mandatoryの意味・語源・覚え方を解説!「強制的な」の正しい使い方

「mandatory(マンダトリー)」という英単語、学校や職場で一度は聞いたことがあるのではないだろうか?

意味は「義務的な」「必須の」とされるが、そのニュアンスは想像以上にフォーマルかつ制度的だ。

たとえば “mandatory training” や “mandatory vaccination” のように、個人の意思に関係なく従う必要がある状況で使われる。

この記事では、mandatory の意味・使い方・発音・語源・覚え方・例文までを詳しく解説し、この単語の正しい理解を深めていく。

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mandatoryの意味と使い方

mandatoryの意味

mandatory は形容詞であり、意味は主に「義務的な」「強制の」「必須の」である。

法律・制度・規則などによって「従わなければならないもの」を表すフォーマルな語であり、学校や職場、法的な文脈で頻繁に使われる。

✅ 形容詞:義務的な、強制の(required by law or rules; compulsory)

法律・規則・命令などによって「しなければならない」ことを表す。ルールに従わなかった場合、罰則や不利益がある場合が多い。

  • Wearing seat belts is mandatory in this country.
    (この国ではシートベルトの着用が義務付けられている。)
  • Attendance at the meeting is mandatory for all staff.
    (この会議への出席は全スタッフにとって必須です。)
  • The training is mandatory for new employees.
    (この研修は新入社員にとって必須である。)

 

mandatoryの使い方のポイント

📌mandatoryのニュアンス

「mandatory」は「義務のある」「強制の」と訳されるが、ネイティブが使うときには、「従わなければならないと正式に決まっている」という、法律・規則・制度に基づいた厳格な強制力を含んでいる。

たとえば、"Wearing seat belts is mandatory."(シートベルトの着用は義務です)という文では、「ルールだから必ず従わないといけない」という明確な強制性がある。

これは、単なる推奨(recommended)や努力義務(voluntary)とは異なり、違反すれば罰則や不利益があるような強い言葉である。

同義語には compulsory や obligatory などがあるが、mandatory は特に「上位の権限によって課された義務」というニュアンスが強い。

 

📌mandatory がよく使われるシーン

mandatory は以下のようなシーンで特によく使われる。

  • 法律・行政:
    → mandatory rules(義務的な規則)、mandatory sentencing(強制的な判決)
  • 教育:
    → mandatory courses(必修科目)、mandatory testing(義務テスト)
  • 企業・職場:
    → mandatory policies(必須の社内方針)、mandatory safety gear(安全装備の着用義務)
  • 健康・医療:
    → mandatory vaccination(ワクチン接種義務)、mandatory health check(健康診断の義務)

💡ポイント:
いずれも、「やる・やらない」の選択肢がない状況で使われるため、not optional(任意ではない)という意味が根底にある。

 

mandatoryの発音と読み方

発音記号とカタカナ表記

📌 発音記号:[ˈmæn.də.tɔː.ri](英) / [ˈmæn.də.tɔːr.i](米)
📌 カタカナ表記:マンダトリィ(アメリカ英語)/マンダトリー(イギリス英語)

発音のコツ

mandatory は4音節の単語で、アクセントは第1音節「man」に置かれる。語中の「-da-」は弱く曖昧母音(ə)になりやすく、語尾の「-tory」は英英では「トリー」、米英では「トリィ」とやや異なる。

  • 「man」は強く「マン」と発音(アクセントあり)
  • 「da」は曖昧に「ダ」または「デ」に近い音(弱く)
  • 「tory」は英:トリー/米:トリィ で滑らかに発音
    → 全体として「マン・ダ・トリィ(米)/トリー(英)」のリズムを意識すると自然に聞こえる

 

mandatoryの語源

📌語源

「mandatory」は、ラテン語の「mandare(命じる)」に由来する。

この「mandare」は「manus(手)」と「dare(与える)」の組み合わせで、「手に与える」「命じる」という意味を持っていた。英語では、ラテン語の「mandatum(命令)」から派生し、「mandatory(義務的な)」という形で使われるようになった。

📌関連語

  • command(命令する、指示する)
  • demand(要求する)
  • remand(差し戻す、再送する)

これらの単語は、「mandare(命じる)」に由来し、命令や要求に関連する意味を共有している。

 

mandatoryの覚え方(記憶術)

📖 ストーリー記憶術

✅「マスク着用が mandatory になった日」

ある日、校内放送で「今日から全員マスク着用が mandatory(義務)です」とアナウンスが流れる。生徒たちは驚きながらも、マスクをつけて静かに着席する。

→ 「強制される」「従わなければならない」という状況を思い浮かべることで、mandatory のニュアンスがリアルに記憶に残る。

🗣 語呂合わせ

✅「問答無用(もんどう=mand)で通(とお)る=mandatory」

→ 「問答無用で従わされる」「文句なしで守らないといけない」=強制感のある意味と語感をセットで覚えやすくする。

🖼 イメージ記憶

試験会場の壁に貼られた「携帯電話の電源OFFは mandatory」の注意書き

→ テストや公式な場面で、「必ず守らないと失格になる」といった強制的なルールの場面を視覚化することで、「逃れられない義務」という意味が定着する。

 

mandatoryを使った例文

mandatory は「義務的な」「強制の」という意味を持ち、法律・教育・ビジネスの文脈で広く使われる。

📌 基本的な例文(義務・強制の意味)

Wearing a seatbelt is mandatory in this country.
(この国ではシートベルトの着用が義務付けられている。)

