宇宙の英語100選|星・惑星・銀河・宇宙飛行まで完全ガイド

夜空を見上げるとき、私たちは言葉を失います。
無数の星が光り、時間も音もない広がりが目の前にある――。
けれど英語の世界では、この“広がり”を表す言葉がいくつもあるのをご存じですか?
たとえば、universe は「宇宙そのもの」、すべてを包み込む存在。
space は「空間」や「宇宙空間」という、より身近な広がり。
そして cosmos は「秩序ある宇宙」。ギリシャ語に由来し、科学よりも“美しさや調和”を感じさせる言葉です。
本記事では、そんな“宇宙を感じる英単語”を100語に厳選し、「基本の宇宙語」から「星・惑星」「宇宙飛行」「科学現象」「詩的表現」まで、体系的に紹介します。
宇宙の基本英単語(15語)
私たちが「宇宙」と聞いて思い浮かべるのは、星や銀河だけではありません。
果てしない時間や空間、そしてその中にある秩序や混沌もすべて「宇宙」の一部です。
この章では、そんな“宇宙という概念そのもの”を表す英単語を紹介します。
一つひとつの言葉が、宇宙の広がりを別の角度から見せてくれます。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・解説 |
| universe | /ˈjuːnɪvɜːrs/ | 宇宙全体。物質・時間・空間すべてを含む“ひとつの存在”。「the universe」で“この宇宙”という特定の世界を指す。 |
| cosmos | /ˈkɒzmɒs/ | 秩序ある宇宙。科学よりも哲学的・詩的な響きがあり、「美しく整った宇宙」を意味する。反意語は「chaos(混沌)」。 |
| space | /speɪs/ | 空間、または宇宙空間。「outer space」で地球の外の空間。日常では「余白」「距離」など抽象的な意味にも使われる。 |
| dimension | /daɪˈmenʃən/ | 次元。縦・横・高さに加え、時間を含む「4次元」などの文脈で登場。SFでは「別の世界線」という意味でも使われる。 |
| infinity | /ɪnˈfɪnɪti/ | 無限。終わりのない広がりを表す。数学・哲学・宇宙論すべてに共通する壮大な概念。 |
| void | /vɔɪd/ | 虚空・何もない空間。文学では“心の空虚さ”にも使われ、物理的にも精神的にも「空」を象徴する語。 |
| eternity | /ɪˈtɜːrnɪti/ | 永遠。宇宙の時間スケールや生命の儚さを語るときに使われる詩的な言葉。 |
| celestial | /səˈlestʃəl/ | 天の・天体の。「celestial body(天体)」や「celestial light(天の光)」などで使われる。宗教的ニュアンスも含む。 |
| cosmic | /ˈkɒzmɪk/ | 宇宙的な。スケールの大きな出来事を指す形容詞。「cosmic scale(宇宙規模)」という表現でよく使われる。 |
| vacuum | /ˈvækjuːm/ | 真空。宇宙空間のように、物質がほとんど存在しない状態。「a vacuum cleaner(掃除機)」の“吸い取る”語源にもつながる。 |
| matter | /ˈmætər/ | 物質。あらゆる形を持つ存在の基本単位。「dark matter(ダークマター)」=目に見えない宇宙の質量。 |
| energy | /ˈenərdʒi/ | エネルギー。宇宙を動かす力の源。「dark energy(暗黒エネルギー)」は宇宙膨張を説明する理論にも登場。 |
| expansion | /ɪkˈspænʃən/ | 膨張。宇宙が今も広がり続けていることを表す。「the expansion of the universe」で“宇宙の膨張”。 |
| orbit | /ˈɔːrbɪt/ | 軌道。物体が重力によって回る道筋。ここでは「宇宙の秩序を作る構造」としての概念的用法。 |
| chaos | /ˈkeɪɒs/ | 混沌。形も秩序もない状態。ギリシャ神話では“世界が生まれる前の闇”を意味した。 |
英語の中で「宇宙」を表す言葉は、単なる科学用語ではありません。
そこには、人間が“存在の意味”を探してきた歴史が刻まれています。
universe には「すべてを包む世界」、cosmos には「美しく秩序ある世界」、chaos には「まだ形を持たない始まり」がある。
そんなふうに、英単語ひとつで宇宙の哲学がのぞける――。
次の章では、光り輝く“星や天体”の言葉をめぐる旅へ出発しましょう。
星・天体の英語(20語)
夜空を見上げるとき、そこに見えるのは無数の「光」。
けれどその一つひとつが、英語ではどんな言葉で語られているのでしょう?
