「religious」の意味・語源・覚え方・例文をわかりやすく解説|宗教の・信心深いの正しい使い方

religious は、「宗教の」「信心深い」と訳される形容詞である。
しかし実際には、宗教に関する制度・行事を指す場合と、個人の信仰心を表す場合とで意味合いが大きく異なる。
さらに、日常英会話では「毎日欠かさず~する」という意味で比喩的に使われることもある。
この記事では、religious の意味・発音・使い方の違い・定番フレーズ・覚え方まで徹底的に解説する。
religious の意味
religious は形容詞であり、主に「宗教的な」「信心深い」という2つの意味を持つ単語である。
いずれも religion(宗教)と深く関係しているが、文脈によって「客観的な宗教に関するもの」を指す場合と、「その人がどれだけ宗教心を持っているか」を指す場合に分かれる。
✅ 形容詞:宗教に関する、宗教的な(relating to religion)
この用法では、「宗教に関係する物事・活動・考え方」などを客観的に表現する。信仰心の有無とは関係なく、「宗教」という概念や制度そのものに関連している場合に使われる。制度、行事、教育、思想といった分野での使用が多い。
- The country guarantees freedom of religious belief.
(その国は宗教的信条の自由を保障している。) - They took part in a religious ceremony.
(彼らは宗教的な儀式に参加した。) - The school provides religious education to students.
(その学校では生徒に宗教教育を行っている。)
✅ 形容詞:信心深い、信仰心が厚い(showing strong belief or devotion to a religion)
この用法では、個人の内面や行動を指し、「その人がどれだけ宗教に従って生活しているか」「どれだけ信仰に忠実か」を表す。devout(敬虔な)と近い意味を持つが、religious の方がやや広い文脈で使える。
- He is a deeply religious man who prays every day.
(彼は毎日祈る、とても信心深い男性である。) - She was raised in a religious family.
(彼女は信仰心の厚い家庭で育った。) - I’m not a very religious person, but I respect others’ beliefs.
(私はあまり信心深くないが、他人の信仰は尊重している。)
religious の使い方のポイント
📌 religious のニュアンス
「religious」は「宗教の」「信心深い」と訳されるが、ネイティブが使うときには、「宗教に関係するものごと・態度に一貫して深く関わっている」 というニュアンスが含まれる。
たとえば、"She is a very religious person."(彼女はとても信心深い人だ)と言うときは、単に宗教を信じているというよりも、「その人の生活や価値観の中に信仰が深く根付いている」 という意味合いになる。
また、"religious ceremony(宗教儀式)" や "religious beliefs(宗教的信念)" のように、形容詞として 「宗教に関係する」 という幅広い意味でも使われる。
つまり、religious は「宗教そのもの」だけでなく、「宗教に対する深い関わりや習慣」を表す語であり、その人の生き方や行動に影響を与えているようなニュアンスを持つのがポイント。
📌religious の比喩的な使い方
religious は本来「宗教の・信心深い」という意味だが、ネイティブは日常会話で、宗教とは関係ない場面でも「規則正しく、徹底して行う様子」を表す比喩的な意味で使うことがある。
これは「信仰のように忠実に・真面目にやる」というイメージから来ており、強い習慣性・ルーティン意識・こだわりを表すのが特徴。
- He goes jogging every morning, religiously.
(彼は毎朝、欠かさずジョギングしている。)
→ 「まるで信仰のように一貫して・忠実に行う」ニュアンス - She’s religious about recycling.
(彼女はリサイクルに関して非常に徹底している。)
→ ただやっているのではなく、「信条のように真面目に取り組んでいる」 - He follows the routine religiously.
(彼はそのルーティンを忠実に守っている。)
→ 「決められたことを厳密に守っている」という意味合い
📌religiousがよく使われる表現と定型フレーズ
religious は単体よりも、以下のような組み合わせでよく使われる。
✅ religious person(信心深い人)
- She’s not religious, but she respects other beliefs.
(彼女は信仰深くはないが、他の宗教を尊重している。)
✅ religious beliefs(宗教的信念)
- His religious beliefs influence his lifestyle.
(彼の宗教的信念は彼の生活様式に影響している。)
✅ religious ceremony/service(宗教儀式・礼拝)
- The wedding was held as a religious ceremony.
(その結婚式は宗教儀式として行われた。)
✅ be religious about ~(〜を徹底して行う)※比喩
- He’s religious about brushing his teeth.
