中学生の英単語の覚え方×おすすめアプリ|タイプ別で最短定着する方法

英単語の勉強、続いていますか?
最初はやる気があっても、気づけば三日坊主。
学校でも単語テストのためだけに覚えて、終わったらすぐ忘れてしまう──そんな経験、誰にでもあります。
中学生の英単語学習で大切なのは、「どう覚えるか」と「どう続けるか」を両立させることです。
単語帳だけでは退屈になりがちですが、最近は自分の覚え方に合った機能を持つアプリを使うことで、楽しく・効率的に定着させることができます。
この記事では、「覚え方」から逆算して最適なアプリを選ぶ方法を紹介します。
「続かない」「覚えたつもりで使えない」を解決するために、必要な機能を明確にし、最小限のアプリで“最短ルート”を作りましょう。
結論ファースト:中学生の“覚え方と英単語アプリ”早見表
「人気のアプリ=自分に合うアプリ」とは限りません。
英単語の覚え方にはタイプがあり、それぞれに合った機能を備えたアプリを選ぶことで、無理なく続けながら確実に定着させることができます。
以下の表では、「どんな覚え方をしたいか」→「必要な機能」→「おすすめアプリ」の順に整理しました。
自分の学習スタイルや学年に合わせて選んでみてください。
覚え方タイプ | 特徴・必要な機能 | おすすめアプリ |
ゲームで習慣化 | 連続日数・XP・ランキングなどのモチベーション機能。短時間でも“開く習慣”を作りやすい。 | Duolingo、英語物語、Drops |
文脈で定着(本格派) | SRS(間隔反復)+例文音声+イラストで意味を文脈と一緒に覚える。 | TANZAMタイプ、Clozemaster |
学校連携・自作リスト | クラス共有・単語リスト作成・ゲームモード(Match/Live)で学校配布リストも活用。 | Quizlet、ターゲットの友 |
直前ブースト(短期集中) | 高速反復・音声付きカード・ミス抽出で短期記憶を強化。 | mikan、英語の友 |
使い方のヒント
- 中1のうちは「ゲームで続ける」→楽しさ優先。
Duolingoや英語物語で「毎日開く」習慣をつくるのが第一歩です。 - 中2以降は「定着の芯」を作る。
文脈型(例:TANZAMタイプ)のように例文・音声で意味を“使える形”に。 - テスト直前や苦手分野は“反復特化”で短期集中。
mikanや英語の友を使い、短時間で記憶を押し上げるイメージです。
どんなアプリも“万能”ではありません。
大切なのは、自分の覚え方に合った1本を軸に、必要に応じて他を組み合わせることです。
中学生の英単語の“覚え方”3原則
英単語を「見たことがある」だけで終わらせず、「意味が浮かぶ」「使える」に変えるには、段階に応じた覚え方が大切です。
ここでは、中学生がステップアップしながら単語を定着させるための3つの原則を紹介します。
それぞれに対応するアプリ機能を意識して選ぶと、成果が大きく変わります。
① 絵・短文・音声で「意味を直感化」(中1:導入期)
中学1年のうちは、まず英単語とイメージを素早く結びつけることが第一歩です。
頭で日本語訳を考える前に「見た瞬間に意味が浮かぶ」ようにすることで、記憶が長く残ります。
そのためには、以下のような機能があるアプリを選ぶのがおすすめです。
- 絵やアイコンでイメージをつかめる(例:Drops、TANZAM)
- 短文で使われ方がわかる(例:Duolingo)
- 自然な発音を何度でも聞ける(ナチュラル音声対応)
これらの機能を使うと、「cat=猫」ではなく、「cat=小さな動物」「meow!」と感覚で理解できるようになります。
中1の段階では“楽しく慣れる”が最優先です。焦らずリズムをつかみましょう。
② SRS(間隔反復)で「忘れを制御」(中2:定着期)
中学2年になると、覚えた単語が増え、忘れるスピードとの戦いになります。