この章では、星・星座・銀河・星雲など、“宇宙に輝く存在”を表す英単語を紹介します。
科学的な用語だけでなく、詩や映画にも登場する「星のことば」に触れてみましょう。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・解説 |
| star | /stɑːr/ | 恒星。自ら光を放つ天体。人や物事を“輝く存在”にたとえる比喩表現としてもよく使われる。 |
| constellation | /ˌkɒnstəˈleɪʃən/ | 星座。星の配置を線で結び、物語を与えたもの。ラテン語の“星の集まり”が語源。 |
| nebula | /ˈnebjələ/ | 星雲。ガスと塵が集まる雲のような領域で、新しい星のゆりかご。 |
| galaxy | /ˈɡæləksi/ | 銀河。恒星や惑星が何千億と集まる巨大な集合体。「Milky Way Galaxy(天の川銀河)」が私たちの故郷。 |
| supernova | /ˌsuːpərˈnoʊvə/ | 超新星。星の最期に起こる大爆発。新たな元素を宇宙にまき散らす“再生の象徴”。 |
| pulsar | /ˈpʌlsɑːr/ | パルサー。超新星の残骸から生まれ、一定周期で電波を発する中性子星。まるで宇宙の鼓動のよう。 |
| quasar | /ˈkweɪzɑːr/ | クエーサー。銀河の中心にある超巨大ブラックホールが放つ強烈な光。宇宙で最も明るい存在の一つ。 |
| black hole | /blæk hoʊl/ | ブラックホール。光さえ逃げられない重力の極限。神秘と恐怖の象徴として映画にも多く登場。 |
| comet | /ˈkɒmɪt/ | 彗星。太陽のまわりを回る氷と塵の塊。尾(tail)は太陽風で輝く幻想的な存在。 |
| meteor | /ˈmiːtiɔːr/ | 流星。地球の大気で燃える小さな岩石。「shooting star(流れ星)」とも呼ばれる。 |
| asteroid | /ˈæstərɔɪd/ | 小惑星。惑星より小さい岩石の天体。主に火星と木星の間の小惑星帯に多く存在。 |
| cluster | /ˈklʌstər/ | 星団。複数の星が重力で結びついた集団。若い星が多い場合は“open cluster”。 |
| binary star | /ˈbaɪnəri stɑːr/ | 連星。二つの星が互いに重力で回り合うシステム。星同士の“共生”のような存在。 |
| nova | /ˈnoʊvə/ | 新星。突然明るく輝く星。爆発的な変化を象徴する言葉でもある。 |
| dwarf star | /dwɔːrf stɑːr/ | 矮星。小さく冷えた恒星。中でも“white dwarf(白色矮星)”は太陽の未来の姿。 |
| interstellar | /ˌɪntərˈstelər/ | 星と星のあいだの。「interstellar space(星間空間)」や映画タイトル『Interstellar』でも有名。 |
| milky way | /ˈmɪlki weɪ/ | 天の川。夜空に流れる淡い光の帯。英語では“ミルクが流れる道”のように表現される。 |
| starlight | /ˈstɑːrlaɪt/ | 星明かり。詩的でロマンチックな響きを持つ。夜や夢を象徴する表現にも。 |
| eclipse | /ɪˈklɪps/ | 食。太陽や月が隠れる現象。「solar eclipse(日食)」や「lunar eclipse(月食)」など。 |
| telescope | /ˈtelɪskoʊp/ | 望遠鏡。遠く離れた星を観測する道具。語源は“遠くを見る(tele + scope)”。 |
星を表す英単語は、科学の言葉でありながら、詩や物語の世界にも息づいています。
supernova は「終わりと始まり」、pulsar は「リズム」、starlight は「希望や記憶」を象徴する言葉。
英語の中で星を学ぶと、ただの天体ではなく、“生きている宇宙”が見えてきます。
太陽系の英語(15語)
星々の中でも、私たちに最も身近な“宇宙”がここ、太陽系(the Solar System)です。
8つの惑星と準惑星、そして衛星や小天体が、太陽のまわりを静かに回っています。
