英単語ノートの作り方・覚え方|効果的な書き方と復習法

「英単語をノートに何度も書いているのに、なかなか覚えられない」
「単語・意味・例文のうち、どこまで書けばいいのかわからない」
そんな悩みはありませんか?
英単語ノートで大切なのは、覚えていない単語を選び、あとから隠してテストできる形にすることです。
この記事では、英単語ノートの作り方・書き方と、作ったノートを使って覚える方法を、学年・目的別の例とともに解説します。
英単語の覚え方を全体的に知りたい方へ
この記事では「ノートを使った覚え方」に絞って解説します。音読・例文・イメージ・語源・アプリなども含めて選びたい方は、英単語の効率的な覚え方7選も参考にしてください。
この記事の監修者:ウ メンシャン
慶應義塾大学卒。日・中・英のトリリンガル。IELTS 8.0、TOEFL 104、GRE 322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学等に合格実績を持ち、海外大学・大学院進学支援の株式会社MAGEEEK代表を兼任。IELTS公式(IDP)共催セミナー登壇。
本記事の作成・確認方法:監修者が英語学習での使いやすさを確認し、記憶に関する説明はRoediger & Karpicke(2006)、Dunloskyほか(2013)などの研究を参照しています。最終確認:2026年7月
ノートで英単語を覚えるのはなぜ効果的?3つの学習原則
ノートの効果は、使い方で決まります。
ポイントは、思い出して書く、答えを隠してテストする、時間を空けて再確認するという3つの使い方です。
この3つがそろうと、ノートは頼れる復習ツールになります。
見ながら写さず、思い出して書く
英単語を見ながら何度も書き写すと、手は動いていても、頭の中では答えを思い出していないことがあります。
スペルを覚えたいなら、まず単語を隠し、日本語の意味や音声を手がかりに書いてみましょう。
書いた後に正解と比べることで、どの部分を間違えたのかがわかります。
たとえば「necessary」なら、一度隠して書き、間違えた文字だけを確認すると、自分の苦手な箇所がはっきりわかります。
書いて覚える方法の向き・不向きについては、書いて覚える英単語のコツと落とし穴でも詳しく解説しています。
単語や意味を隠して、自分でテストする
ノートを見返すと「覚えたつもり」になりやすいため、単語か意味のどちらかを隠して答えてみることが大切です。
記憶に関する研究では、自分で思い出すテストを行うことが、その後の保持につながると報告されています。
英単語ノートでも、読む時間より「答える時間」を増やす意識を持ちましょう。参考:Roediger & Karpicke(2006)
テスト方法は、次の2方向を使い分けます。
- 英単語を見て、日本語の意味を答える
- 日本語の意味を見て、英単語を言う・書く
意味を理解したい場合は前者、英作文やスペル対策では後者も行うのがおすすめです。
時間を空けて、覚えていない語を再確認する
一度答えられた単語も、数日たつと思い出せなくなることがあります。そこで、日を空けてもう一度テストし、記憶が残っているか確かめます。
復習日は、テストの結果に合わせて調整するのが基本です。
最初は翌日、その後は数日後というように間隔を空け、すぐ答えられた語は次の復習を遅らせます。間違えた語は早めに再確認しましょう。
学習法を幅広く評価した研究レビューでも、練習テストと間隔を空けた学習は、さまざまな条件で活用しやすい方法として評価されています。参考:Dunloskyほか(2013)
覚えやすい英単語ノートの作り方・書き方
英単語ノートは、シンプルに始めるのが続けるコツです。
最初は単語・意味・復習欄の3つから始め、必要に応じて発音、品詞、例文、関連語などを加えます。
英単語ノートは、次の4ステップで作ります。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1.選ぶ | 意味やスペルをすぐに答えられない単語だけを選ぶ |
| 2.書く | 英単語・意味・復習チェックの3項目を書く |
| 3.足す | 必要な語にだけ、発音・品詞・例文などを加える |
