「年賀状」は英語で?海外に送るメッセージ例文と日本文化の伝え方

大切な海外の友人に日本の「年賀状文化」を伝えたいけれど、どんなふうに英語で説明したり、新年のメッセージを書いたりしたらいいか悩んだ経験はありませんか?
日本らしいご挨拶をしたいと思っても、「Happy New Year!」だけでは少し物足りないと感じることも。
実は、日本の年賀状には独特な伝統や温かい気持ちが込められており、英語でそれを上手に伝えるには、いくつかのコツや表現の選び方があります。
この記事では、単語の深い意味やニュアンスも交えながら、世界で伝わる年賀状英語表現や、すぐに使えるメッセージ例文をご紹介します。
言葉に気持ちを込めて、あなたらしい年賀状で新年をスタートさせましょう。
「年賀状」は英語で "New Year's card" だけではない?

年始のご挨拶「年賀状」を海外の友人や知人に説明しようとする時、つい直訳の “New Year’s card” を使っていませんか?
英語圏では、私たち日本人が思い描く「年賀状」と全く同じ文化は実は存在しません。
文化の違いを意識することで、より伝わる自己表現ができるようになります。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| New Year's card | /njuː ˈjɪərz kɑːrd/ | 「新年のカード」。最も無難な直訳。日本以外の多くの国にもあるが、日本ほどハガキ送付の習慣は一般的でない。 |
| Holiday card | /ˈhɑːlədeɪ kɑːrd/ | 主にアメリカ・カナダなどで使われる「クリスマスや新年の挨拶を兼ねたカード」。時期が重なるため、欧米ではこれを送る人が多い。 |
| Christmas card | /ˈkrɪsməs kɑːrd/ | クリスマスを祝うカードだが、新年も兼ねて送る場合が多い。欧米の風習では年明けまで飾ることが普通。 |
| Japanese New Year's card (Nengajo) | /ˈʤæpəˌniz njuː ˈjɪərz kɑːrd (nenˈgɑːʤoʊ)/ | 自信を持って日本文化を伝えたい時はこの表現も使える。「Nengajo(年賀状)」という日本固有の言葉も併記することで、独自性や文化的背景を強調できる。 |
重要なのは、「年賀状」という発想自体が日本独特であり、欧米ではクリスマスカードやホリデーカードがその役割を担っているという文化の背景です。
単なる直訳だけでなく、背景や意味にも目を向けて、相手がイメージしやすいように伝えることが大切です。
年賀状に書きたい!英語のメッセージ・フレーズ集

「英語で年賀状を書きたいけど、どんな言葉がふさわしいかわからない…」と悩んだことはありませんか?
特に友達、ビジネスパートナー、恋人など、誰に送るかでメッセージのトーンも変わります。
このセクションでは、相手ごとに使える英語の年賀状メッセージ例をご紹介します。
【定番の挨拶(誰にでも使える!)】
年賀状の冒頭や締めで使える、オールマイティな英語表現です。
- Happy New Year!
- Best wishes for the new year.
英語では「A Happy New Year!」ではなく、冠詞なしで“Happy New Year!”が一般的です。
理由は、「Happy New Year!」が命令形や短縮表現に由来し、特定の年ではなく毎年恒例の挨拶として使われているためです。
【友達・カジュアルな相手へ】
気のおけない友達や親しい人に送るなら、明るく楽しいフレーズがおすすめです。
自然な距離感が出るので、関係がさらに深まります。
- Let's have a great year!(今年も良い年にしよう!)
- Can't wait to see you soon!(またすぐに会えるのを楽しみにしてるよ!)
- New Year, New Adventures!(新しい年、新しい冒険!)
【ビジネス・フォーマルな相手へ】
仕事先の上司や取引先、まだ距離のある知人には、フォーマルで温かみのあるフレーズがぴったりです。
- Wishing you a prosperous new year.(繁栄を祈る、ビジネスにもふさわしい洗練された表現)
- I look forward to working with you in the coming year.(来年もご一緒できることを楽しみにしています)
日本独自の「年賀状文化」を英語で説明しよう

