「私服」は英語で Private clothes じゃない?学校・職場・警察などシーン別の正しい呼び方

学校や会社で「私服OK」や「今日は私服で来てね」という言葉、日常的によく耳にしますよね。
この「私服」を英語で伝えようとする時、ふと「private clothes」?と疑問に思ったことはありませんか?
実は、この表現は英語圏ではほとんど使われていないため、知らずに使うと相手に伝わらないこともあります。
この記事では、「私服」を英語でどう表現すれば自然なのか、よくある間違いや誤解されやすい表現、そしてシーン別の使い分けについて詳しく解説します。
間違いやすい表現を避けて、状況に合ったスマートな英語フレーズを使えるようになりましょう!
基本:「私服」を表す最も一般的な2大表現

「私服」とは何気なく使う言葉ですが、英語ではどのように表現すれば自然なのでしょうか?
多くの日本人が悩む「私服」と「制服」の違い、その英語表現の正解を知っておくだけで、学校や職場、日常生活でのコミュニケーションがぐっとスムーズになります。
今回はまず、日常英会話で最もよく使われる2つの表現に焦点を当てます。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| Casual clothes / Casual wear | /ˈkæʒ.u.əl kloʊðz/ | 「普段着」「カジュアルな服」。 フォーマルではないリラックスした格好を指します。 学校・職場・休日の会話で万能。 例: I wear casual clothes on weekends. |
| Regular clothes / Normal clothes | /ˈreɡ.jə.lɚ kloʊðz/ /ˈnɔːr.məl kloʊðz/ | 「いつもの服」「普通の服」。 制服や衣装と区別する場面で活躍。 特に「(制服から)私服に着替える」などの状況で使いやすい。 例: Change back into your regular clothes. |
"Casual clothes" や "Regular clothes" は、日本語の「私服」をニュアンスごと伝えるのに最適です。
直訳に頼らず、英語圏の自然な感覚で使い分けましょう。
要注意!「私服=Private clothes」が不自然な理由

「私服=Private clothes」とつい直訳してしまう日本人学習者の方はとても多いです。
実はこの表現、英語ネイティブにはやや不自然、あるいは全く違ったニュアンスで受け取られることがあります。
では、なぜ「Private clothes」が避けるべき表現なのでしょうか?その理由を徹底解説します。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| private | /ˈpraɪvət/ | 「私的な」「個人的な」という意味が中心。“clothes”と組み合わせると「秘密の服」や「下着(private parts を隠す)」の連想も呼びやすく、日常会話ではほとんど使われません。 |
「private」=「個人のもの」≠「制服でない服」
英語での"private"は「公的の対義語」というより「他人に見せないもの」というニュアンスが非常に強いです。
日本語でいう「私服」(普段着や制服以外の服)を表現するには不向きです。
万が一「Private clothes?」と聞かれた場合、相手によっては「下着を指しているの?」という誤解を生む可能性もあります。
一部例外:公務員・軍隊の文脈
ただし、軍隊や警察など厳格な組織では「官給品の制服(government-issued uniforms)」と区別するために、「private clothes(個人購入の服)」と呼ぶことも。
しかし、これは専門用語に近く、ごく限られた状況のみで使われます。
日常生活やカジュアルな会話では絶対に避けるべき表現として覚えておきましょう。
【学校・職場】「制服じゃない日」の私服