| 4.整理する | 何度も間違える語は、理由・混同語・自作テストまでまとめる |
迷ったら、まずはステップ1・2だけで十分です。覚えにくい単語だけ、ステップ3・4へ進めましょう。
ステップ1:覚えていない単語だけを選ぶ
ノートへ残すのは、次のような語だけで十分です。
- 意味をすぐに答えられなかった単語
- 意味はわかるが、スペルを書けなかった単語
- 別の単語と混同した単語
- 問題集・長文・映画・仕事などで初めて出会った単語
- 知っている意味とは違う使われ方をしていた単語
数秒以内に答えられたかを基準にすると、あやふやな語まで見つけられます。
ステップ2:基本は「単語・意味・復習欄」の3項目
英単語ノートの最小構成は、次のとおりです。
| 英単語 | 意味 | 復習チェック |
|---|---|---|
| achieve | 達成する | 7/13 △ 7/16 ○ |
| available | 利用できる、手が空いている | 7/13 × 7/14 △ |
ノートの中央に縦線を引き、左側に英単語、右側に意味を書くと、片側を紙や手で隠せます。ノートを縦に折って使っても構いません。
1ページに書く語数は、5語や10語など、自分が一度にテストしやすい数にします。余白を残しておくと、後から例文や間違えた理由を追記できます。
ステップ3:必要な情報だけを追加する
基本の3項目で足りない場合は、目的に合わせて情報を追加します。
| 追加する項目 | 役立つ場面 | 記入例 |
|---|---|---|
| 発音・音声 | 読み方があやふやなとき | 音声を聞いた日、アクセント位置 |
| 品詞 | 文法問題・英作文 | achieve(動詞) |
| 例文・語法 | 使い方まで覚えたいとき | achieve a goal |
| 類義語・反意語 | 語彙を関連付けたいとき | available ↔ unavailable |
| 出典・場面 | 長文・映画・仕事で出会ったとき | 教科書p.42、会議資料 |
すべての単語にすべての項目を書くと、ノート作りに時間がかかります。
発音で間違えた語には音声情報、使い方を間違えた語には例文というように、覚えられない理由に合う情報だけを足しましょう。
ステップ4:覚えにくい単語は「苦手+α」でまとめる
何度も間違える語は、なぜ覚えにくいのかまで記録すると復習しやすくなります。
おすすめは、次の4項目です。
- 覚えたい単語
- 間違えた理由
- 混同した語・関連語
- 次に自分をテストする問題
たとえば「cattle」をほかの「牛」を表す単語と混同した場合、次のように整理できます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 覚えたい語 | cattle:家畜として飼われる牛の集合 |
| 苦手な理由 | cow、bull、calfとの違いがあいまい |
| 関連語 | cow:雌牛/bull:雄牛/calf:子牛 |
| 自作テスト | 「子牛」「雄牛」「牛の集合」をそれぞれ英語で答える |
この「苦手+α」型は、似たスペル、複数の意味、熟語、語形変化などを混同しやすい人に向いています。

cattleを「牛」を表す関連語(cow・bull・ox・calf)と一緒にまとめた実物ノート。間違えた理由ごと整理すると復習しやすくなります
英単語ノートを続けやすくする2つのポイント
色は「情報を見分ける道具」として2〜3色だけ使う
黒一色でも、隠してテストしやすい形になっていれば問題ありません。色分けは好みで取り入れましょう。
色を使う場合も、2〜3色程度に絞ります。たとえば、黒を本文、赤を間違えた箇所、青を補足情報にすると、後から見返しやすくなります。
品詞ごとに色を変える方法もありますが、色を塗ることに時間をかけすぎないようにします。
ノートの目的は、覚えていない語を見つけて、答えられるようにすることです。
よくある失敗と改善方法
| よくある失敗 | 改善方法 |
|---|---|
| 教科書や単語帳を全部写す | すぐ答えられなかった語だけを選ぶ |
| 英単語を見ながら何度も書く | 一度隠して書き、間違えた部分を確認する |
| 例文・語源・類義語をすべて書く | 覚えられない理由に必要な情報だけ加える |
