英単語 cautious の意味とは?「慎重な」の正しい使い方・覚え方・例文を解説

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英単語 cautious は、「慎重な」「用心深い」といった意味を持つ形容詞だ。

だが、実際の英語では、リスクを意識して判断や行動を控えめにとるというニュアンスを含むため、単なる「注意深さ」とは異なる使い方をされる。

たとえば、「a cautious investor(慎重な投資家)」や「He’s cautious about driving at night.(彼は夜の運転には慎重だ)」など、警戒心や判断の丁寧さを伴う言葉として使われる。

本記事では、cautious の意味・ニュアンス・使い方・carefulとの違い・例文をわかりやすく解説し、日常英会話やビジネスでも正しく使えるようになることを目指す。

 

cautious の意味

形容詞:用心深い・慎重な(being careful to avoid danger or risks)

cautiousは、危険・損失・失敗 などの可能性を避けようとする意図があり、リスクを恐れて安易な行動を取らない態度を指す。意思決定・発言・行動において「一歩引いて様子を見る」ような慎重さがある。

  • He is always cautious when crossing the road.
    (彼は道路を渡るとき、いつも用心深い。)
  • Investors are cautious about putting money into new startups.
    (投資家たちは新興企業への投資に慎重である。)
  • The doctor gave a cautious diagnosis.
    (医師は慎重な診断を下した。)

このように、cautious は行動や判断の場面で多く使われる。特に、ビジネス・医療・対人関係など、慎重であることが重要視される場面で頻出する。

 

cautious の使い方のポイント

📌cautious のニュアンス

「cautious」は「用心深い」「慎重な」と訳されるが、ネイティブが使うときには、単に「気をつけている」というよりも、「リスクを避けようとして、あえてゆっくり・慎重に行動する」 というニュアンスがある。

その慎重さは、「慎重すぎる」ような印象を与えることもあるが、英語圏ではポジティブにもネガティブにも使われる。

たとえば、

  • a cautious investor(慎重な投資家)
  • a cautious approach(慎重なアプローチ)

といった表現では、「リスクを理解した上で冷静に行動する人物・戦略」という肯定的な意味を持つことが多い。

📌「慎重な」を意味する cautious と careful の違い

「cautious」と「careful」はどちらも「注意深い」と訳されるが、ネイティブは明確に使い分けている。

「cautious」は、物事の結果やリスクを強く意識しながら行動を選ぶ慎重さを表す言葉である。一方、「careful」は、すでに何かをしている最中に、失敗や事故を防ぐために細部に気を配る行動を意味する。

行動前か、行動中か。この視点を持つと使い分けが一気に分かりやすくなる。

単語 意味の焦点 ニュアンス
cautious リスクや結果を考えて行動を選ぶ 慎重な判断、警戒心がある
careful ミスや事故を防ぐため細部に注意 丁寧な行動、注意深さ

 

💡例文で使い分けを確認

cautious(=リスクを避けようとする慎重な性格や判断)

  • He’s cautious about investing.
    (彼は投資に慎重だ。)
  • She’s a cautious driver in the rain.
    (彼女は雨の日の運転に慎重だ。)

careful(=細部に気を配る、丁寧で注意深い)

  • Be careful with that glass.
    (そのグラスは気をつけて扱って。)
  • He’s always careful with his words.
    (彼は言葉遣いにとても気をつけている。)

 

💡「cautious person」と「careful person」の人柄の違い

  • a cautious person は、「まず様子を見るタイプ」。新しいことにはすぐ飛び込まず、安全な選択を好む。
  • a careful person は、「何事も丁寧にこなすタイプ」。小さなことにも気を配り、細かい部分を見落とさない。

 

cautious の発音と読み方

発音記号とカタカナ表記

📌 発音記号

  • 英国英語: /ˈkɔː.ʃəs/
  • 米国英語: /ˈkɑː.ʃəs/

📌 カタカナ表記
「コーシャス」または「カーシャス」

発音のコツ

「cautious」は 2音節の単語 で、最初の音節 “cau-” に強勢 が置かれる。

“cau” は「コー(英)」や「カー(米)」のように伸ばし気味に発音し、“-tious” の部分は「シャス」と軽く発音する。

 

cautious の語源

語源

「cautious」は、ラテン語の cautus(気をつけている、警戒している) に由来する。この語は、さらに動詞 cavēre(用心する、避ける) から派生している。

