exceedの意味・発音・語源|超える・上回るの正しい使い方

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英単語「exceed」は、「〜を超える」「上回る」といった意味を持つ、ニュースやビジネス英語でよく登場する重要語である。

「予算を超える」「制限速度を超える」「期待を上回る」など、フォーマルな文脈から日常会話まで幅広く使われるため、確実に押さえておきたい単語だ。

この記事では、「exceed」の意味・使い方・発音・語源を初心者にもわかりやすく丁寧に解説する。

 

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exceedの意味と使い方のポイント

exceedの意味

exceed は動詞で、「〜を超える」「上回る」という意味を持つフォーマルな語である。主に数量や限度、期待、権限などを超過する場合に使われる。ニュース記事やビジネス文書、法律文などでもよく登場する重要語彙である。

✅ 動詞:〜を超える、上回る(to go beyond a limit, amount, or expectation)

数値的な制限や基準、期待値などを超える場合に使われる。しばしば「限界を破る・規則に違反する」といった否定的な文脈でも使われる。

  • The cost exceeded our initial budget.
    (費用は当初の予算を超えた。)
  • You must not exceed the speed limit.
    (制限速度を超えてはいけない。)
  • Sales this month exceeded expectations.
    (今月の売上は予想を上回った。)

 

使い方のポイント

exceed は、フォーマルな場面で「一定の基準・上限・期待などを超える」ときによく使われる。以下のような組み合わせが頻出。

exceed + 数値
定量的なデータや統計に使われる

  • The population has exceeded 10 million.
    (人口は1,000万人を超えた)

exceed + 上限・制限対象
法律や規則などに定められたラインを超える場面

  • The truck exceeded the weight limit.
    (そのトラックは重量制限を超えていた)

exceed + 抽象的基準(期待・予算・権限など)
数値では測れない基準を超えたことを表現

  • The cost exceeded the original budget.
    (費用が当初の予算を上回った)
  • His performance exceeded expectations.
    (彼の成果は期待を上回った)

 

💡exceeedは、ポジティブなニュアンスでもネガティブなニュアンスでも使われる。

 

exceedの発音と読み方

発音記号とカタカナ表記

📌 発音記号:[ɪkˈsiːd]
📌 カタカナ表記:イクシード

発音のコツ

exceed は2音節の動詞で、第2音節「-ceed」にアクセントが置かれる。

最初の「ex-」は弱く発音され、強調すべきは「シード」にあたる部分である。スペルから「エクシード」と読んでしまいがちだが、英語では「イ・ク・シード」に近い音で滑らかに発音される。

  • 「ex」は [ɪk] で「イク」と軽く発音(弱く入る)
  • 「ceed」は [siːd] で「シード」としっかり伸ばす(アクセントあり)
    → 全体として「イク・シード」の2音節構成を意識すると自然な発音になる

 

exceedの語源

📌語源

「exceed」はラテン語の excedere(エクセデーレ) に由来する語である。

この語は以下の2つの要素から構成されている。

  • ex-(外へ)
  • cedere(進む、行く)

もともとは「外へ向かって進む」「限界を超えて出る」といった意味であった。そこから転じて、英語では「限度を超える」「期待を上回る」といった意味で用いられるようになった。

📌関連語

「exceed」の語源である cedere(進む、行く) は、英語の多くの単語のもとになっている。以下に代表的な関連語を示す。

  • proceed(pro-「前に」+進む)→ 前へ進む、続ける
  • succeed(suc-「後に」+進む)→ 成功する、後を継ぐ
  • recede(re-「後ろへ」+進む)→ 後退する
  • concede(con-「共に」+進む)→ 譲る、認める
  • intercede(inter-「間に」+進む)→ 仲裁する、取りなす
  • precede(pre-「前に」+進む)→ 先行する、先に起こる

💡「cedere」は英語化する過程で、一部の単語では「ceed」という綴りに変化している。

 

exceedの覚え方(記憶術)

📖 ストーリー記憶術

✅「制限速度を exceed して罰金に!」

ある日、運転中にスピードを出しすぎてしまい、警察に止められる。「You exceeded the speed limit.」と言われ、罰金を払う羽目に…。

→ exceed は「超えてしまった」という後悔と一緒に記憶すると印象に残る。

🗣 語呂合わせ

✅「エグい(ex)スピード(seed)=exceed」

→ 「スピード違反するほどエグい速さ」=限界を超えている、という意味を語感で覚える。

✅「駅(ex)すいーっと(ceed)超えてく=exceed」

→ 電車に乗って目的の駅を“すいーっ”と通過=「超える」という動きのイメージで定着させる。

🖼 イメージ記憶

✅ スピードメーターがレッドゾーンを振り切っている車のメーター

→ 規定の限界を“超える”という exceed の意味を、視覚的に体感として覚えやすくなる。

 

exceedを使った例文

📌 基本的な例文

The temperature exceeded 40 degrees yesterday.
(昨日は気温が40度を超えた。)

Sales this year have exceeded our expectations.
(今年の売上は我々の予想を上回った。)

You may be fined if you exceed the speed limit.
(制限速度を超えると罰金を科される可能性がある。)