新年が近づくと、「年賀状」を準備するのが日本ならではの風物詩ですよね。
ですが、いざ海外の友人や、オンライン英会話の先生に「年賀状ってどんな文化?」と尋ねられたとき、英語でうまく説明できずに困った経験はありませんか?
日本独自の年賀状文化は、世界でも珍しい仕組みや心の込め方がたくさん詰まっています。
ここでは、英語で簡単&的確に伝えられる表現と、自信を持って説明するためのフレーズを紹介します。
1月1日に届く仕組みを英語で説明しよう
多くの国では、郵便物は順次届きますが、日本の年賀状は「お正月の朝」にみんな一斉に届くという大きな違いがあります。
この特別な仕組みは、こんな風に説明できます。
"In Japan, post offices hold the cards and deliver them all exactly on January 1st."
【ポイント】 "hold"(預かる), "deliver ... all exactly"(すべて正確に届ける)と表現することで、日本の丁寧なサービス精神も伝わります。
お年玉くじの仕組みを伝えよう
年賀状の中には「お年玉付き年賀はがき」がありますよね。
裏面に印刷された番号で豪華賞品が当たるこの仕組みも、日本特有の楽しみです。
英語で説明するときの単語やフレーズ集です。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| lottery numbers | /ˈlɒtəri ˈnʌmbərz/ | 「くじ番号」。くじ引きや宝くじにも使える表現ですが、年賀状の場合もこれでOK。 |
"These postcards come with lottery numbers. We can win prizes!"
【解説】 "prize"はプレゼントや景品にも使えます。
具体的な賞品を説明する場合は、"such as cash, electronics, or household goods." などの追加表現もおすすめです。
干支(Zodiac)について英語で伝えよう
毎年、年賀状には必ず今年の干支(えと)があしらわれます。
これはアジア圏独特の習慣で、興味を持たれるポイントです。
"Every year is represented by a different animal from the Chinese zodiac."
【ワンポイント】 "Chinese zodiac" と付け加えることで、世界規模での文化的背景も自然に伝えられます。
相手が干支を知らなければ、"This year is the Year of the Dragon (2024), for example." のように、具体例を挙げるのも親切ですね。
【深掘り】"Happy New Year" に関連する重要単語

新年の挨拶「Happy New Year」は誰もが知っている定番フレーズですが、その周囲には英語ならではの“大人なニュアンス”や、普段あまり見かけない単語が隠れています。
ビジネスやプライベートで新年の想いを伝えるとき、ちょっと気の利いたひと言や、感情の深さを表現できる英単語を知っていれば、あなたの英語メッセージはぐっと魅力的になります。
ここでは、年賀状シーンでよく登場する「Resolution」「Prosperity」「Gratitude」の3つの重要単語にフォーカスします。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| Resolution | /ˌrez.əˈluː.ʃən/ | 「決意」「決心」。 新年の抱負(New Year's resolution)として使われる場合、“今年こそ叶える!”強めの意志や明確な目標にフォーカス。 単なる"decision"(決定)よりも、「自分で思い定めた挑戦」に近いニュアンス。 例:My New Year's resolution is to master English! |
| Prosperity | /prɒˈspɛr.ɪ.ti/ | 「繁栄」「成功」。 ビジネス英語の年賀状でよく登場。金銭的な豊かさだけでなく、事業や人生全体が成長し、うまくいく状況を表す上品な単語。 "Wishing you prosperity in the new year."と書けば、未来の幸運や成長も祈る深いメッセージに! |
| Gratitude | /ˈɡræt.ɪ.tʃuːd/ | 「感謝」。 日本語の“お世話になりました”などを表現したいときに、"Thank you"よりも丁寧で心のこもった表現がしたい時におすすめ。 例:With heartfelt gratitude for your support over the past year. |
年賀状や新年のメールでこうした単語を使うと、ひと味違う“気持ちが伝わる”英語に変わります。
新年の自分らしいメッセージ選びに、ぜひ活用してみてください。
まとめ
「年賀状」は、単なる「新年を祝うカード」ではありません。
それは日本独自の文化を背負い、人と人との絆を一年のはじまりに改めて結ぶ、特別な挨拶です。
一方で、英語圏では "New Year's card" だけでなく "Christmas card" や "Holiday card" がこの役割を果たします。
こうした文化や背景の違いを理解して、相手と距離が近づく「伝わる」英語表現を選ぶことが、よりスマートなコミュニケーションの第一歩です。
もっと微妙なニュアンスの違いや、本場で響く「生きた単語」を知りたい方は、TANZAMのアプリをぜひ活用してみてください。
あなたの英語の世界がきっとカラフルに広がります。
迷ったときや言葉選びに困ったときも、一緒に学んでいきましょう!