  • cavēre(ラテン語) = to beware, to be on guard(警戒する)
  • cautus(ラテン語・形容詞) = careful, guarded(用心深い)

この cautus に英語の形容詞語尾「-ous」がついて、cautious(慎重な、用心深い) という語が生まれた。

語源からわかる意味のイメージ

語源である cavēre(避ける、警戒する) からもわかるように、「cautious」は本能的・意識的に危険や失敗を避けようとする態度を表している。

たとえば:

  • a cautious investor(失敗を避けるためにリスクを分析する投資家)
  • a cautious driver(事故を避けるために注意深く運転する人)

このように、「警戒している」「先を読んで避けようとする」という根本的な意味がすべての用法に通じている。

 

cautious の覚え方(記憶術)

📖 ストーリー記憶術

✅ 「目の前にバナナの皮 → 足を止めて考える男」

通勤中、前方にバナナの皮が落ちているのを見た男がいた。ほとんどの人は気づかずに通り過ぎて滑ってしまうが、彼だけは 「ん?危ないかも」 と足を止めてよく観察した。

→ 「危険を察知して、あえて立ち止まって判断する」= これが「cautious(慎重な)」の本質。

🗣 語呂合わせ

「こうしようか?(cautious)」と迷って慎重に行動

→ 行動前に「こうした方がいい?どうしよう?」と迷っている様子 → cautious

🖼 イメージ記憶

✅ 崖のふちをゆっくり歩く人
→ 足元を確認しながら、一歩一歩慎重に進む。風の強さや足場の状態を気にしつつ、「踏み出す前に」立ち止まって考える様子は、まさに cautious のイメージ。

✅ 投資の前に何度もリスクを確認する人
→ チャンスよりも失敗の可能性を重視するその姿勢が「慎重」の象徴。

 

cautious を使った例文

📌 基本的な使い方

「cautious」は 形容詞 で、「用心深い・慎重な」という意味を持ち、人の性格 や 行動の様子、戦略・判断 など幅広い文脈で使われる。

✅ 人物の性格や態度を表す場合

  • She’s always cautious when meeting new people.
    (彼女は新しい人に会うとき、いつも慎重だ。)
  • He is a cautious investor who avoids high-risk stocks.
    (彼はハイリスク株を避ける、慎重な投資家だ。)
  • I’m cautious by nature, so I double-check everything.
    (私は元々慎重な性格なので、すべてを二重に確認する。)

状況や行動に対して慎重な場合

  • We need to take a cautious approach to this issue.
    (この問題には慎重なアプローチが必要だ。)
  • Be cautious when driving in foggy conditions.
    (霧の中で運転するときは注意して。)
  • He made a cautious decision after gathering all the facts.
    (彼はすべての事実を集めた上で慎重に判断した。)

✅ 比喩や抽象的な使い方

  • The company is cautious about expanding into new markets.
    (その会社は新市場への進出に慎重である。)
  • She gave a cautious smile, unsure of what to expect.
    (彼女は何が起こるかわからず、慎重な笑みを浮かべた。)

 

cautious の類義語と対義語

類義語と使い分けのポイント

「cautious」と意味が近い英単語は複数あるが、ネイティブはニュアンスや使いどころの違いで使い分けている。ここでは特によく混同される5つの単語とその違いを紹介する。

✅ careful(注意深い、丁寧な)

→ 「細かい点に気を配る」「間違えないよう丁寧に行動する」ことを表す。動作中の注意 に焦点があり、日常動作に対して使われやすい。

  • Be careful not to spill the coffee.
    (コーヒーをこぼさないよう気をつけて。)

✅ prudent(分別のある、先を見越した)

→ 「将来を見据えて賢く行動する」意味で、知的で計算された慎重さを表す。 cautious よりも思慮深く、計画的なニュアンスが強い。

  • It’s prudent to save money for emergencies.
    (緊急事態に備えて貯金するのは賢明だ。)

✅ wary(用心深い、疑い深い)

→ 人や物事に対して「疑念」や「警戒心」があるときに使う。 cautious が「安全第一」なら、wary は危険を感じて距離を置くイメージ。

  • She was wary of strangers in the new city.
    (彼女は新しい街で見知らぬ人に用心していた。)

