ability to play the piano.(練習すればピアノを弾く能力を伸ばせる。)
- He has a rare talent for composing music.(彼は作曲の才能に恵まれている。)
✅ ability vs. capability
- ability は「個人の能力」。
- capability は「機械や組織などの実行能力」。
例:
- She has the ability to handle difficult situations.(彼女には困難な状況を対処する能力がある。)
- The company has the capability to expand globally.(その会社には世界展開する能力がある。)
✅ ability vs. competence
- ability は「広い意味の能力」。
- competence は「職務や役割に必要な能力」。
例:
- His ability to adapt to change is impressive.(彼の変化に適応する能力は素晴らしい。)
- His competence in leadership is undeniable.(彼のリーダーシップ能力は疑いようがない。)
対義語
ability の反対語には、「能力がない」「できないこと」を表す単語がある。
✅ inability(無能・能力がないこと)
→ 何かをする能力がないことを指す。「ability」が「できる力」であるのに対し、「inability」は「できないこと」を意味する。
例: His inability to concentrate affects his work.(彼の集中できないことが仕事に影響を与えている。)
✅ incapacity(無力・不能)
→ 身体的・精神的な理由で能力を欠くことを意味する。「inability」が一般的な「できないこと」を表すのに対し、「incapacity」はより医学的・法的な文脈で使われることが多い。
例: Due to illness, he suffered from physical incapacity.(病気のため、彼は身体的な不能に苦しんだ。)
✅ incompetence(無能・力量不足)
→ 特定の仕事や役割を適切にこなす能力がないことを指す。「ability」が一般的な「できる力」であるのに対し、「incompetence」は職務上の能力不足を意味する。
例: His incompetence as a manager led to major problems.(彼のマネージャーとしての無能さが大きな問題を引き起こした。)
📌 ability と対義語の使い分け
✅ ability vs. inability
- ability は「できる能力」
- inability は「できないこと」
例:
- He has the ability to learn quickly.(彼は素早く学ぶ能力がある。)
- His inability to learn quickly is a challenge.(彼が素早く学べないことが課題だ。)
✅ ability vs. incapacity
- ability は「何かをする能力」
- incapacity は「身体的・精神的な不能」
例:
- She has the ability to manage stress well.(彼女はストレスをうまく管理する能力がある。)
- His incapacity to cope with stress led to burnout.(ストレスに対処できないことが燃え尽き症候群につながった。)
✅ ability vs. incompetence
- ability は「できる能力」
- incompetence は「職務上の無能」
例:
- His ability to lead a team is remarkable.(彼のチームを率いる能力は素晴らしい。)
- His incompetence as a leader was evident.(彼のリーダーとしての無能さは明白だった。)
純日本人が間違えやすいポイント
「ability = skill」とは限らない
「ability」は「一般的な能力」を指すのに対し、「skill」は「練習や経験を通じて得た技術」を意味する。
そのため、特定の専門分野での習得した能力を表す場合、「skill」を使う方が自然である。
誤: She has the ability to play the piano well.
正: She has the skill to play the piano well.(彼女はピアノを上手に演奏する技術を持っている。)
「ability」は具体的な能力よりも潜在的な能力を表す
「ability」は生まれ持った潜在的な能力を指すことが多く、努力や学習の結果得たスキルとは異なる。
文脈によっては「capability」や「competence」を使う方が適切な場合もある。
誤: His ability in programming is impressive.
正: His competence in programming is impressive.(彼のプログラミング能力は素晴らしい。)
「able」との混同
「ability」は名詞、「able」は形容詞である。
「彼は英語を話す能力がある」という場合、文法的に正しい表現を選ぶ必要がある。
誤: He has able to speak English.
正: He has the ability to speak English.
または
正: He is able to speak English.(彼は英語を話すことができる。)
「ability」は肯定的な能力を指すことが多い
「ability」は一般に「できる能力」を表し、「できないこと」に関しては「inability」や「lack of ability」を使うのが自然である。
誤: He has no ability to swim.
正: He lacks the ability to swim.(彼には泳ぐ能力がない。)
「capability」との違いに注意
「capability」は「特定の状況下で発揮される能力」を意味し、特に組織やシステムの能力を指すことが多い。
「ability」はより個人的な能力を表す。
誤: This software has the ability to process large amounts of data.
正: This software has the capability to process large amounts of data.(このソフトウェアには大量のデータを処理する能力がある。)
ability は日本語の「能力」に近いが、文脈によって適切な類義語を選ぶ必要がある。
これらの違いを理解し、正しい使い方を身につけよう。
まとめ
この記事では、ability の意味・発音・語源・覚え方・例文・類義語・対義語 について詳しく解説した。最後にポイントをおさらいしよう。
✅ ability の意味
「能力」「才能」を意味し、個人が持つスキルや資質を表す。
状況に応じて、skill(習得した技術) や capability(特定の状況での能力) などの類義語と使い分ける必要がある。
✅ 発音と語源
- 発音: [əˈbɪləti](アビリティ)
- 語源: ラテン語 habilitas(適性・能力)から派生し、「何かを行うことができる」という意味へ発展。
✅ 覚え方
📖 ストーリー記憶: 「生まれつきの能力がある人が、その才能を発揮する場面を想像する」
🗣 語呂合わせ: 「ability = able(できる)+ -ity(性質)」 → 「何かをする能力」
🖼 イメージ記憶: 「スポーツ選手や芸術家が、自分の能力を発揮する場面を思い浮かべる」
✅ 例文を作ってみよう!
学んだ単語は、実際に使うことで定着しやすくなる。ability を使った例文を自分で作り、理解を深めよう。
✅ TANZAMアプリで継続学習!
単語は繰り返し学習することで記憶に定着する。TANZAMアプリを活用し、新しい単語を学びながら語彙力を向上させよう!
