「靴を脱ぐ」を英語でどう伝える? “Take off”の意味と正しい使い方

日本人にとって「靴を脱ぐ」ことは、ごく当たり前の毎日の習慣ですよね。
でも、いざ英語で海外の友達やゲストに伝えたい時、「どのように言うのが自然なんだろう?」と迷ったことはありませんか?
外国人に日本のマナーを伝える時、失礼に感じさせず、でもきちんと伝えたい——そんな時に役立つ英語表現を知っておくことで、お互いに気持ちよく過ごせます。
本記事では、“Take off”の正しい使い方や、シチュエーション別の英語フレーズ、応用表現まで徹底解説します。
英語での「靴を脱ぐ」伝え方がもっと自信を持ってできるようになる内容です。
ぜひ、この記事で自分にぴったりのフレーズを見つけてみてください!
基本の動詞:「靴を脱ぐ」= Take off の正しい使い方

日常会話で「靴を脱ぐ」と言いたいとき、まず思い浮かべるのが take off です。
中学英語でも習いますが、実は語順やニュアンスでつまずきやすいポイントがいくつかあります。
ここでは「Take off」の使い方と文法の注意点、そして「靴を履く」「履いている」との違いもあわせて解説します。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| take off | teɪk ɔːf | (衣服・靴・帽子などを)脱ぐ。最も一般的でカジュアルだが、丁寧にも使える万能表現。 |
| put on | pʊt ɒn | 「(靴などを)履く」の意。take off の対義語。wearと混同注意。 |
| wear | weər | 「(着用して)身に付けている」状態のこと。「脱ぐ」や「履く」とは文法的に異なる。 |
語順の落とし穴 も要注意ポイントです。
- 〇 Take off your shoes.
- 〇 Take your shoes off.
- 〇 Take them off.("your shoes"を"them"に置き換えた場合のみこの語順)
※"Take off them" とは言いません。代名詞を使うなら必ず "Take them off"!
「put on」は「履く」、「wear」は「履いている状態」と覚えておきましょう。
たとえば "I wore shoes." は「私が靴を履いていた(状態)」で、「今脱ぐ」という動作なら "I took off my shoes." となります。
場面や文脈によって正確に使い分けられると、会話の精度もぐんとアップします。
「脱ぐ」と「履く」「履いている」の違いもしっかり押さえて、英会話に自信を持てるようにしていきましょう。
フォーマル・掲示用:Remove はいつ使うべき?

「脱ぐ」という動作ひとつにも、英語では使う単語によって印象やニュアンスが大きく変わります。
中でも Remove は、日常会話だけではなく、掲示や公の場で使われることが多い言葉。
「Take off」と何が違うのか、どんなときに選ぶとよいのか、エキスパート目線でしっかり解説します。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| remove | /rɪˈmuːv/ | 「取り除く」「外す」。日常では〈取り去る〉のニュアンスが強く、フォーマルなシーンや掲示、注意喚起によく使われます。友人同士で使うとやや堅苦しい印象になるため注意。 例:Please remove your shoes before entering. |
| take off | /teɪk ɒf/ | 一般的な「脱ぐ」「外す」。柔らかく日常的に使える表現。対象となるもの(靴、帽子、コートなど)に広く適用できます。看板や張り紙で使うと「カジュアルすぎる」ことも。 |
Removeはどんな時に使う?
- 空港の保安検査・病院・博物館など、より厳格な場面での指示
- 公共施設の掲示やアナウンス
- 公式的な注意書きやルール説明
例:Please remove your shoes before entering the temple.(寺院に入る前に靴を脱いでください)
「Take off」との違い
「Take off」は“行為”に注目。「Remove」は“状態の解除・除去”を丁寧に求める、やや改まった響き。
例えば、友達の家で「Please remove your shoes.」と言われると、やや堅く感じ、距離を意識させることがあります。
逆にフォーマルな案内やグローバルな環境では、removeの方がしっくりくるでしょう。
動作の描写:Slip off, Kick off で表現力を上げる

靴を脱ぐ動作、一言で “Take off” と言ってしまいがちですが、実は どんな風に靴を脱ぐのか をもっと細かくスムーズに表現できる英語がたくさんあります。
英語圏では「脱ぎ方」にもニュアンスが宿るため、この違いを知っておくと、あなたの英語がグッとナチュラルになります。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| slip off | slɪp ɔːf | 「すべらせてサッと脱ぐ」。ローファーやパンプスのような靴を、手や足をあまり使わずに素早く脱ぐときに適します。玄関で自然な動きのイメージ。 |
| kick off | kɪk ɔːf | 「足で蹴って脱ぎ捨てる」。ややカジュアルで“だらしない”シーンも多いですが、リラックスしたい時には持ってこいの表現です。 |
| undo | ʌnˈduː | 「(靴ひもなどを)ほどく、解く」。靴そのものではなく、ひも部分の動作を表します。untie(ʌnˈtaɪ)も同様。 |
たとえば「He slipped off his shoes at the entrance.(彼は玄関で靴をサッと脱いだ)」や、「I just want to kick off my shoes and relax.(靴を脱いでくつろぎたい)」というネイティブらしい英語は、英語にこなれ感を与えてくれます。
また「Undo(アン・ドゥ)」や「Untie(アン・タイ)」は「靴ひもをほどく」という、動作の一部だけをピンポイントに表現できる単語です。
まるで英語で実況中継しているかのように描写できるので、英語力に差をつけたい人はマスターしておくと良いでしょう。
【シーン別】「靴を脱いでください」と丁寧に頼むフレーズ