そこで役立つのが、SRS(Spaced Repetition System=間隔反復)という復習アルゴリズム。
これは「忘れそうなタイミング」で自動的に再出題し、脳が“もう一度覚える”チャンスを作る仕組みです。
SRS対応アプリを選ぶと、
- 自動で復習スケジュールを組んでくれる
- 苦手単語だけを優先出題してくれる
- 同じ単語が連続で出てこない(重複防止)
という3つの効果で、記憶が安定します。
この仕組みを活かすと「復習タイミングを考えるストレス」から解放され、
毎日15分でも、確実に語彙が積み上がります。
中2は“努力量”より“設計”で差がつく時期。
SRS搭載アプリ(例:TANZAM、Anki)で効率的な定着を狙いましょう。
③ 文脈・音読・発話で「使える語彙」に変える(中3:仕上げ期)
中学3年では、英検・入試・スピーキング対策など、「覚えた単語をどう使うか」が問われます。
ここでは、文脈の中で単語を使う練習が欠かせません。おすすめは次のような機能を備えたアプリです。
- 例文+音声で文全体の流れを理解できる
- 穴埋め文(Cloze形式)で推測力を鍛えられる
- 発話チェックや音読練習で使う力を伸ばせる
この段階では、ただ意味を覚えるのではなく、“speak”“talk”“say”などの使い分けやニュアンスを体感的に掴むことが目標です。
中3の学習は「テストのため」から「会話・表現のため」へ。
TANZAMのような文脈型アプリやClozemasterのような文構造重視のツールが、英語力全体を押し上げてくれます。
英単語の学び方は、「イメージで覚える」→「仕組みで定着」→「文脈で使う」の順で深まります。
アプリを選ぶときは、単に“人気”ではなく、今の自分(またはお子さん)がどの段階にいるかを見極めて、その段階に合った機能を持つものを選ぶのが、最短のルートです。
覚え方タイプ別:最小限の英単語アプリ選定
英単語を覚えるとき、アプリを“数多く使う”よりも、自分の覚え方に合う1本を軸にするほうがずっと効果的です。
ここでは、中学生の学び方に合わせて、本当に役立つ代表的なアプリを紹介します。
ゲームで習慣化:Duolingo/英語物語/Drops
最初の壁は「続かないこと」。
この3つは、英語を“勉強”ではなく“ゲーム”として続けられる設計がされています。
Duolingo
Duolingoは、連続日数・XP・リーグ戦など、日々の学習をスコア化してくれるため、達成感が得やすく、
「今日もやろう」と思える仕組みがしっかりしています。
英語物語
英語物語は、RPG風にキャラクターを育てながら英語クイズに挑戦できるアプリ。
物語を進める楽しさがあるため、勉強が苦手な子でも取り組みやすいのが特徴です。
Drops
Dropsは、絵と音を組み合わせた直感的なインターフェースで、1回5分から学習できるのが魅力。
「短い時間でも“やった感”が得られる」ので、特に中1〜中2の導入期におすすめです。
これらのアプリで“英語を開く習慣”を作っておくと、次の段階(定着)への移行がぐっと楽になります。
文脈で定着:TANZAM/Clozemaster
「覚えたのに、テストのとき出てこない」──そんな悩みを解消するのが、文脈型アプリです。
TANZAM
TANZAMのようなタイプでは例文・音声・イラスト・SRS(間隔反復)の要素を組み合わせて、“文の中で”単語の意味を理解・記憶できるよう設計されています。
単語単体で暗記するのではなく、使われ方やニュアンスが自然と身につくのが強みです。
Clozemaster
Clozemasterは、英語の文章の穴埋め形式で出題されるアプリ。
単語の意味を「文脈から推測する力」を鍛えることができ、中2〜中3で一段上の語彙運用を目指す人にぴったりです。