Attendance at the orientation is mandatory for all new employees.
(オリエンテーションへの出席はすべての新入社員に義務付けられている。)

The new law makes helmet use mandatory for cyclists.
(新しい法律により、自転車利用者のヘルメット着用が義務化された。)

📌 よく使われるフレーズ・コロケーション

✅ mandatory training(必須研修)
All staff must complete the mandatory training by Friday.
(全職員は金曜日までに必須研修を修了しなければならない。)

mandatory attendance(出席義務)
There is mandatory attendance for tomorrow’s safety seminar.
(明日の安全セミナーは出席必須です。)

✅ mandatory requirement(必須条件)
A bachelor’s degree is a mandatory requirement for the position.
(その職には学士号が必須条件となっている。)

 

mandatoryの類義語と対義語

類義語と使い分けのポイント

mandatory は、「法律・規則・命令などによって義務づけられている」という意味を持つ形容詞である。似た意味の語も多いが、それぞれの語には微妙なニュアンスや使われる場面の違いがある。

compulsory(義務の、強制的な)

→ 特に教育・法律・規則などにおいて「本人の意思に関係なく行う必要がある」ことを指す。mandatory とほぼ同義だが、イギリス英語では compulsory の方が一般的。

例:Wearing a uniform is compulsory at this school.
(この学校では制服の着用が義務である。)

obligatory(義務的な、避けられない)

→ 義務・慣習・社会的圧力などによって「実質的に避けられないもの」を表す。mandatory よりも形式的でなく、柔らかい響きになることが多い。

例:Attendance at the meeting is obligatory for all members.
(会議への出席は全メンバーに義務づけられている。)

required(要求された、必要とされる)

→ 法的強制力というよりも、「ある条件を満たすために必要なもの」を表す。mandatory は外部の制度・権威による強制力がある一方、required は目的達成の条件としての義務を表す。

例:A passport is required for international travel.
(海外旅行にはパスポートが必要である。)

enforced(強制された、実施された)

→ 制度や法律が「実際に施行・強制されている」ことを強調する語。mandatory は「義務である状態」そのものだが、enforced はそれが「実行段階にある」点が異なる。

例:The new policy will be strictly enforced from next month.
(新しい方針は来月から厳格に施行される。)

 

対義語

mandatory の対義語は、「任意の」「選択できる」「強制されていない」といった自由度の高い状態を示す語である。

optional(任意の、選択可能な)

→ 最も代表的な対義語。強制されておらず、実施するかどうかを本人が選べる状態を意味する。

例:Participation in the workshop is optional.
(そのワークショップへの参加は任意である。)

voluntary(自発的な、任意の)

→ 本人の意思や善意に基づく行動を指し、mandatory の「義務・強制」とは反対の概念。社会貢献活動などでよく使われる。

例:She did voluntary work at a local shelter.
(彼女は地域の施設で自発的にボランティアをした。)

elective(選択できる、選択科目の)

→ 特に学校の「選択科目(elective course)」や、選択肢がある制度に使われる語。mandatory course(必修科目)との対比で使われることが多い。

例:History is a mandatory subject, but music is elective.
(歴史は必修科目だが、音楽は選択科目である。)

 

純日本人が間違えやすいポイント

純日本人が間違えやすいポイント

📌 mandatory =「強制的な」のニュアンスの誤解

mandatory は確かに「強制的な」と訳されるが、英語ではもっと丁寧で制度的な響きを持ち、「義務である」「規則上そう決まっている」といったニュアンスが強い。日本語の「強制的」よりも形式ばったニュートラルな印象。

❌ 誤解:mandatory = 無理やりやらされるような強制
⭕ 正解:Wearing helmets is mandatory for all construction workers.(ヘルメットの着用は建設作業員全員に義務付けられている)
⭕ 正解:This training is mandatory, not optional.(この研修は義務であり、任意ではありません)

📌「mandatory」と「mandate」の違いに注意

「mandatory」も「mandate」も、「義務」や「命令」に関わる語であるが、それぞれの文法的な役割が異なるため、使い分けには注意が必要である。

まず、mandate(動詞) は「命じる・義務づける」といった動作を表す。
次に、mandate(名詞) は「命令・方針・権限」そのもの、つまり命じられた内容を指す。
そして、mandatory(形容詞) は「義務のある・必須の」という性質や状態を表す語である。

たとえば、以下のように使い分けることができる。

  • The government mandates vaccinations.(政府が予防接種を義務づける)
  • This decision is based on a mandate.(この決定は命令に基づいている)
  • Vaccination is mandatory in public schools.(公立学校では予防接種が義務となっている)

 

まとめ

この記事では、英単語「mandatory(義務的な)」の意味、発音、語源、覚え方、使い方、例文、mandateとの違いについて詳しく解説した。最後にポイントをまとめよう。

✅ mandatory の意味

「義務的な」「必須の」「強制の」という意味で、法律・制度・規則に従う必要がある場合に使われる。

✅ 発音と語源

発音:[ˈmæn.də.tɔː.ri](英)/ [ˈmæn.də.tɔːr.i](米)
語源:ラテン語「mandare(命じる)」から。「manus(手)」+「dare(与える)」の組み合わせ。

覚え方

📖 ストーリー記憶:「マスク着用が mandatory になった日」
🗣 語呂合わせ:「問答無用(mand)で通る=mandatory」
🖼 イメージ記憶:試験会場の「携帯OFFは mandatory」の貼り紙

✅ よくある誤解

「mandatory = 無理やり」ではなく「制度上の義務」であり、mandate との使い分けも重要。

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