靴を脱いでもらいたい場面は、日本の家庭や一部の施設で非常に多く発生しますが、「ただ命令するだけ」ではお客様や友人の気分を損ねてしまうこともあります。
特に日本の文化やマナーを大切にしたい場面では、相手を尊重しつつ自然にお願いできる英語のフレーズを身につけることが、おもてなし上級者への第一歩です。
ここでは、シーンや相手に合わせて使い分けられる丁寧な依頼表現を具体的に紹介します。
カジュアルなお願い(友人・親しい客に)
- You can take off your shoes here.
「ここで靴を脱いで大丈夫ですよ」
※「脱いでください」と直接的に命令するより柔らかく、相手に選択肢を与えるニュアンス - Please take off your shoes.
「靴を脱いでください」
※シンプルですが、please を添えることで丁寧な依頼に。
フォーマル・丁寧なお願い(目上の人・ビジネスシーン)
- Would you mind taking off your shoes?
「靴を脱いでいただけますか?」
※「〜していただけますか?」のニュアンスで、最も丁寧かつソフトな響き。 - We ask guests to remove their shoes.
「ゲストの皆様には靴を脱ぐようお願いしております」
※ホテルやお店、掲示などで「ルール」として案内する場合に。removeを使用して格式を示せます。
文化的な背景を添えると、より納得してもらえる
- It's a Japanese custom to keep the floor clean.
「床を清潔に保つのが日本の習慣なんです」
※理由を添えることで、ゲストは自然と理解しやすくなります。 - In Japan, we usually take off our shoes at the entrance.
「日本では玄関で靴を脱ぐのが普通です」
どのフレーズも、直接命令するのではなく“お願い”や“説明”にすることが大切です。
ちょっとした工夫で、相手に気持ちよく受け入れてもらえるコミュニケーションが実現します。
関連表現:「土足厳禁」や「スリッパ」の英語

日本独自の玄関文化を英語で伝えるとき、「土足厳禁」や「スリッパ」「玄関」などの関連用語もしっかり押さえておきたいところです。
外国人ゲストにとってはなじみの薄いコンセプトですが、適切に伝えられればよりスムーズで気持ちの良いコミュニケーションが生まれます。
ここでは、現地の案内表示や日常会話で自然に使えるフレーズや単語を、状況ごとに分かりやすく解説します。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・備考 |
|---|---|---|
| No shoes | nou ʃuːz | 最も一般的な「土足厳禁」の貼り紙表現。丁寧にしたい場合は No shoes, please や Kindly remove your shoes。 |
| Shoes off | ʃuːz ɔːf | 短くカジュアルな指示。家や教室、ヨガスタジオなどでもよく見かける表現。 |
| Slippers | ˈslɪpərz | 「スリッパ」。英語圏では“Indoor shoes”や“house shoes”と呼ばれることも。日本の「スリッパ文化」は説明があると親切。 |
| Change into slippers | tʃeɪndʒ ˈɪntu ˈslɪpərz | 「スリッパに履き替えてください」。履き替え文化が無い国では一手間丁寧に案内するのが大切。 |
| Entrance / Entryway / Genkan | ˈentrəns / ˈɛntriwɛɪ / ˈɡengæn | 「玄関」。Entranceやentrywayが一般的。Genkanは日本文化好きの人に使うと喜ばれる。 |
よく使われるフレーズやサイン例も見ていきましょう。
- No shoes beyond this point.(ここから先、靴は禁止です)
- Please change into slippers.(スリッパに履き替えてください)
- Shoes off at the entrance, please.(玄関で靴を脱いでください)
- Welcome! Please remove your shoes before entering.(ようこそ!入る前に靴を脱いでください)
これらの表現を押さえておけば、ゲストの不安や戸惑いもやわらげられるはずです。
まとめ
「靴を脱いで」と英語で伝える――たったこれだけの一言にも、実は繊細なニュアンスの違いや、おもてなしの心が込められています。
この記事で解説したように、まずは"Take off"(基本の動詞)をしっかり押さえましょう。これはほとんどの場面で自然に使える表現です。
さらに、日本のおもてなしや文化を伝えるためには、相手に圧をかけず丁寧にお願いできる英語フレーズがとても大切です。
"Would you mind~?" や理由説明の一言が添えられると、外国人ゲストも気持ちよく日本の習慣を受け入れてくれるはずです。
大切なのは、「英語に正解は一つだけ」と思い込まず、「場面ごとの心地よい伝え方」を選ぶ工夫です。
ほんの少し意識するだけで、玄関でのやりとりや海外旅行中の会話に自信が持てるようになります。
もう「なんて言ったらいいんだろう?」と悩まずに、この記事で学んだ表現をぜひTANZAMで繰り返し練習してみてください。
あなたの語彙とコミュニケーション力が、今日からもっと磨かれることを応援しています!


