宇宙飛行士は英語でなんて言う?“astronaut”の意味・使い方・関連単語まとめ

子どものころ、「宇宙飛行士になりたい」と夢見たことはありませんか?
果てしない宇宙を旅し、青い地球を見下ろす姿には、今も多くの人が心を惹かれます。
英語で「宇宙飛行士」は astronaut(アストロノート)。
“astro” は「星」、“naut” は「航海者」という意味があり、まさに “星の航海士” を表す言葉です。
映画『Interstellar』や『Gravity』、ニュースの “NASA astronauts” などでも頻繁に登場します。
この記事では、
- 「宇宙飛行士」は英語でどう言うの?
- “astronaut” と “cosmonaut”“taikonaut” の違いは?
- 宇宙探査にまつわる英単語・例文をまとめて知りたい!
という方のために、わかりやすく丁寧に解説します。
英単語をただ覚えるのではなく、その言葉に込められた夢と物語を知ることができるのも宇宙の英語の魅力。
さあ、一緒に「astronaut」から始まる英語の宇宙旅行に出かけましょう。
“astronaut”“cosmonaut”“taikonaut”の違いとは?
一言で「宇宙飛行士」といっても、英語では国や文化によって呼び方が少しずつ違うのを知っていますか?
実は、どの言葉も同じ「宇宙を旅する人」を意味しますが、誕生した背景にはそれぞれの国の宇宙開発の歴史が関係しています。
| 英単語 | 使用国・組織 | 語源・意味 |
| astronaut | アメリカ(NASA)など英語圏 | “astro”=星、“naut”=航海者。直訳すると「星の航海者」。最も一般的な言い方。 |
| cosmonaut | ロシア・旧ソ連 | “cosmos”=宇宙、“naut”=航海者。ソ連時代に使われ始めた表現。初の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンもこの呼称。 |
| taikonaut | 中国 | “taikong(太空)”=宇宙+“naut”=航海者。中国の独自の呼び名で、神舟計画などで使用される。 |
- astronaut は、1960年代のアメリカ・NASAの宇宙開発計画で広く使われるようになりました。
“astronomy(天文学)”と同じ語源を持ち、科学的で国際的な印象を与えます。 - cosmonaut は、冷戦時代にソ連が“宇宙開発競争”の中で自国の言葉として定着させたもの。
“cosmos” は「秩序ある宇宙」という意味を持ち、哲学的な響きがあります。 - taikonaut は、近年の中国の宇宙開発プログラム(神舟・天宮計画など)から生まれた新しい言葉。
“tai”は中国語の“太空(tài kōng)=宇宙”に由来し、アジア発の表現として注目を集めています。
どの国の呼称にも共通するのは、「宇宙を旅する勇敢な人」という尊敬の気持ちです。
“astronaut” でも “cosmonaut” でも “taikonaut” でも、その背景には「未知に挑戦する人類の探究心」が込められています。
宇宙飛行士・宇宙探査にまつわる英単語20選
映画やニュースで耳にする「打ち上げ」「ミッション」「無重力」などの英語表現。
どれも宇宙飛行士の仕事や宇宙探査には欠かせない単語です。
ここでは、英単語・発音記号・日本語の意味を3列構成で紹介します。
英語の響きとイメージを一緒に覚えることで、語彙がぐっと定着しやすくなります。
| 英単語 | 発音記号 | 日本語の意味・備考 |
| spacecraft | /ˈspeɪskræft/ | 宇宙船。人や機器を宇宙へ運ぶ乗り物。複数形も spacecraft のまま。 |
| mission | /ˈmɪʃən/ | 任務・探査計画。Apollo mission のように使われる。日常では「使命」の意味も。 |
| launch | /lɔːntʃ/ | 打ち上げる・開始する。動詞・名詞どちらにも使える。launch a rocket / launch a project。 |
| gravity | /ˈɡrævəti/ | 重力。無重力は zero gravity。比喩的に「重大さ」という意味も。 |
| orbit | /ˈɔːrbɪt/ | 軌道。動詞では “orbit around〜(〜の周りを回る)”。 |
| space station | /ˈspeɪs ˌsteɪʃən/ | 宇宙ステーション。例:the International Space Station (ISS)。 |