“楽しさ”を支えるゲーム系とは対照的に、“使える英語力を育てる芯”になるアプリです。
学校連携:Quizlet
Quizlet
学校配布の単語リストをそのままアプリで学べるのが、Quizletの大きな魅力。
自分や先生が作ったカードを使って学習できるため、授業内容とのつながりが強く、定期テスト対策にも直結します。
Match(タイムアタック)やLive(チーム戦)などのゲームモードもあり、クラス全体で楽しく競いながら覚えられるのも特徴。
リストの質によって効果は変わりますが、「学校と連動したい」「友達と一緒に勉強したい」人には非常に向いています。
直前ブースト:mikan
mikan
短期間で“量をこなす”なら、mikanがもっとも効率的。
カードをスワイプして答えていくスピード感がクセになり、1日数百語にも触れられます。
音声付きでリズムよく進むので、通学中やスキマ時間にも最適です。
テスト前や英検直前など、「とにかく詰め込みたい」時期に使うと効果的。
文脈理解までは得意ではありませんが、短期集中で記憶を押し上げるという目的にはこれ以上ない速効型です。
目的別アプリ活用プラン:続ける・定着させる・仕上げるの3ステップ
英単語アプリを複数使いこなそうとして、途中で挫折してしまう人は少なくありません。
実際は、目的に応じて2〜3本をゆるく組み合わせるだけで十分です。
ここでは、学習の段階別に「これだけでOK」という最小構成の例を紹介します。
ステップ1:ライトプラン(まずは“毎日開く”習慣をつくる)
「何度もアプリを入れては続かない…」という人におすすめの最初の一歩です。
最初の目的は“覚えること”ではなく、“開くこと”。
1日5〜10分、DuolingoやDropsのようなゲーム系アプリで、英語に触れる習慣を作りましょう。
XP(経験値)や連続日数などの可視化された仕組みが、継続のモチベーションを支えてくれます。
2週間ほど続けば、自然と“英語を触らないと落ち着かない”リズムが身につくはずです。
ステップ2:標準プラン(習慣+定着の両立)
「続けることには慣れてきたけれど、覚えた単語がすぐ抜けていく」という段階にぴったり。
軸は文脈型アプリ(例:TANZAMタイプ)に移し、毎日10〜15分で“定着の芯”を作ります。
SRS(間隔反復)と例文・音声の組み合わせで、単語が使える形に変わっていきます。
さらに週末にQuizletを10分だけ使い、学校の配布リストを復習すれば、授業との接続もスムーズです。
この組み合わせは「勉強っぽくないのに、確実に伸びている」と実感しやすい王道パターンです。
ステップ3:直前プラン(短期集中で仕上げ)
テストや英検直前など、「時間がないけれど点を取りたい」という時期におすすめ。
まず文脈型アプリで苦手単語を抽出し、mikanで1日300〜500語の高速反復、最後にTANZAMで文脈の中に落とし込む——この3ステップで完成です。
すべて1回10〜15分、合計30〜40分でOK。
文脈理解と短期記憶の両方を刺激することで、テスト直前の“記憶の底上げ”ができます。
保護者の方へ:家庭でできる英単語学習サポート
お子さんが英単語を覚えるうえでいちばん大切なのは、「環境」と「リズム」です。
親がつきっきりで教える必要はありません。
ほんの少しの習慣づくりと、週1回の声かけで、学習の定着度は大きく変わります。
学習時間は“固定リズム”で
英単語は、気分でやるよりも同じ時間にやる方が続きやすい学習です。
毎日10〜15分、朝食後や帰宅後など「いつも同じ時間帯」に固定しておくと、脳が“この時間は英語を覚える時間”と認識しやすくなります。
ただし、寝る直前は避けましょう。眠気で集中力が下がり、記憶の定着率も落ちます。
週1回の“口頭チェック”で定着を見守る
週末に5分だけ、お子さんに「今週覚えた単語で、印象に残った例文を3つ言ってみて」と声をかけてみてください。