この章では、太陽系の中心から外側まで、順番に英語でその名前と意味を見ていきましょう。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・解説 |
| sun | /sʌn/ | 太陽。太陽系の中心にあり、すべての惑星に光とエネルギーを与える恒星。「the Sun」と冠詞をつけて唯一の存在を表す。 |
| Mercury | /ˈmɜːrkjəri/ | 水星。太陽に最も近い惑星。1年が88日しかなく、昼夜の温度差が極端。語源はローマ神“メルクリウス”。 |
| Venus | /ˈviːnəs/ | 金星。夜空で最も明るい惑星で、「明けの明星(morning star)」とも呼ばれる。愛と美の女神“ヴィーナス”が語源。 |
| Earth | /ɜːrθ/ | 地球。生命のある唯一の惑星。英語では「the Earth」と冠詞をつけ、特定の存在として扱うのが自然。 |
| Mars | /mɑːrz/ | 火星。赤い砂が広がる“赤い惑星”。「Martian」は「火星人」を意味し、SF作品でも人気の語。 |
| Jupiter | /ˈdʒuːpɪtər/ | 木星。太陽系最大の惑星。巨大な“赤い斑点(Great Red Spot)”が特徴。ローマ神話の主神ジュピターが由来。 |
| Saturn | /ˈsætɜːrn/ | 土星。美しい環(rings)を持つガス惑星。名前は農耕の神“サターン”に由来する。 |
| Uranus | /ˈjʊrənəs/ | 天王星。横倒しで自転する珍しい惑星。青緑色の大気が神秘的。名前は天空の神ウラノス。 |
| Neptune | /ˈneptjuːn/ | 海王星。太陽系で最も外側の惑星。強風が吹き荒れる青い惑星で、海の神ネプチューンが語源。 |
| Pluto | /ˈpluːtoʊ/ | 冥王星。かつて“第9惑星”だったが、現在は“準惑星(dwarf planet)”に分類。冥界の神プルートが由来。 |
| satellite | /ˈsætəlaɪt/ | 衛星。惑星の周囲を回る天体。地球の「the Moon」もその一つ。人工衛星(artificial satellite)にも使われる。 |
| crater | /ˈkreɪtər/ | クレーター。隕石の衝突や火山活動でできた円形のくぼみ。月面や火星でよく見られる地形。 |
| axis | /ˈæksɪs/ | 自転軸。惑星が回転する中心線。地球の軸の傾きが四季を生み出す。 |
| atmosphere | /ˈætməsfɪr/ | 大気。惑星を取り巻くガスの層。「thin atmosphere(薄い大気)」という表現もよく使われる。 |
| rotation | /roʊˈteɪʃən/ | 自転。惑星が軸のまわりを回る動き。地球の場合は約24時間で1回転。英語では“the Earth's rotation”と表す。 |
太陽系の英単語は、ただの名称ではなく、それぞれに神話・科学・物語が宿っています。
Venus には美、Mars には戦い、Jupiter には支配の力。
そして Earth には、生命を育む奇跡の意味が込められています。
英語で惑星を学ぶことは、単に“名前を覚える”ことではなく、宇宙の中での「私たちの居場所」を知ることでもあります。
宇宙飛行・探査の英語(20語)
宇宙を「眺める」だけでなく、そこへ「踏み出そう」としたとき――
人類は新しい言葉を生み出しました。
この章では、宇宙飛行・探査・観測など、人類の挑戦を表す英単語を紹介します。
ロケットの打ち上げから探査機の通信まで、すべての言葉に“探究のスピリット”が込められています。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・解説 |
| astronaut | /ˈæstrənɔːt/ | 宇宙飛行士。ギリシャ語の “astro(星)+nautes(船乗り)”が語源で、“星の航海者”。アメリカや欧州圏で用いられる。 |
| cosmonaut | /ˈkɒzmənɔːt/ | (ロシアの)宇宙飛行士。旧ソ連・ロシア圏で使われる語で、“cosmos(宇宙)+nautes(航海者)”から。 |
| spacecraft | /ˈspeɪskrɑːft/ | 宇宙船の総称。人を乗せる有人船(manned)・無人探査機(unmanned)どちらにも使われる。 |