✅ vigilant(油断のない、警戒している)

→ 何かを見張っている、常に警戒している様子を表す。軍隊やセキュリティ、危機管理など警備的な文脈でよく使われる。

  • Guards remained vigilant throughout the night.
    (警備員たちは一晩中警戒を怠らなかった。)

✅ hesitant(ためらっている)

→ 行動の前に「迷っている、ためらっている」心理的状態を表す。慎重というよりは、決断に迷っている不安定なニュアンスがある。

  • He was hesitant to speak up in the meeting.
    (彼は会議で発言するのをためらっていた。)

cautious の対義語

「cautious」は「慎重な・用心深い」という意味を持つ形容詞だが、その反対の意味を持つ単語もいくつか存在する。ここでは特に使用頻度の高い対義語と、それぞれの使い分け方を解説する。

✅ reckless(無謀な・向こう見ずな)

→ 「結果を考えずに大胆・危険な行動を取る」ことを表す。「cautious(慎重な)」とは真逆で、警戒心がなく、軽率な行動というニュアンス。

  • He was driving recklessly in the rain.
    (彼は雨の中を無謀に運転していた。)

careless(不注意な・うっかりした)

→ 「注意を払わずにミスをする」「集中力が足りない」ことを表す。「careful(注意深い)」の対義語だが、cautious の文脈でも併せて使われることがある。

  • It was a careless mistake.
    (それは不注意なミスだった。)

✅ daring(大胆な・勇敢な)

→ 「危険を恐れずに行動する」「チャレンジ精神旺盛」なニュアンスを持つ。cautious が「安全第一」なら、daring は挑戦を恐れないスタンス。

  • She made a daring move in the negotiation.
    (彼女は交渉で大胆な一手を打った。)

✅ impulsive(衝動的な・思いつきで行動する)

→ 「深く考えず、気分や感情のままに行動する」ことを表す。リスクや影響を事前に考えない点で、cautious とは対照的。

  • He bought the car on an impulse.
    (彼は衝動的にその車を買った。)

 

純日本人が間違えやすいポイント

cautious を正しく使うためにありがちな誤用を整理する。正しい文法構造とニュアンスを理解しよう。

📌 「be cautious」の構文に注意

❌ 誤用: I cautious when I drive.
⭕ 正しくは: I am cautious when I drive.

→ cautious は形容詞なので、be動詞とセットで使う。「cautious driving」など名詞を修飾する場合は be 動詞不要。

📌 cautious =ネガティブという思い込み

❌ 誤解: cautious は「臆病」「優柔不断」な印象
⭕ 実際: 英語圏ではポジティブな意味で評価されることが多い

→ a cautious investor(堅実な投資家)など、リスク管理ができる人という評価が含まれる。文脈によっては「信頼できる」「冷静な判断力がある」などの肯定的な意味になる。

📌 名詞「caution」や副詞「cautiously」との用法の違いに注意

cautious には以下の関連語がある。品詞を正しく理解して使い分けよう。

✅caution(名詞):注意・警告

  • Use caution when handling chemicals.
    (薬品を扱うときは注意してください。)

✅cautiously(副詞):慎重に

  • He responded cautiously to the question.
    (彼はその質問に慎重に答えた。)

 

この記事のまとめ

この記事では、cautious の意味・発音・語源・覚え方・例文・類義語・対義語 について詳しく解説した。最後にポイントをおさらいしよう。

cautious の意味
「用心深い」「慎重な」を意味する形容詞で、行動や判断においてリスクを避ける意識を持つ様子を表す。特に「行動を起こす前の警戒心」や「リスク回避の姿勢」に焦点がある。

発音と語源
発音:[ˈkɔː.ʃəs](イギリス)/ [ˈkɑː.ʃəs](アメリカ)
語源:ラテン語 cavēre(注意する、警戒する) に由来し、「危険を避けるために気をつける」という意味が根底にある。

覚え方(記憶術)
📖 ストーリー記憶:「目の前にバナナの皮 → 足を止めて考える男」
🗣 語呂合わせ:「こうしようか?(cautious)」と迷って慎重に行動
🖼 イメージ記憶:崖のふちをゆっくり歩く人

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