「今年もよろしくお願いします」は英語で何と言う?ビジネスメールやSNSで使えるネイティブ表現

「今年もよろしくお願いします」 英語 サムネイル

年が明けると、さまざまな人に「今年もよろしくお願いします」と伝えたくなりますよね。

ですが、英語にはこの日本語特有の挨拶をそっくりそのまま訳せる表現がありません。

「今年もよろしくお願いします」と伝えたい場面で、どのフレーズを使ったらよいか迷った方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、日本語の「今年もよろしくお願いします」を英語で自然に伝えるポイントや、ビジネス・カジュアルそれぞれのシチュエーションで使える具体的な表現について詳しく解説していきます。

英語でも温かい気持ちや前向きさをしっかり伝えられる表現を知って、新しい一年を気持ちよくスタートさせましょう。

なぜ「今年もよろしくお願いします」の直訳は英語にないのか?

High vs. Low Context Culture. / インフォグラフィック:高文脈文化と低文脈文化。

新年の挨拶で欠かせない「今年もよろしくお願いします」。

日本語では人間関係を円滑にし、相手との未来に期待や信頼を込めて使う万能表現ですよね。

ですが、いざ英語にしようとすると、しっくりくる「決まり文句」が見つからずに悩んだ経験はありませんか?

 

その理由は、日本語と英語の文化的な背景や価値観の違いにあります。

「よろしく」のように、相手に何かを委ねたり、これからの関係性に期待を込めたりする表現は、日本独自のハイコンテクスト文化の代表格です。

一方、英語では「自分が何を感じ、どうしたいか」をハッキリ述べるローコンテクスト文化が主流。

「お任せします」「察してね」といったニュアンスは、ストレートな英語表現にはなりにくいのです。

 

つまり、英語で伝える際は、「今年もよろしく」を直訳するのではなく、その場に合わせて「どんな気持ちを伝えたいのか」を明確にして翻訳する必要があります。

たとえば、以下のような英語表現が、それぞれの場面や関係性に応じて「今年もよろしく」の気持ちを伝えてくれるのです。

英単語発音記号意味・備考
Keep in touch/kiːp ɪn tʌtʃ/「これからも連絡を取り合おう」という前向きな意志が強調される。ビジネスでもカジュアルでも使いやすい。
Work together/wɝːk təˈɡeð.ɚ/「一緒に仕事をする」「協力し合う」というニュアンス。チーム・取引先との関係にぴったり。
Appreciate/əˈpriːʃieɪt/「感謝する」。過去だけでなく、今後への感謝や期待も含む万能ワード。

 

ネイティブは "Happy New Year" だけで済ませることも多い

Happy New Year gathering. / 楽しい新年会の様子

英語圏で新年の挨拶をするとき、多くの人が気軽に "Happy New Year!" だけでやりとりを済ませることをご存じですか?

日本の「今年もよろしくお願いします」ほど、多様で丁寧な表現を使う機会は意外と少ないのです。

実は、"Happy New Year!" 自体に、「良い年になりますように」「これからもよろしくね」という前向きな気持ちが含まれています。

英語話者同士の日常会話やメールのやりとりでは、「Happy New Year!」と一言添えるだけで、十分に新年への期待や関係継続の意思が伝わるのです。

 

たとえば、長く会えていなかった友人やビジネスパートナーとも、"Happy New Year!" の一言から会話が弾むこともしばしば。

細かい言い回しよりも、シンプルさと前向きな気持ちこそが英語らしさといえます。

「ちゃんと気持ちを伝えなきゃ」と気負いすぎる必要はありません。「Happy New Year!」だけでも大丈夫なので、自信をもって使いましょう。

新年の「ご挨拶」も、英語圏ならではのシンプルさを楽しんでみてください。

 

【ビジネス・メール編】「今年もよろしくお願いします」を伝える英語フレーズ

Typing a New Year business email. / 新年のビジネスメールを作成中

ビジネスの新年、最初のメールやチャットで悩みがちなのが「今年もよろしくお願いします」をどう英語で伝えるか、という点です。

日本語の「よろしく」は一言で全て伝えられる便利な表現ですが、英語ではその場の目的や相手との関係性に合わせて言い換える工夫が必要です。

ここでは、実際に仕事始めのメール・メッセージ・海外のビジネスパートナーとのやりとりにそのまま使える表現を状況別に紹介します。

 