| spaceship | /ˈspeɪsʃɪp/ | 宇宙船(一般的な言い方)。SF映画や日常会話でよく登場するカジュアルな表現。 |
| rocket | /ˈrɒkɪt/ | ロケット。燃料を噴射して推進する飛行体。語源はイタリア語“rocchetta(小さな棒)”。 |
| launch | /lɔːntʃ/ | 打ち上げる。「launch a rocket(ロケットを発射する)」や「launch a mission(任務を開始する)」など、比喩的にも使われる。 |
| booster | /ˈbuːstər/ | 補助推進装置。ロケットを宇宙空間まで押し上げる役割を持つ。転じて「応援する人」という意味にも。 |
| mission | /ˈmɪʃən/ | 任務。宇宙探査や有人飛行の計画全体を指す。「Apollo mission(アポロ計画)」のように使う。 |
| module | /ˈmɒdjuːl/ | モジュール(区画)。宇宙船や宇宙ステーションを構成する独立した部屋や装置の単位。 |
| re-entry | /ˌriːˈentri/ | 再突入。宇宙船が地球の大気圏に戻ること。摩擦熱を防ぐための技術が不可欠。 |
| zero gravity | /ˈzɪəroʊ ˈɡrævɪti/ | 無重力状態。宇宙飛行士が宙に浮かぶ状態。「microgravity(微小重力)」とも呼ばれる。 |
| countdown | /ˈkaʊntdaʊn/ | カウントダウン。打ち上げ直前の時刻読み上げ。「3, 2, 1, liftoff!」が合図。 |
| orbiting | /ˈɔːrbɪtɪŋ/ | 軌道を回ること。「orbiting the Earth」で「地球の周回軌道上にある」。 |
| station | /ˈsteɪʃən/ | 宇宙ステーション。宇宙飛行士が長期間滞在し、実験や観測を行う拠点。代表例はISS(国際宇宙ステーション)。 |
| observatory | /əbˈzɜːrvətɔːri/ | 観測所・天文台。地上型のほか、「space observatory(宇宙望遠鏡)」もある。 |
| thruster | /ˈθrʌstər/ | 推進装置。宇宙船の方向転換や姿勢制御に使う小型エンジン。 |
| probe | /proʊb/ | 探査機。惑星や月に送られ、データや画像を地球に送信する。「space probe」で宇宙探査機。 |
| rover | /ˈroʊvər/ | 探査車。火星などの地表を走行し観測を行う。代表例は「Mars Rover」。 |
| telemetry | /təˈlemətri/ | 遠隔測定。探査機などが送るデータ通信技術。「tele(遠く)+metron(計る)」が語源。 |
| navigation | /ˌnævɪˈɡeɪʃən/ | 航行・誘導。宇宙空間で正確に位置と方向を決める技術。「GPS navigation」にも通じる概念。 |
これらの英単語を並べると、それ自体がまるで一つの物語のようです。
launch(打ち上げ) から始まり、orbiting(周回), mission(任務), re-entry(帰還) へ――。
どの言葉にも、「未知へ進む勇気」と「帰るための知恵」が込められています。
宇宙を学ぶことは、技術だけでなく“人間の夢”を学ぶことでもあります。
宇宙現象・科学用語(15語)
星が生まれ、爆発し、また新しい星が生まれる。
宇宙は常に動き、膨張し、変化しています。
その姿を理解するために、人類は多くの“科学の言葉”を編み出しました。
この章では、宇宙を支配する法則や神秘的な現象を表す英単語を紹介します。
難しい物理の話も、言葉の背景を知れば一気に身近になります。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・解説 |
| wormhole | /ˈwɜːrmhoʊl/ | ワームホール。宇宙空間をつなぐ“時空のトンネル”。理論上、遠く離れた2点を一瞬で行き来できる可能性を示す。SFでも人気の概念。 |
| light-year | /ˈlaɪt jɪr/ | 光年。光が1年で進む距離(約9兆4600億km)。時間ではなく距離の単位である点に注意。 |
| gravity | /ˈɡrævɪti/ | 重力。すべての物体が互いに引き合う力。地球の重力がなければ私たちは宇宙空間のように浮かんでしまう。 |
