難しい英単語100選|意味・スペル・発音が難解な単語を完全網羅

英語を学習していると、「これ、意味が難しい」「この単語、なんて読むの?」と立ち止まってしまうことがあります。
英単語の中には、意味が抽象的だったり、スペルや発音が直感と異なったりする「難しい単語」が多く存在します。
こうした難単語に興味を持つ理由はさまざまです。
たとえば、「語彙力を高めて表現の幅を広げたい」「TOEFLや英検などの試験対策をしたい」「英会話やビジネスシーンでレベルの高い英語を使いこなしたい」など、学習の目的に応じて「難しい英単語」は避けて通れない存在です。
本記事では、そうした学習者のニーズに応え、
- スペルが難しい単語
- 発音が難しい単語
- 意味が難しい単語
- 英語試験に頻出する難語
- すべてが難しい超上級単語
という5つのカテゴリーに分けて、100語を厳選して紹介します。
「ただ難しい」だけでなく、「どの点が難しいのか」を明らかにしながら、記憶に残るような解説をしていきます。
英語の語彙力をステップアップさせたい方におすすめの内容です。

意味が難しい英単語(20語)
英語学習者が「意味が難しい」と感じる単語には、いくつかの共通点があります。
たとえば、
- 感情や概念をあいまいに表すため、日本語に直訳しにくい
- ポジティブかネガティブかの判断が難しい
- 似た意味の単語が多く、使い分けが曖昧
- 文脈によって解釈が大きく変わる
こうした語は、辞書だけを見て覚えても、実際の会話や読解では「本当に理解できているのか不安になる」ことが多いはずです。
以下に紹介する20語は、意味そのものが抽象的だったり、ニュアンスを読み違えやすい英単語の代表格です。
単語 | 意味(日本語) | 難しさの理由(補足) |
elusive | つかみにくい、理解しにくい | 抽象的で「人」「概念」「目標」など多様な対象に使われる。訳し分けが難しい |
convoluted | 複雑に入り組んだ | 論理展開やストーリーの構造が「絡まっている」ことを比喩的に表現 |
ambivalent | 相反する感情を同時に抱く | 「好きだけど嫌い」など感情のねじれを一語で表すため、直訳しにくい |
complacent | 現状に甘んじた、自己満足の | 一見ポジティブに見えるが、実際は「努力を放棄した状態」で否定的ニュアンス |
mitigate | 和らげる、緩和する | 「完全に解決する」ではなく、「悪化を抑える」文脈で使われることに注意 |
incongruous | ちぐはぐな、不釣り合いな | 論理・感情・外見などが「場にそぐわない」状態。抽象度が高い |
transient | 一時的な、はかない | 存在・感情・状況など幅広く使えるが、「temporary」との違いが微妙 |
innate | 生まれつきの、本質的な | “natural”との違いが分かりにくく、使い分けに戸惑いやすい |
disparage | けなす、軽んじる | 明確な侮辱というより「微妙に見下す」ニュアンス。toneの読み取りが必要 |
vindicate | 正当性を証明する | 「勝利」や「擁護」ではなく、「疑いを晴らす」限定的な場面で使う |
perfunctory | おざなりな、形式的な | ネイティブでも意味を知らない人が多い。ビジネス文脈での理解が必要 |
anomaly | 異常、例外 | 科学・統計・法則など、論理的文脈での「はずれ値」的な使われ方が多い |
esoteric | 難解な、限られた人にしかわからない | 哲学・宗教・専門分野などで使われ、日常語ではないため習得が難しい |
taciturn | 無口な、寡黙な | 感情を言葉にしない態度の描写で使われ、文学表現に多い語 |
obfuscate | わかりにくくする | 意図的に「わざと混乱させる」ニュアンスを含み、使う場面が限られる |
inscrutable | 不可解な、謎めいた | 「読み取れない」「見抜けない」対象(表情・動機など)に使う文学語調 |
belie | ~に反する、~を偽る | 表面と真実が食い違うことを表すが、構文が独特で誤用しやすい |
recalcitrant | 頑固な、反抗的な | 法律・教育・軍事など堅い文脈で用いられるため馴染みにくい |
equanimity | 平静、冷静さ | 特に困難時に崩れない精神状態を表す、高度な抽象概念 |
deleterious | 有害な | 見た目の印象に反してネガティブ。healthやeffectとよく共起する語 |
これらの語は、辞書で引くだけではなかなか使いこなせません。
TANZAMでは、例文・音声・類義語との比較などを通して、意味の「幅」や「使いどころ」を自然に身につけられるよう設計されています。