📌 よく使われるフレーズ・コロケーション

✅ exceed the limit(限界・制限を超える)
He exceeded the credit card limit last month.
(彼は先月クレジットカードの限度額を超えた。)

✅ exceed expectations(期待を超える)
The product exceeded all customer expectations.
(その製品はすべての顧客の期待を上回った。)

✅ exceed a quota(ノルマを超える)
The team exceeded their monthly sales quota.
(そのチームは月間販売ノルマを超えた。)

✅ exceed the budget(予算を超える)
The construction project exceeded the original budget.
(その建設プロジェクトは当初の予算を超過した。)

✅ exceed one’s authority(権限を超える)
The manager was criticized for exceeding his authority.
(そのマネージャーは自身の権限を超えたとして批判された。)

 

exceedの類義語と対義語

類義語と使い分けのポイント

exceed は「数値・期待・限界を超える」という意味で使われるフォーマルな動詞である。類義語の多くも「〜を上回る」ニュアンスを持つが、それぞれ使用される文脈や語感に違いがある。

surpass(〜をしのぐ、超える)

→ 実力・業績・予想などにおいて、他者や基準よりも優れていることを強調する語。exceed が「量的・客観的に超える」のに対し、surpass は「質的・相対的に優れる」ことに重点がある。

例:She surpassed everyone’s expectations with her performance.
(彼女の演技はすべての期待を超えた。)

outdo(〜に勝る、上回る)

→ 誰かや何かを行動や成果で上回ること。カジュアルで口語的。exceed は数値や制限に使われやすいが、outdo は個人間の競争や努力に使われることが多い。

例:He always tries to outdo his brother.
(彼はいつも兄を超えようとする。)

outperform(〜より良い成績を出す)

→ 特にビジネス・株式・スポーツの分野で「他よりも良いパフォーマンスを出す」ことを意味する。exceed は範囲や制限を超えるときにも使われるが、outperform はあくまで比較結果に基づく。

例:Our new model outperformed the previous version in tests.
(新モデルはテストで旧モデルを上回った。)

transcend(超越する)

→ 通常の経験・制限・境界を超える、哲学的・精神的な響きを持つ語。exceed が数量的に「超える」なら、transcend は抽象的な「枠を超える」イメージ。

例:The music transcended cultural boundaries.
(その音楽は文化の壁を超えていた。)

 

対義語とその使い方

exceed の対義語としては、「到達しない」「下回る」「抑える」といった方向の語が該当する。

fall short(及ばない、届かない)

→ 期待・基準・数量に届かないことを表す句動詞。exceed の「超える」の逆の動きとしてよく対比される。

例:The results fell short of our expectations.
(結果は私たちの期待に届かなかった。)

stay within(〜の範囲内にとどまる)

→ 上限や制限を超えずに「枠の中にとどまる」ことを表す表現。exceed の「限界を越える」と反対の概念。

例:Please stay within the speed limit.
(制限速度を守ってください。)

limit(制限する)

→ 動詞として「〜を制限する」、名詞として「限度・制限」。exceed が「限界を超える」なら、limit は「超えないように抑える」動作を指す。

例:We must limit spending to avoid debt.
(借金を避けるために支出を抑えなければならない。)

 

純日本人が間違えやすいポイント

📌 他動詞であるため、前置詞は不要

exceed は他動詞であり、目的語を直接とるのが正しい用法である。「〜を超える」と言いたいときに overthan などの前置詞を入れてしまうのは誤り。

❌ 誤用:The price exceeded than $100.
❌ 誤用:The sales exceeded over our forecast.
⭕ 正解:The price exceeded $100.
⭕ 正解:The sales exceeded our forecast.

💡「exceed + 数値・基準・期待」の形で覚えると、自然な英文を組み立てやすくなる。

📌 物理的な「超える」には使わない

exceed は抽象的な対象に対して使う語であり、「塀を超える」「線をまたぐ」など、空間的・物理的な意味では基本的に使われない

❌ 誤用:He exceeded the fence.(×)
⭕ 正解:He climbed over the fence.(彼は塀を乗り越えた)
⭕ 正解:The car exceeded the speed limit.(車は制限速度を超えた)

💡 exceed は「限度・上限・期待」など、ルール・数値・抽象的な基準を上回る場合に使われる。

 

まとめ

この記事では、英単語「exceed(〜を超える)」の意味、発音、語源、使い方、覚え方、類義語との違いについて詳しく解説した。最後にポイントを整理しよう。

✅ exceed の意味

動詞で「〜を超える」「上回る」を意味し、数値・制限・期待・権限などの抽象的な基準を超える場面で使われる。

✅ 発音と語源

発音:[ɪkˈsiːd](イクシード)
語源:ラテン語 excedere(外へ+進む)が由来。もともとは「限界を越えて進む」という意味を持つ。

✅ 覚え方

📖 ストーリー記憶:「スピード違反でexceedして罰金」
🗣 語呂合わせ:「エグいスピード=exceed」
🖼 イメージ記憶:メーターがレッドゾーンを超える車の画像で定着

✅ よくある混同

・前置詞不要:exceedは他動詞なので「over」や「than」は不要
・物理的な「〜を越える」には不向き(例:fenceには使えない)
→ 抽象的な上限を超えるときに使おう。

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