間違いを指摘する必要はありません。思い出そうとする“想起の瞬間”こそが、記憶を強くします。
「へぇ、その単語いいね」と一言リアクションを返すだけで、学習意欲が続きやすくなります。
スマホ依存を防ぐ“環境づくり”
スマホで学習する場合は、ホーム画面の1枚目には学習アプリだけを配置し、SNSや動画アプリは2枚目以降へ。
学習への導線をシンプルにするだけで、集中の入り口が変わります。
アプリの通知も、学習時間帯以外はオフにしておくと理想的です。
うまくいかない時は“朝だけ継続”
夜の学習が続かなくなったときは、思い切って朝5〜10分だけに切り替えてみましょう。
朝のほうが集中しやすく、1日のスタートに小さな達成感を得やすい時間帯です。
完璧を求めず、「今日は開けただけでもOK」という小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
よくある質問
英単語アプリを使い始めると、「これって本当に勉強になるの?」「無料で十分?」といった疑問が出てくるもの。
ここでは、よくある4つの質問に実用的な視点でお答えします。
Q1. ゲーム性が強いと、遊んで終わらないのでは?
SRS(間隔反復)と例文音声があれば“遊び”は学びになります。
ゲーム系アプリの目的は、まず“開く習慣”を作ること。
Duolingoや英語物語などは、楽しく続けられる設計がされていますが、定着させたい場合はSRS機能(自動復習)や例文音声を併用するのが効果的です。
“ゲームで入口を作り、文脈型で深める”という組み合わせが、遊びと学びを両立させるベストバランスです。
Q2. 無料のままで足りますか?
まずは無料で十分。習慣化できたら課金を検討すればOKです。
最初から課金機能を使うよりも、2〜3週間続けられるかを試すのが先決です。
そのうえで「広告が気になる」「復習履歴を残したい」「統計を見てモチベ維持したい」と感じたら、有料プランに移行すれば十分です。
「使いこなしてから課金」——これがコスパの良い選び方です。
Q3. スペリングが苦手な子にはどうすればいい?
“聞く→言う→タイプ入力”の3段活用でバランスを取ります。耳だけ・目だけの学習では定着しにくいため、
- 音声を聞く
- 声に出して言う
- 実際にタイプ入力してみる
の3ステップを意識するのが効果的です。
Duolingoやmikanのように音声と入力を組み合わせられるアプリを使うと、自然に「聞いて書ける」力がつきます。
Q4. 中1と中3で、同じアプリを使ってもいいの?
問題なし。アプリの“コア”は同じで、設定を変えるだけでOKです。
多くの英単語アプリは、レベル設定や範囲のカスタマイズが可能です。
たとえば同じTANZAMタイプでも、中1なら基礎単語+イラスト中心、中3なら英検・定期テスト範囲に切り替えるだけで学びが続けられます。
アプリを変えるよりも、同じ環境のまま内容を深める方が効率的です。
まとめ:まずは「自分に合う1本」から。
英単語アプリのランキングはたくさんありますが、大切なのは“人気”ではなく、あなたの覚え方に合うかどうかです。
文脈の中で意味を理解し、例文や音声と一緒に覚えることで、単語は「暗記」ではなく「使える知識」へと変わります。
TANZAMは、そんな“文脈で定着する学び”にこだわったアプリです。
イラストや例文、音声、SRS(間隔反復)を組み合わせ、10〜15分の短時間でもしっかり記憶に残る設計になっています。
ゲーム感覚で続けながら、「あ、覚えられてる」と感じる瞬間を体験してみてください。
試験前だけmikanで高速復習、学校配布リストはQuizletで週末チェック。
それ以外の毎日は、TANZAMを開くだけで十分です。
ランキングに惑わされず、あなたに合った覚え方から始めること。それが、一番の近道です。