| rocket | /ˈrɑːkɪt/ | ロケット。動詞では “rocket up”=急上昇する。 |
| zero gravity | /ˈzɪəroʊ ˈɡrævəti/ | 無重力。宇宙や訓練環境での浮遊状態を指す。 |
| helmet | /ˈhelmɪt/ | ヘルメット。宇宙服の頭部装備で、酸素や通信機能も。 |
| training | /ˈtreɪnɪŋ/ | 訓練。宇宙飛行士は水中訓練やサバイバル訓練を受ける。 |
| module | /ˈmɒdjuːl/ | モジュール。宇宙船・ステーションを構成する単位。例:lunar module(着陸船)。 |
| spacesuit | /ˈspeɪsˌsuːt/ | 宇宙服。生命維持・温度調節・酸素供給の機能を持つ。 |
| experiment | /ɪkˈsperɪmənt/ | 実験。conduct an experiment in space=宇宙で実験を行う。 |
| exploration | /ˌekspləˈreɪʃən/ | 探査・探検。space exploration=宇宙探査。 |
| satellite | /ˈsætəˌlaɪt/ | 衛星。communication satellite(通信衛星) など。 |
| telescope | /ˈtelɪskoʊp/ | 望遠鏡。星や惑星を観測するための道具。 |
| astronomy | /əˈstrɒnəmi/ | 天文学。宇宙や星の構造を研究する学問。*astrology(占星術)*と区別。 |
| launch pad | /ˈlɔːntʃ ˌpæd/ | 発射台。ロケットを打ち上げる台。比喩で「出発点」の意味にも。 |
| crew | /kruː/ | 乗組員。宇宙船やISSのメンバーを指す。例:the crew of the mission。 |
| re-entry | /ˌriːˈentri/ | 再突入。宇宙船が大気圏に戻ること。safe re-entry=安全な帰還。 |
宇宙関連の英単語には、科学だけでなく「挑戦」「探求」「夢」といった前向きなニュアンスが多く含まれています。
“mission”=使命、“exploration”=探求。
英単語を覚えることは、言葉の意味を超えて「人類の冒険の歴史」を学ぶことでもあります。
英語で使える宇宙飛行士の例文集
宇宙をテーマにした英語表現は、「夢」「挑戦」「発見」などポジティブな気持ちを表すものが多くあります。
ここでは、夢や職業の文脈と科学・ニュースの文脈に分けて、英語で自然に使える例文を紹介します。
発音しながら読むと、語感とリズムでより覚えやすくなります。
夢や職業の文脈で使う
I want to be an astronaut in the future.
(将来、宇宙飛行士になりたいです。)
Becoming an astronaut requires both courage and knowledge.
(宇宙飛行士になるには、勇気と知識の両方が必要です。)
She has dreamed of becoming an astronaut since she was a child.
(彼女は子どものころから宇宙飛行士になるのが夢でした。)
Many children are inspired by astronauts.
(多くの子どもたちは宇宙飛行士に憧れています。)
My goal is to work for NASA as an astronaut.
(目標はNASAで宇宙飛行士として働くことです。)
ポイント: “dream of 〜ing(〜することを夢見る)”“be inspired by(〜に刺激を受ける)” など、自己紹介やスピーチでもよく使われる表現です。
科学・ニュースの文脈で使う
The astronauts conducted an experiment on the International Space Station.
(宇宙飛行士たちは国際宇宙ステーションで実験を行いました。)
SpaceX launched four astronauts into orbit last year.
(スペースXは昨年、4人の宇宙飛行士を軌道上に送り出しました。)
Astronauts often experience zero gravity while training.
(宇宙飛行士は訓練中に無重力を体験することが多いです。)
The crew returned safely to Earth after six months in space.