「意味が難しい英単語」こそ、文脈の中で学ぶことで真の語彙力へと変わります。
スペルが難しい英単語(20語)
英語学習者にとって、「音と綴りが一致しない単語」は特に記憶に残りづらく、スペリングミスの原因にもなります。
この章では、サイレントレター(発音しない文字)や語源の影響でつづりが複雑になっている単語を紹介します。
TOEFLや英検のライティングでもスペルを問われることがあるため、正確に覚えておきたい語ばかりです。
単語 | 意味(日本語) | 難しさの理由(補足) |
miscellaneous | 種々雑多な | 綴りの長さと「ミセレイニアス」とのギャップが大きい |
manoeuvre | 操作、戦術(英) | 英式スペル。米式では“maneuver” |
bourgeois | 中産階級の、俗物的な | フランス語由来で綴りと発音が一致しない |
bureaucracy | 官僚制度 | 中間の“au”や“cracy”のつづりが混乱を招く |
rhythm | リズム | 母音が少なく、つづりが覚えにくい |
acquiesce | 黙認する | “cquie”の綴りが直感に反する |
eczema | 湿疹 | “z”の発音に“c”が使われるなど不規則 |
conscientious | 良心的な、注意深い | 長く複雑な綴り。音と文字が一致しない部分が多い |
pharaoh | ファラオ | 語源がエジプト語→ギリシャ語経由のため綴りが独特 |
indict | 起訴する | “dict”と書いて「ダイト」と読む例外的な語 |
liaison | 連絡、調整役 | フランス語の影響で“ia”や“son”の綴りに混乱が生じる |
quay | 波止場 | “キー”と読むが全く予想できない綴り |
psoriasis | 乾癬(皮膚疾患) | 医学用語で“ps”のようなサイレントレターがある |
mnemonic | 記憶術 | “m”の前に“n”がある異例のサイレント構成 |
silhouette | 輪郭、シルエット | 語末の“ette”などフランス語の綴りが難解 |
yacht | ヨット | “ヨット”とは読めない不規則な綴り |
apocryphal | 出所不確かな | 語根“apo”と“crypt”の組み合わせが複雑 |
chiaroscuro | 明暗法 | イタリア語起源。見慣れない綴りで美術用語に多用 |
hors d'oeuvre | オードブル | フランス語表記。英語では定着しているが綴りは難解 |
onomatopoeia | 擬音語 | 語源的にギリシャ語由来で、長く覚えにくい |
これらの単語は、音と綴りが一致しないため、聞いて覚えたつもりでも書けないことが多い単語です。
発音が難しい英単語(20語)
英語の発音で苦戦する原因の一つが、「綴りと音のギャップ」です。
特に母音が連続していたり、子音が詰まっていたり、アクセントの位置が不規則な単語は、ネイティブでさえ読み間違えることがあります。
この章では、そうした“発音トラップ”とも言える単語を20語紹介します。
単語 | 意味(日本語) | 難しさの理由(補足) |
colonel | 大佐 | 発音は「カーネル」。綴りと完全に一致しない典型例 |
choir | 合唱団 | 「クワイア」と読むが、見た目で予測しづらい |
gauge | 測定する、計器 | 「ゲージ」と読むが、gauge→"gayj"の音変化が分かりづらい |
entrepreneur | 起業家 | フランス語由来で、英語圏でも発音にばらつきがある |
schedule | 予定表、スケジュール | 英式「シェジュール」と米式「スケジュール」で発音が異なる |
debt | 借金 | “b”は発音しない(サイレントレター) |
hyperbole | 誇張表現 | 「ハイパーボリー」と読む。語末の“e”を読むことに違和感あり |
genre | ジャンル | フランス語由来。「ジャンル」ではなく「ジャーンル」 |
rendezvous | 会合、集合場所 | 「ランデブー」と読むが綴りは読みの予想を裏切る |
receipt | 領収書 | “p”は発音しない。スペルから発音を推測しにくい |
subtle | 微妙な、かすかな | “b”はサイレント。suttleのように聞こえる |
tsunami | 津波 | “ts”のような日本語音の影響があり、母音の強調に戸惑う |
coup | クーデター | 「クー」と読む。語末の“p”を発音しない |
heir | 相続人 | “h”は無音で「エア」と読む |
debris | 残骸 | 語末の“s”は発音しない(「デブリ」) |
aegis | 保護、庇護 | 「イージス」と読むが綴りからは読みにくい |