| relativity | /ˌreləˈtɪvɪti/ | 相対性理論。アインシュタインが提唱した理論で、時間や空間は“絶対”ではなく“観測者によって変わる”ことを示した。 |
| time dilation | /taɪm daɪˈleɪʃən/ | 時間の遅れ。高速で移動したり重力が強い場所にいると、時間がゆっくり進む現象。『インターステラー』でも描かれた。 |
| dark matter | /dɑːrk ˈmætər/ | ダークマター(暗黒物質)。直接見えないが、宇宙の質量の大部分を占めると考えられている“謎の物質”。 |
| dark energy | /dɑːrk ˈenərdʒi/ | ダークエネルギー。宇宙を加速的に膨張させる“未知の力”。私たちはまだ正体を知らない。 |
| Big Bang | /ˌbɪɡ ˈbæŋ/ | ビッグバン。約138億年前、宇宙が一点から爆発的に広がったとされる理論。宇宙の始まりを象徴する言葉。 |
| antimatter | /ˈæntiˌmætər/ | 反物質。普通の物質とぶつかるとエネルギーに変わる“鏡のような存在”。宇宙誕生の謎を解く鍵とされている。 |
| magnetosphere | /mæɡˈniːtoʊsfɪr/ | 磁気圏。地球などの惑星を磁場が包み、太陽風から守る領域。オーロラの発生にも関係する。 |
| solar flare | /ˈsoʊlər fler/ | 太陽フレア。太陽表面で起こる巨大な爆発現象。通信障害やオーロラを引き起こすこともある。 |
| aurora | /əˈrɔːrə/ | オーロラ。磁気嵐によって大気中で光る自然現象。英語では「Northern Lights(北の光)」とも呼ばれる。 |
| radiation | /ˌreɪdiˈeɪʃən/ | 放射線・放射エネルギー。宇宙には高エネルギーの粒子が満ちており、宇宙飛行士の防護対策にも関係する。 |
| singularity | /ˌsɪŋɡjʊˈlærɪti/ | 特異点。重力が無限大になる理論上の一点。ブラックホールの中心や、宇宙誕生の瞬間に存在するとされる。 |
| event horizon | /ɪˈvent həˈraɪzən/ | 事象の地平線。ブラックホールの“境界線”。ここを越えると、光さえ戻れない世界。 |
これらの単語は、どれも人類が“見えない宇宙”を理解するために生み出した言葉です。
dark matter や singularity のように、まだ完全には解明されていない現象も多く、英単語ひとつに「探究心」と「謎」が詰まっています。
宇宙の法則を英語で学ぶことで、単なる知識ではなく、「なぜ宇宙は存在するのか」という根源的な問いにも近づけるはず。
次の章では、そんな科学の成果を支える観測・技術・探究の英語を見ていきましょう。
映画・文学で出てくる宇宙の英語(10語)
宇宙は、科学者だけでなく作家や映画監督たちにとっても“果てしない舞台”でした。
SFやファンタジーの世界では、重力や光速の法則を越えて、人類の想像力が無限に広がります。
ここでは、映画・小説・コミックなどの物語の中で生まれた「宇宙の英語」を紹介します。
科学的というよりも、“心で感じる宇宙”の言葉たちです。
| 英単語 | 発音記号 | 意味・解説 |
| alien | /ˈeɪliən/ | 宇宙人・異星生命体。もとは「異なる・外のもの」という意味。映画『Alien』シリーズでは“未知への恐怖”の象徴として描かれる。 |
| invasion | /ɪnˈveɪʒən/ | 侵略。宇宙からの攻撃や支配を描くSF作品に頻出。「alien invasion(宇宙人の侵略)」など。 |
| system | /ˈsɪstəm/ | 星系。複数の天体が重力で結びついた構造。「solar system(太陽系)」だけでなく、“galactic system(銀河系)”などの表現にも使われる。 |
| hyperspace | /ˈhaɪpərspeɪs/ | 超空間。光速を超える航行を可能にする仮想的な空間。『スター・ウォーズ』やSF文学での象徴的概念。 |
| asteroid field | /ˈæstərɔɪd fiːld/ | 小惑星帯。宇宙船が通過する危険地帯として映画によく登場。実際は火星と木星の間に存在。 |