「今日は制服なしで来ていいですよ」と英語で言いたいとき、どんな表現が適切なのか迷ったことはありませんか?
日本語の「私服」は、つい "private clothes" と思いがちですが、学校や職場の"ノーユニフォームデー"には、より自然で具体的な英語表現があります。
このセクションでは、「制服ではない日」にふさわしい英語表現と、ネイティブらしい使い方、現地のフレーズも紹介します。ぜひシーン別に正しい表現をマスターしましょう。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| Own clothes | /oʊn kləʊðz/ | 「自分の服」。学校行事などで「制服以外の私服でOK」と伝えたいときの定番表現。着用者の“普段着”感を強調できます。 |
| No uniform day | /noʊ ˈjuː.nə.fɔːrm deɪ/ | 「制服なしの日」。学校や職場で、特定の日に制服着用ルールを解除する場合に使います。 |
| Mufti day | /ˈmʌf.ti deɪ/ | イギリスやオーストラリア英語の独自表現。「私服で登校・出勤できる日」として、学校や職場で定着。 |
| Dress down / Casual Friday | /drɛs daʊn/ /ˈkæʒ.u.əl ˈfraɪ.deɪ/ | 職場での「私服OKデー」に使われる言い方。Dress downは「ドレスコードを緩和」、Casual Fridayは「金曜日だけ私服でOK」を意味します。 |
便利なフレーズ例
- Students can wear their own clothes on the field trip.
(遠足は私服でOKです) - Tomorrow is a no uniform day, so you can dress casually.
(明日は制服不要なので、カジュアルな服で来ていいですよ) - Friday is a mufti day.
(金曜日は私服可の日です) - We have dress down Fridays at our office.
(うちの会社は金曜がカジュアルデーです)
日本語の「私服」はシチュエーションによって様々な英語表現に変化します。
自然な英語を使い分けられると、指示や告知もぐっと伝わりやすくなります。
TANZAMで実際の会話パターンや単語のニュアンスをしっかり身につけて、自信を持って「私服OK」を案内できるようになりましょう!
【特殊な私服】警察官の「私服警官」は何て言う?

英語学習を進めると、ふとしたニュースやドラマで「私服警官」という言葉を目にすることがあります。
普通の「カジュアルな服装」を意味する英単語と、警察や軍など特殊な場面で使われる「私服」は、全く違う単語で表現されるのをご存知でしょうか?
ここでは、英語で迷わず「私服警官」「軍隊の私服」などを正しく言えるよう、深掘りして解説します。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| plain clothes | /pleɪn kloʊðz/ | 警察官など捜査員が任務中に着る「私服」。複合語として「plain-clothes police officer」で「私服警官」。 Plain(無地・無装飾)から「制服でない、目立たない服装」のイメージ。英語圏では"undercover"(覆面・潜入)と混同しないよう注意。 |
| civilian clothes | /sɪˈvɪliən kloʊðz/ | 軍人や警察が通常勤務時以外に着る「一般人の服」。ミリタリー英語で頻出。 「civilian=民間人」。軍服や官給品との対比として使われるが、警察の「私服」はやや違うニュアンス。 |
| street clothes | /striːt kloʊðz/ | 舞台衣装・スポーツユニフォーム以外の外出着。「普段着」。 「着替え前後」の文脈で出てきやすい(例:Change back into your street clothes.) |
実用例・イディオム
- A plain-clothes police officer(私服警官)
- A detective in plain clothes(私服の刑事)
- Dressed in civilian clothes(民間人の服装をしている)
- Change into street clothes(普段着に着替える)
警察官や軍人など公的機関の「私服」を正しく使い分けられると、ニュースや映画の英語表現がより深く理解できるようになります。
どの単語もそれぞれ特有のニュアンスを持っていますので、シーンと役割に応じて選んでみてください。
まとめ

普段何気なく使っている「私服」という日本語ですが、英語で表現するにはシーンや意図に合わせた使い分けがとても大切です。
今回の記事で紹介したように、"Casual clothes"や"Regular clothes"、"Own clothes"といった自然で場面に合った英単語を選べば、誤解なく伝えることができます。
「私服はPrivate clothesではない」というポイントをしっかり覚えておけば、これから英会話や英作文で戸惑うことも少なくなるはずです。
英語は、ただ直訳するだけでなく、相手やTPOに合わせて言葉を選ぶことで、グッとコミュニケーション力がアップします。
今回ご紹介した表現を、ぜひTANZAMアプリで繰り返し練習して、自信もって「私服は英語でこう言える!」と実感してみてください。
あなたの「なんとなく訳す」を卒業して、本当に伝わる英単語力を一緒に目指しましょう!