kudos | 称賛、栄誉 | 「クードス」と読む場合と「キュードス」と読む場合がある |
plumber | 配管工 | “b”は発音されない(plummerのように聞こえる) |
salmon | サーモン | “l”を発音しないが、つい「サルモン」と読んでしまいがち |
island | 島 | “s”を発音しない(アイランド) |
これらの単語は、スペリングが難しいだけでなく、リスニング・スピーキングでもつまずきやすいのが特徴です。
発音に自信がない人こそ、こうした単語を優先的に習得しておきましょう。
英検・TOEFL・IELTSなどでよく出る難単語(20語)
英語試験では、日常会話ではあまり見かけない高度な語彙が頻出します。
特にTOEFLやIELTSのリーディング・ライティングでは、抽象的・学術的な単語の理解が得点に直結します。
この章では、過去問や頻出単語リストをもとに、試験対策として押さえておきたい20語を厳選しました。
あわせて、学習者向けの覚え方のヒントも紹介します。
単語 | 意味(日本語) | 覚え方のヒント |
substantiate | 実証する、裏づける | “substance(実体)”から連想、「実体を持たせる」 |
juxtapose | 並置する(比較のため) | “pose(置く)”と“juxta(近く)”の組み合わせ |
paradigm | 理論的枠組み、模範 | 語学・教育・科学系の文脈で頻出 |
ubiquitous | 至る所に存在する | 「ユビキタス社会」でも使われる和製英語で覚える |
ramifications | 派生的影響 | “ramify(枝分かれする)”が語源 |
ameliorate | 改善する、緩和する | “better”のフォーマル表現。語尾の"rate"で改善と連想 |
bellicose | 好戦的な | “bellum(戦争)”が語源。“rebel(反乱)”と同語源 |
cogent | 説得力のある | “co-(共に)”+“agere(導く)”→論理的に導く |
didactic | 教訓的な、説教的な | “teach(教える)”の意味を含む。文脈によってはネガティブ |
efficacious | 効果的な、有効な | “effective”との違いは「よりフォーマルかつ抽象的」 |
fastidious | 細かいことにうるさい | 音の響きと「細かい」にこだわる性格で結びつけて覚える |
gregarious | 社交的な、群れたがる | “group”と語源が同じ。「群れる=社交的」で連想 |
harangue | 長く厳しい演説 | TOEFLのリスニングで頻出。怒りや説教を連想 |
ineffable | 言葉にできない | “effable=言える”の否定形。神秘的な文脈で使われる |
mendacious | 嘘をつく、虚偽の | “amend(修正する)”の否定形として語源で覚える |
nonplussed | 困惑した | 語感に反して「冷静」ではない。意味を取り違えやすい語 |
obsequious | ご機嫌取りの、へつらう | “servile(奴隷のような)”と近い。政治記事などで頻出 |
panacea | 万能薬、解決策 | “全てを癒す”というイメージ。経済・医療分野の文脈に登場 |
quixotic | 非現実的な、夢想的な | 『ドン・キホーテ(Don Quixote)』から派生 |
recalcitrant | 反抗的な、手に負えない | 法律・教育系の文章で多く出る。形容詞として使われることが多い |
試験対策では、単に意味を暗記するだけでなく、語源や使用文脈と結びつけて覚えることがスコアアップの鍵です。
TANZAMでは、試験頻出語に絞ったコースや、語源・用例・音声付きで理解を深める機能も充実しています。
学習時間を効率化したい方にぴったりです。
意味・綴り・発音すべてが難しい英単語(15語+特別編5語)
この章では、「意味が抽象的」「スペルが複雑」「発音が直感と異なる」という三重苦を持つ、超上級者向けの英単語を紹介します。
こうした語は日常会話での使用頻度は低いものの、アカデミックな文章や議論、また語彙力を誇示したいシーンで効果を発揮します。
まずは、表形式で15語を紹介。そのあとに、話題性抜群の“桁違いに長い単語”5語を特別枠でお届けします。
意味・スペル・発音のすべてが難しい単語
単語 | 意味(日本語) | 難しさの理由(補足) |
antediluvian | 大洪水以前の、非常に古い | 聖書由来の語で語源も意味もピンとこない。発音も難しい |
sesquipedalian | 長ったらしい語を使う人、語 | 語源は「1.5フィートの長さ」。意味も発音も特殊 |
defenestration | 窓から投げ捨てる行為 | 語源ラテン語。意味が限定的で想像しにくい |