(彼は歯磨きを信仰のように毎日欠かさない。)
religious の発音と読み方
発音記号とカタカナ表記
📌 発音記号:[rɪˈlɪdʒ.əs]
📌 カタカナ表記:「リリジャス」に近いが、「レリジアス」や「レリジャス」と書かれることもある。
発音のコツ
- 「re-」は弱く、曖昧母音(シュワ音)で「リ」に近い音
- アクセントは第2音節「-li-」に置かれ、「リ」に強くストレスを置く
- 「-gious」は「ジャス」と発音され、「g」は[dʒ]の音になる
→「リ・リ・ジャス」のような3音構成と捉えると発音しやすい
religious の語源
語源のルーツ
religious の語源は、ラテン語の religiosus(信心深い・敬虔な) にさかのぼる。さらにそのもとは religio(信仰・宗教)、そしてその語幹は religare(再び結ぶ、結びつける) にあると考えられている。
この religare は「re(再び)」+「ligare(結ぶ)」の組み合わせで、「神と人とを再び結びつける行為」、すなわち宗教的な儀式や信仰行為の本質を表している。
語源からわかる意味の広がり
religious という語は単に「宗教に関する」という意味にとどまらず、もともとの語源から派生した「敬虔さ」や「強い結びつき」といったニュアンスも内包している。
したがって、religious person という表現は、形式的に宗教を信じているというよりも、「神との結びつきを重視し、それに従って生きる人」を指す語感を持つ。
religious の覚え方(記憶術)
📖 ストーリー記憶術
✅「毎週欠かさず教会に通う男性」
彼は日曜の朝になると、どんなに忙しくても必ずスーツを着て、家族とともに教会に向かう。教会では静かに祈り、信仰に基づいた生き方を大切にしている。このように、信仰が生活に深く根付いている人物=religious person である。
🗣 語呂合わせ
✅ 「“礼”儀正しく“ジ”っと祈る“アス”=religious」
→ 「re・li・gious」の3音に分けて語呂を作ることで、音と綴りを一緒に覚えやすくなる
🖼 イメージ記憶
以下のようなビジュアルを頭に思い浮かべることで、religious の意味と感覚が定着しやすくなる:
- 教会で手を合わせて祈る人
- 神社で礼拝する人
- 十字架や仏像といった宗教的シンボル
religious を使った例文
📌基本的な例文(宗教に関する)
- The country protects religious freedom by law.
(その国は法律によって宗教の自由を保護している。) - Students must take a religious studies class in this school.
(この学校では生徒が宗教科の授業を受けなければならない。) - The village holds a religious festival every spring.
(その村では毎年春に宗教的なお祭りが開かれる。)
→ 宗教的な制度・教育・行事など、客観的に宗教に関係する事物を形容する場面で使われる。
📌信心深い人を表す例文
- She comes from a very religious family.
(彼女は非常に信心深い家庭の出身である。) - He is religious, but he never forces his beliefs on others.
(彼は信心深いが、自分の信仰を他人に押しつけることはない。) - I’m not particularly religious, but I find peace in prayer.
(特に信心深いわけではないが、祈ることで心が落ち着く。)
→ 個人の信仰心や宗教的な態度・価値観を表す文脈で使われる。
📌比喩的な使い方の例文(熱心・習慣的)
- She exercises religiously every day.
(彼女は毎日欠かさず運動している。) - He is religious about his morning routine.
(彼は朝のルーティンを信仰のように厳格に守っている。)
→ 宗教とは関係ないが、「規則正しく、熱心に、徹底して」何かを実践する様子を表す。口語表現としてよく使われる。
religious の類義語と対義語
類義語と使い分けのポイント
religious は「宗教的な」「信心深い」という意味を持つが、似たような意味を持つ英単語もいくつか存在する。それぞれの語は微妙なニュアンスの違いがあり、正確な使い分けをすることでより自然な英語表現ができる。
✅ spiritual(精神的な・霊的な)
spiritual は「宗教に限定されない」広い意味での精神性や魂に関わることを指す。宗教的儀式ではなく、内面的・個人的な感覚や価値観に重きを置く場合に使われる。
- She’s not religious, but she’s very spiritual.
(彼女は宗教的ではないが、精神的にはとても深い人だ。)
✅ devout(敬虔な・信心深い)
devout は「熱心に宗教を信仰しているさま」を強調する語であり、religious よりも敬意や真剣さのニュアンスが強い。ややフォーマルで文学的な響きを持つ。
- He is a devout Catholic who attends mass daily.