(6か月間の宇宙滞在のあと、乗組員たちは無事地球に帰還しました。)
The mission aims to explore the surface of Mars.
(そのミッションは火星の表面を探査することを目的としています。)
ポイント: “conduct an experiment(実験を行う)”“return safely to Earth(無事帰還する)”などは科学ニュースで頻出の表現。
宇宙飛行士をテーマにした英語表現は、日常会話でも夢や努力を語るときに応用できます。
“I want to be an astronaut.” のような一文に込められた想いは、英語を通して「未来への希望」を伝える力そのもの。
英語を学ぶことは、言葉だけでなく、世界を広げる第一歩です。
豆知識:最初の宇宙飛行士と英語表現の歴史
「宇宙飛行士(astronaut)」という言葉が広く使われるようになった背景には、冷戦時代の人類初の宇宙飛行と月面着陸という、二つの歴史的な瞬間があります。
ここでは、宇宙開発の初期を支えた偉大な宇宙飛行士たちと、彼らの名言・英語表現を通じて、英単語に込められたストーリーをのぞいてみましょう。
1961年:ユーリ・ガガーリン(Yuri Gagarin)
1961年4月12日、ソ連(現在のロシア)の宇宙飛行士 ユーリ・ガガーリン(Yuri Gagarin) が、人類で初めて宇宙へ旅立ちました。
彼は「cosmonaut(コスモノート)」という呼称で知られ、この言葉が広まったのはソ連の宇宙開発競争の中でのことです。
“I see Earth! It is so beautiful.”
(地球が見える! なんて美しいんだ。)
この一言は、冷戦という緊張した時代にあっても、人類共通の感動を呼び起こしました。
この瞬間から、“cosmonaut” は「宇宙を旅した人間」という象徴的な言葉になったのです。
1969年:ニール・アームストロング(Neil Armstrong)
それからわずか8年後の1969年7月20日、アメリカの ニール・アームストロング(Neil Armstrong) が、人類初の月面着陸を果たしました。
彼はNASAの“astronaut(アストロノート)”として、アポロ11号の船長を務め、月面に第一歩を刻むとき、こう語りました。
“That’s one small step for man, one giant leap for mankind.”
(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。)
この名言は、英語史上もっとも有名なフレーズの一つとして今も語り継がれています。
“step(歩み)”と“leap(飛躍)”というシンプルな単語で、人類全体の進歩を表現している点がまさに英語の美しさです。
英語表現から見る宇宙開発の広がり
- 1960年代:冷戦期、“cosmonaut(ロシア)” vs “astronaut(アメリカ)”
- 2000年代以降:“taikonaut(中国)”という新しい呼称が登場
現代では “space traveler” や “space tourist” のように民間宇宙旅行者も表現されるように、言葉の変化は、その時代の科学技術と社会の発展を映す鏡。
“astronaut” は、もはや職業名を超え、「人類の挑戦」の象徴になっています。
まとめ:英語で「宇宙飛行士」を語れるようになろう
宇宙飛行士を意味する “astronaut” という言葉は、ただの職業名ではありません。
それは、「挑戦」「夢」「未知への探究心」を象徴する特別な言葉です。
“astronaut” の語源は、ギリシャ語の astro(星) と nautēs(航海者)
つまり「星の航海士」という意味を持ちます。
人類が未知の宇宙へ踏み出したように、私たちも日々の学びや挑戦の中で、それぞれの“宇宙”を航海しているのかもしれません。
英単語は単に覚えるものではなく、背景や物語を知ることで生きた言葉になる。
“astronaut” という一語の裏には、ガガーリンの「地球は美しい」という感嘆も、アームストロングの「人類の偉大な一歩」という言葉も息づいています。
英語を学ぶということは、そうした人類の物語を自分の言葉で語れるようになること。
今日覚えた “astronaut” が、あなたにとっての新しい一歩になりますように。
- カテゴリー
- 単語ブログ