xenotransplantation | 異種移植 | 医療分野の専門語で、音・意味ともに難解 |
triskaidekaphobia | 13恐怖症 | “phobia”の一種で、綴りと発音のどちらも複雑 |
disestablishmentarianism | 国教分離反対主義 | 政治思想用語。構成が長く記憶にも残りにくい |
honorificabilitudinitatibus | 名誉を受けるにふさわしい状態 | シェイクスピアの造語。実用性は低いが印象強い |
uncharacteristically | いつもの様子ではなく | 発音が長く、音の区切りが不明瞭になりやすい |
incomprehensibilities | 理解不能なものたち | 抽象的な意味・綴り・発音すべてが難しい |
circumlocution | 遠回しな表現 | 「回りくどさ」を意味するが、語源的で読みにくい |
counterintuitive | 直感に反する | 意味が逆説的で使い方の理解が難しい |
indistinguishability | 区別不可能性 | 子音が連続し発音困難。意味も抽象的 |
misunderstanding | 誤解 | 一見簡単に思えるが、スペルミスが起きやすい長語 |
inappropriateness | 不適切さ | 綴りの構造が直感に反する。ややフォーマル |
characteristically | 特徴的に | アクセントの位置が掴みにくく、書き間違えやすい |
特別編|“語りたくなる”超長英単語5選
ここでは、語彙の難しさというよりも「長すぎて話題になる」「言えたらすごい」と感じさせる、語りたくなるレベルの超長単語を5つ紹介します。
英会話やスピーチの小ネタとしても活躍する、インパクト抜群の語たちです。
- floccinaucinihilipilification
(意味:無価値とみなすこと)
30文字超えのこの単語は、「価値がない」と見なす行為を指します。実用性は皆無に近いものの、英語で最長クラスの単語として、言語遊びやユーモアの中で登場します。 - pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis
(意味:塵肺症)
医療用語として造語された、45文字に及ぶ超長単語。火山性シリカ粉塵を吸い込むことで生じる肺疾患を指しますが、ほとんどが記号的・象徴的な扱いで、実際の医療現場では使われないことが多いです。 - hippopotomonstrosesquipedaliophobia
(意味:長い単語恐怖症)
その名の通り「長い単語を恐れる恐怖症」ですが、アイロニカルに長すぎる綴りを与えられたジョーク単語です。「言えない言葉が怖い」と言いながら、すでにこの単語自体が挑戦状になっています。 - antidisestablishmentarianism
(意味:国教分離反対反対主義)
19世紀の英国政治に由来するこの語は、「国教を廃止すべきではない」という立場に反対する思想を表します。語数・語構成ともに複雑で、政治思想用語の中でも有名な長語です。 - supercalifragilisticexpialidocious
(意味:素晴らしい)
映画『メリー・ポピンズ』で一躍有名になった造語。「とても素晴らしい」ことをユーモラスに表現した言葉で、スペルの面白さ・音のリズム・文化的な背景が一体となった、エンタメ語彙の代表格です。
どれも英語圏の雑談やクイズ、SNSでも取り上げられることのある“記憶に残る単語”ばかりです。
英語学習の合間に、こうした語彙で遊び心を養うのもモチベーション維持に効果的です。
これらの単語は、英語の“奥深さ”や“遊び心”を感じられる語でもあります。
おわりに:難しい英単語は「使える語彙」に
「難しい英単語」というと、ただの豆知識や試験対策用の知識と思われがちですが、本当に大切なのは、それらを「使える語彙」にすることです。
意味・発音・スペルのどれか一つでも曖昧なままだと、いざというときに言葉が出てこなかったり、誤解を生んだりすることもあります。
難語を確実に身につけるためには、単なる丸暗記ではなく、「文脈の中で覚える」ことが何より効果的です。
たとえば、実際の会話やニュース記事、試験問題など、実用的な使用例の中でその単語に何度も出会うことで、自然と理解が深まり、使える語彙として定着していきます。
英単語学習アプリTANZAMでは、今回紹介したような難単語も含めて、実際の文脈・例文・音声・イメージを通じて学べる仕組みを提供しています。
難しい単語こそ、正しく使いこなせたときに英語力の差が出るもの。
TANZAMを活用して、自分の語彙を確実に「使える英語」へと変えていきましょう。