| 作っただけで満足する | 復習日と○・△・×を記録する |
| 色や装飾に時間をかける | 色は2〜3色に絞り、テスト時間を優先する |
中学生・高校生・大学生・社会人向けの英単語ノート
英単語ノートに書く情報は、学年や目的によって変わります。
最初から情報を詰め込まず、今の学習に必要な項目を選びましょう。
自分に当てはまる項目から確認できます。
| 対象 | ノートに書く主な内容 |
|---|---|
| 中学生 → | 単語・意味・音声・スペルの復習結果 |
| 高校生 → | 品詞・語形変化・語法・例文 |
| 大学生 → | 目的・分野・単語に出会った出典 |
| 社会人 → | 仕事で出会った場面・そのまま使えるフレーズ |
中学生:単語・意味・音声・復習欄に絞る
中学生は、定期テストや高校入試で必要な基本単語を、正しく読んで書ける状態を目指します。
最初は次の4項目で十分です。
- 英単語
- 日本語の意味
- 音声を確認した印
- スペルテストの○・△・×
発音をカタカナだけで覚えると、実際の音とずれることがあります。教科書の音声、辞書、学習アプリなどで音を聞き、声に出してから書きましょう。
スペルは、日本語の意味を見て、英単語を見ずに書けるかどうかで確認します。
高校生:品詞・語法・例文を必要に応じて加える
高校生は、大学受験や英検に向けて、意味とあわせて文中での使い方まで確認します。
特に、次の情報が役立ちます。
- 品詞と語形変化
- よく一緒に使う語句
- 長文や問題集で出会った例文
- 間違えた選択肢や混同した単語
たとえば「appreciate」なら、「感謝する」という意味とセットで、感謝の対象となる行為や物事を後ろに置く語法まで確認します。
appreciate(動詞)
意味:感謝する、真価を認める
例文:I appreciate your help.
語法:appreciate+行為・物事
英検対策では、過去問や単語テストで間違えた語を集めてノートに入れるのが効率的です。
大学生:目的や分野ごとに出典を残す
大学生は、TOEIC、留学、研究、専門分野など、英単語を使う目的が分かれます。
単語と意味に加えて、「どの教材・授業・文章で出会ったか」を残しておくと、文脈ごと振り返れます。
revenue(名詞)
意味:収益
出典:ビジネス英語の授業
例文:The company reported high revenue this quarter.
関連語:profit(利益)/income(所得)
ジャンル別に最初からノートを分けすぎると管理が難しくなるため、まずは1冊に集め、ページ上部へ「TOEIC」「研究」「留学」などの印を付ける方法でも十分です。
社会人:仕事や資格で実際に出会った語を記録する
社会人の英単語ノートでは、仕事や資格学習で実際に必要になった語を優先します。
おすすめの記入項目は、次のとおりです。
- 単語・意味
- メール、会議、資料など、出会った場面
- そのまま使える短いフレーズ
- 自分が間違えた使い方
たとえば「coordinate」なら、「coordinate with the sales team」のように、仕事で使う形のまま記録します。
外出中はスマートフォンのメモへ仮保存し、繰り返し間違える語だけを紙のノートへ移してもよいでしょう。

英語ニュースで出会った単語を、使われていた文脈ごと記録した実物ノートの例
作った英単語ノートの使い方|テストと復習の回し方
英単語ノートは、書き終わったところがスタートです。
一度に確認する単語を決め、単語や意味を隠して答え、結果に応じて復習を繰り返します。
確認したい項目:
1回にテストする5〜10語を決める
作成したノートから、その日に確認する単語を5〜10語ほど選びます。
最初から1ページすべてをテストする必要はありません。短い時間で集中して答えられる量に絞ると、毎日続けやすくなります。
すでに○・△・×が付いている場合は、△と×の単語を優先して選びましょう。
単語と意味を隠し、両方向から答える
最初に英単語を見て、日本語の意味を答えます。次に英単語を隠し、日本語の意味を見て英単語を言う・書く方向でも確認します。