定番中の定番 "look forward to" を使いこなす

ビジネス英語で「今年もよろしく」のニュアンスをもっとも自然に伝える表現が "look forward to" です。

"look forward to" は、「〜することを楽しみにしています」という前向きな気持ちを伝える表現。

単なる挨拶としてだけでなく、「今年もあなたと協力したい」「新しい1年を一緒に頑張りたい」といった具体的な未来への期待を英語らしく示すことができます。

単語そのものは簡単ですが、前置詞"to"の後ろに必ず動名詞(-ing)か名詞を置くというルールに注意しましょう。

英単語・フレーズ意味・備考
I look forward to working with you this year.「今年も一緒にお仕事できるのを楽しみにしています」最も一般的なビジネス表現。受け取る側も温かい気持ちになります。
We look forward to our continued partnership.「今年も変わらぬご愛顧を」という、取引先や顧客向けの定番の文。継続的な関係を強調したいときにぴったり。
I’m looking forward to seeing what we accomplish together.お互いの成長や成果を願う意味合い。「今年の新しい取り組みが楽しみ」という期待感を表現できます。

 

この "look forward to" のフレーズをマスターすれば、あなたの英語の新年挨拶はグンと自然で前向きになります。

ぜひ場面に合わせて使い分けてみてくださいね。

 

「旧年中はお世話になりました」とセットで伝える場合

新年のご挨拶を英語で伝えるとき、「昨年は大変お世話になりました」という日本語表現とセットで伝えたくなることがありませんか?

ビジネスの場では特に、過去の感謝未来への期待をバランスよく組み合わせることが、信頼関係を築くポイントとなります。

英語でも感謝(Thank you)と「今年もよろしくお願いします」にあたる未来への姿勢(We hope to serve you again、Let’s keep working togetherなど)をセットで表現するのが自然です。

感謝+前向きな言葉を組み合わせて使うことで、英語圏の文化にもフィットしたスマートなコミュニケーションができます。

英語フレーズ意味・備考
Thank you for your support last year. We hope to serve you again in 202X.昨年のご支援に対する感謝と、今年も関係が続くことへの前向きな期待が込められています。
数字部分は、その年に合わせて変更しましょう。
特に日本のビジネスメールで頻繁に使われる型に自然に近い表現です。
Thank you for your continued partnership. Wishing us another successful year together!「継続的なパートナーシップへの感謝」と「共に素晴らしい年にしよう」という希望をまとめて伝えられます。前向きで温かいトーンです。
We appreciate your business and look forward to working with you in the coming year.「昨年のご愛顧」の感謝と共に、「今後の取引継続への期待」をさりげなく伝えることができます。お客様や取引先に最適です。

 

相手に対するリスペクトと期待を込めた一言が、今年一年の良い関係作りにつながるはずです。

 

上司や目上の人に送る丁寧な「今年もよろしく」

上司や目上の人に送る丁寧な「今年もよろしく」 (Polite "Kotoshi mo yoroshiku" for superiors)

新年のご挨拶を、上司や目上の方へ英語で届ける時には、ちょっとした気遣いと敬意が伝わる表現を選びたいですよね。

日本語の「今年もよろしくお願いします」は、英語でそのまま直訳できない分、英語ならではのフォーマルさや謙虚さを上手に表現することが大切です。

ビジネスシーンでは、丁寧さ(politeness)や感謝(gratitude)、そして「共に働けることへの光栄」ですっきりと気持ちを伝えましょう。

英単語発音記号意味・備考
honorˈɑːnər「光栄」や「名誉」という意味。フォーマルな場面で「ご一緒できることが嬉しい」という敬意を込める単語です。
respectrɪˈspɛkt「尊敬」。ビジネスメールやあいさつに加えると、自分の立場をわきまえた丁寧な拝辞になります。
appreciationəˌpriːʃiˈeɪʃən「感謝」という意味で、過去のサポートや指導への感謝+今後の関係への期待を伝えるのに適しています。

 

それでは、目上の方や上司への「今年もよろしく」の一例を挙げてみます。

  • It is an honor to work with you again this year.
    (本年もご一緒に働けることを光栄に思います。)
  • I appreciate your guidance and look forward to learning from you this year.
    (ご指導に感謝しております。本年も多くを学ばせていただきたいと思います。)
  • I hope for your continued support this year as well.
    (本年も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。)

このように、「敬意・感謝・前向きな気持ち」をセットで伝えると、英語でも十分に日本語の「よろしく」の気持ちが表現できます。

 

 

【友達・SNS編】カジュアルに伝える「今年もよろしく」の英語

Smartphone screen with New Year chat. / 新年のSNSチャット画面

カジュアルなやりとりやSNSで「今年もよろしく!」と伝えたいとき、日本語なら一言で済む表現ですが、英語だとどうしたらいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

英語では、「今年も仲良くしよう」「また会おうね」という前向きな気持ちや、これからの楽しみにワクワクしている気持ちを具体的なフレーズで伝えるのがコツです。

ここでは、LINEやInstagramのやりとり、年賀メッセージなどで使えるナチュラルな英語フレーズを紹介します。

 

"Let's catch up" で「今年も遊ぼう!」のニュアンスを出す

日本語の「今年もよろしく」には、「これからも一緒に過ごそう」「また遊ぼうね」というワクワクした気持ちが込められています。

英語らしく伝えたいなら、シンプルに具体的なアクションを入れるのがポイント!