(彼は毎日ミサに通う敬虔なカトリック教徒である。)
✅ faithful(忠実な・信仰深い)
faithful は「忠実である」「信頼できる」という一般的な意味を持つが、宗教的文脈では「神に忠実な」「信仰に誠実な」という意味で使われる。宗教以外の対象にも使える点が特徴である。
- He remained faithful to his religious beliefs throughout his life.
(彼は一生を通して宗教的信念に忠実であり続けた。)
✅ godly(神を敬う・神のような)
godly は「神のように敬虔である」「神を深く信じている」といった意味を持つ形容詞であり、宗教的な文脈で「聖なる」「信仰深い」という印象を与える。文語的または宗教書などで見られる表現。
- She lived a godly life devoted to helping others.
(彼女は他者を助けることに捧げた、神のような生活を送った。)
対義語
religious が「宗教に関する」「信心深い」を意味する形容詞であるのに対し、その反対の概念を表す英単語も複数存在する。
✅ secular(世俗的な・非宗教的な)
secular は、「宗教と関係のない」「世俗の」という意味を持つ形容詞であり、宗教的ではない制度や考え方を表すときによく使われる。 religious education(宗教教育) に対して secular education(一般教育) という形で対比されることが多い。
- The country maintains a secular education system.
(その国は世俗的な教育制度を維持している。) - He prefers secular music to religious hymns.
(彼は宗教的な賛美歌よりも世俗音楽を好む。)
✅ non-religious(宗教に関心がない・無宗教の)
non-religious は、「宗教に属していない」「宗教的信仰を持っていない」といった状態を表す中立的な語である。宗教に反対しているわけではなく、「信仰していない」という事実を客観的に示す。
- She comes from a non-religious family.
(彼女は無宗教の家庭で育った。) - The ceremony was kept non-religious by request.
(その式典は希望により宗教色のないものとされた。)
✅ atheist(無神論者)
atheist は「神を信じない人」、すなわち無神論者を指す名詞である。形容詞としては atheistic(無神論の)が使われる。religious(信仰深い)と真逆の立場を表す語であり、神の存在を明確に否定するニュアンスがある。
例文:
- He is an atheist, but he respects religious traditions.
(彼は無神論者だが、宗教的伝統は尊重している。) - Her views are atheistic, based on science and reason.
(彼女の考え方は科学と理性に基づいた無神論的なものである。)
純日本人が間違えやすいポイント
ここでは、特に日本人学習者が注意すべき典型的な間違いや落とし穴をまとめる。
📌 「religious(形容詞)」と「religion(名詞)」の混同
religious は形容詞で「宗教の」「信心深い」、religion は名詞で「宗教そのもの」を指す。しかし、日本語ではどちらも「宗教的な」「宗教」と訳されやすいため、文法的な混乱が起こりやすい。
❌ 誤用例:I believe in religious.
→ 「religious(形容詞)」を名詞の位置で使ってしまっている。
⭕ 正しい表現:I believe in religion.(私は宗教を信じている。)
⭕ 正しい表現:He is very religious.(彼はとても信心深い。)
💡 文法的にも意味的にも混同しやすいが、a religion(ひとつの宗教)とa religious person(信心深い人)のように、セットで覚えると区別しやすい。
📌 比喩表現としての religious の理解不足
❌ 誤解:religious=宗教と関係がある時にしか使えない
実際には、"He exercises religiously." のように、「習慣的に・徹底的に」という意味でも使われる。
このような比喩的な表現は、宗教とは無関係であることを知っておきたい。
この記事のまとめ
この記事では、religious の意味・発音・語源・覚え方・例文・類義語・対義語について詳しく解説した。最後に重要ポイントをおさらいする。
✅ religious の意味
「宗教の」「信心深い」といった意味を持つ形容詞であり、宗教に関する事柄から個人の信仰心、さらには比喩的な表現まで幅広く使われる単語である。
✅ 発音と語源
発音: [rɪˈlɪdʒ.əs](リリジャス)
語源:ラテン語 religio(敬虔・信仰)に由来し、「神聖なものとの結びつき」を意味する。
✅ 覚え方
📖 ストーリー記憶:信仰が生活に深く根付いた人の暮らしを想像
🗣 語呂合わせ:「“礼”儀正しく“ジ”っと祈る“アス”=religious」
🖼 イメージ記憶:教会や祈る人々など、宗教的な光景と関連づけて覚える
✅ 例文を作ってみよう!
学んだ知識は、自分の言葉で使ってみることで定着する。religious を使った例文を3つ以上作ってみよう。
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