| lightsaber | /ˈlaɪtˌseɪbər/ | ライトセーバー。『スター・ウォーズ』でジェダイが使う“光の剣”。架空の武器ながら、文化的な象徴となった。 |
| force | /fɔːrs/ | 力・フォース。『スター・ウォーズ』で「宇宙を貫くエネルギー」として描かれる。善と悪のバランスを象徴する哲学的概念。 |
| hypersleep | /ˈhaɪpərsliːp/ | 長期冬眠・人工睡眠。遠距離宇宙航行で登場人物が“時間を越える”ための手段。『エイリアン』などに登場。 |
| eternal void | /ɪˈtɜːrnəl vɔɪd/ | 永遠の虚空。詩や文学で使われる“何もない無限の闇”を象徴する表現。人類の孤独や死後の世界を暗示することも。 |
| exploration | /ˌekspləˈreɪʃən/ | 探索・冒険。科学だけでなく、心の冒険も含む言葉。『Star Trek』のテーマ「to boldly go where no one has gone before」に象徴される。 |
「To infinity and beyond!(無限の彼方へ!)」は、映画『トイ・ストーリー』の名台詞。
“未知の世界へ踏み出す勇気”を象徴するフレーズとして、多くの英語話者に愛されています。
宇宙を感じる英語表現(5選)
宇宙は、空の彼方にだけあるものではありません。
人の夢、感情、孤独――そのすべての中に、宇宙のような“広がり”があります。
英語の中にも、そんな無限のイメージを借りた表現が数多く存在します。
この章では、日常会話でも使える「宇宙を感じる比喩的フレーズ」を紹介します。
単語以上に、言葉の裏にある感情の重力を感じてみましょう。
| 英語表現 | 意味・ニュアンス | 解説・使い方 |
| reach for the stars | 夢を追う/高みを目指す | 「星に手を伸ばす」という直訳から、**“限界を超えて挑戦する”**という意味に転じた表現。例:Don’t be afraid to reach for the stars.(恐れずに夢を追いなさい。) |
| out of this world | 最高だ!/この世のものとは思えない | 驚くほど素晴らしいものを称えるときの口語表現。料理や映画など、感動を伝えるときに使われる。例:This cheesecake is out of this world!(このチーズケーキ、信じられないくらい美味しい!) |
| space out | ぼーっとする/意識が飛ぶ | “宇宙(space)に意識が飛んでいる”ような感覚から、集中力が切れている様子を表す。例:Sorry, I spaced out during the meeting.(会議中にちょっとぼーっとしてた。) |
| lost in space | 途方に暮れる/現実から離れる | 迷子になった宇宙飛行士のように、方向を見失ったり孤独に漂うイメージ。心情表現として文学的にも使われる。例:After losing his job, he felt lost in space.(仕事を失って、彼は途方に暮れていた。) |
| a small step for man, a giant leap for mankind | 一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ | アポロ11号のニール・アームストロング船長が月面に降り立ったときの名言。個人の努力が、歴史を変える可能性を示す象徴的なフレーズ。日常会話では、大きな挑戦を成し遂げた時に引用される。 |
まとめ:言葉の中にも“宇宙”がある
英語の比喩表現には、人間の想像力と感情が作り出した「心の宇宙」が息づいています。
「reach for the stars」は希望の象徴、「space out」は内面の静寂、そして「a giant leap for mankind」は、挑戦の尊さを伝える言葉。
科学が宇宙を“解き明かす”のなら、言葉は宇宙を“感じさせる”もの。
どちらも、私たちが「世界を理解したい」と願う心から生まれた表現です。
これで、100語の宇宙英語の旅は終わりです。
でも、英語の世界も宇宙と同じ――学べば学ぶほど、広がっていく。
次は「星の英語100選」や「地球の英語100選」で、さらに言葉の宇宙を旅してみましょう。