例えば、"Let's catch up"(久々に会おう)や "Let's hang out"(遊ぼう)といったフレーズです。

  • Let's hang out more this year!
    (今年はもっといっぱい遊ぼう!)
  • Can't wait to see you soon!
    (会えるのが楽しみ!)
  • Let's catch up sometime soon!
    (また会おうね!)

どれも積極的で親しみやすい響きがあり、「これからもよろしく!」のニュアンスが自然に伝わります。

 

短い一言で添えるおしゃれなメッセージ

短い一言で添えるおしゃれなメッセージ (Stylish short messages to add)

SNSのキャプションや、年賀メッセージカードなどに添えたくなる短くておしゃれな英語の一言もおすすめです。

特に "Here's to ~!" は乾杯や「~に期待を込めて!」の意味もあり、さりげなく未来への希望や絆の深さを表現できます。

  • Here's to another great year together!
    「一緒にまた素晴らしい1年を!」という意味です。乾杯の「Cheers!」のニュアンスがあり、ポジティブな年明けの雰囲気が伝わります。
  • Cheers to a fantastic year ahead!
    「素晴らしい1年になりますように!」と未来への期待をこめた一言。会ったことがある人にも、SNS上の知り合いにも使いやすい万能フレーズです。
  • Wishing us lots of fun and laughter this year!
    「たくさん楽しいことと笑いにあふれた1年にしようね!」という軽やかなメッセージは、親しい友達やちょっとフォーマルな場でも使えます。
  • Let’s make awesome memories this year!
    「今年も最高の思い出を作ろう!」というアクティブな気持ちを表現できる一言です。
  • To an amazing year ahead!
    乾杯のフレーズとしても人気で、「素晴らしい年になりますように!」という気持ちを込めたとてもシンプルなおしゃれ表現です。

どの表現も、かしこまりすぎないさわやかな印象と、未来への前向きな気持ちを伝えます。

SNS映えもばっちりなので、ぜひ気軽に使ってみてくださいね。

 

場面別:「今年もよろしくお願いします」言い換えリスト【まとめ】

英語で「今年もよろしくお願いします」をどう伝えればいいか、今まで紹介したフレーズを場面ごとにおさらいしましょう。

日本語の「今年もよろしく」は状況や相手との関係性によって微妙にニュアンスが変わります。

そんなときのために、「使える英語フレーズ」とその本当の意味(ニュアンス解説)を一覧表にまとめました。

相手おすすめフレーズ直訳ではない本当の意味(ニュアンス解説)
上司It is an honor to work with you again this year.
I look forward to your continued guidance.
敬意と感謝、「共に前向きに働く意欲」を表す丁寧な挨拶。
依存ではなく「ともに成長したい」という姿勢を伝えます。
取引先We look forward to our continued partnership.
Thank you for your support last year.
We hope to serve you again in 202X.
ビジネス上の「良い関係の継続」や感謝、
さらに「今後も協力し合いたい」という前向きな思いを伝えます。
同僚I look forward to working with you this year.
Let's make it a great year together!
一緒にいい一年にしたいというフラットなポジティブメッセージ。
横並びの関係を重視したフランクかつやる気のある印象です。
親友Let's hang out more this year!
Can't wait to see you soon!
Here's to another great year together!
「一緒に楽しもう!」というワクワク感や親しみ、
再会への期待など、関係が親しいからこそ使えるカジュアルな表現です。

 

自分の伝えたい「気持ち」に合わせて、ぜひフレーズをアレンジしてみてください。

 

 

まとめ:英語の「今年もよろしく」は「未来への前向きな姿勢」で伝えよう

日本語の「今年もよろしくお願いします」は、直訳しようとするとどうしても伝わりにくかったり、依存的なニュアンスになりがちです。

大切なのは、「一緒に良い年にしていきましょう」「あなたとまた関わることを楽しみにしています」という前向きな気持ちを自分の言葉で伝えること。

「look forward to」や「Here's to another great year together」などの表現は、まさに能動的でポジティブな姿勢を表しています。

 

文化や言語が違うからこそ、自分の気持ちをしっかり相手に届けたい。

TANZAMでは、こうしたニュアンスの壁を越えた単語やフレーズもわかりやすく、楽しく解説しています。

新しい年のあいさつをきっかけに、言葉の「本当の意味」をもっと深く学び、自信を持って英語を使いこなしていきましょう!

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