- 英単語 → 日本語の意味を答える
- 日本語の意味 → 英単語を言う
- 日本語の意味 → 英単語のスペルを書く
スペルまで覚えたい場合は、口頭で答えるだけで終わらせず、英単語を見ずに書けるか確認しましょう。
例文を記録している場合は、覚えたい単語を空欄にして答える方法も使えます。
She finally ______ her goal.(彼女はついに目標を達成した)
答え:achieved
例文ごと覚える方法については、例文で覚える英単語学習法でも解説しています。
発音まで確認したい場合は、答えた後に辞書や学習アプリの音声を聞き、自分でも声に出してみましょう。詳しい方法は、聞いて覚える英単語も参考にしてください。
テスト結果に○・△・×を付ける
テストが終わったら、結果を次のように記録します。
- ○:すぐ答えられた
- △:答えられたが迷った、スペルを一部間違えた
- ×:答えられなかった
「少し考えれば答えられた」という単語は、△にします。テストや会話で使える状態を目指すなら、数秒以内に答えられるかを基準にするとわかりやすくなります。
○の単語は次の復習までの間隔を延ばし、△と×の単語は早めに確認します。
時間を空けて、△と×を優先して再テストする
△と×の単語は、翌日や数日後にもう一度テストします。
○の単語も数日後に確認し、続けて正解できたら次の復習までの間隔を延ばしましょう。復習日は、単語ごとの結果に合わせて変えて構いません。
| 単語 | 最初のテスト | 次のテスト | その後 |
|---|---|---|---|
| achieve | × | 翌日に△ | 数日後に再確認 |
| available | ○ | 数日後に○ | 復習間隔を延ばす |
復習間隔の考え方は、分散学習の仕組みも参考にしてください。
英単語ノートとアプリをどう使い分ける?
ノートとアプリには、それぞれ得意なことがあります。
| 方法 | 向いていること | 使い方の例 |
|---|---|---|
| 英単語ノート | スペル、間違えた理由、関連語、例文の整理 | 何度も間違える語を「苦手+α」でまとめる |
| 学習アプリ | 音声確認、スキマ時間のテスト、復習管理 | 通学・通勤中に問題を解き、苦手語を見つける |
TANZAMでは、イラスト・音声・例文とともに英単語を確認し、クイズ形式で復習できます。
SRS(間隔反復)機能が忘れそうなタイミングで単語を再出題するため、ノートの弱点である「いつ・どの単語を復習するか」の管理を任せられます。
まずTANZAMで学習し、何度も間違える語や、スペル・使い方まで整理したい語だけをノートへ書く方法もおすすめです。
日々の学習と復習管理はアプリ、何度も間違える語の整理はノート、というように役割を分けると効率的です。アプリで苦手語を見つけ、ノートで間違えた理由を整理すると、それぞれの長所を生かせます。
英単語ノートに関するよくある質問
英単語ノートはどう作れば覚えやすいですか?
左側に英単語、右側に意味を書き、片側を隠してテストできる形にします。最初は単語・意味・復習欄だけで構いません。
覚えにくい語にだけ、品詞、例文、間違えた理由、混同した語などを追加しましょう。
英単語は何回書けば覚えられますか?
目安になるのは回数そのものより、「見ずに思い出せたか」です。
一度隠して書き、間違えた部分を確認すると、苦手を正確に把握できます。何も見ずに意味やスペルを答えられたら、その単語は卒業です。
ノートに書いているのに英単語を覚えられないのはなぜですか?
答えを見ながら写すだけになっている、作った後にテストしていない、知っている語まで復習している、といった原因が考えられます。
単語か意味を隠して答え、○・△・×を付けて、△と×だけを再確認してください。
英単語ノートに例文まで書くべきですか?
例文は、必要な単語にだけ書けば十分です。
使い方を間違えた語、英作文で使いたい語、意味だけでは区別しにくい語には例文が役立ちます。例文は長くせず、覚えたい使い方がわかる一文を選びましょう。
英単語は何色で書くと覚えやすいですか?
黒一色でも、隠してテストできる形になっていれば十分覚えられます。
色を使うなら、本文は黒、間違えた箇所は赤、補足は青など、2〜3色のシンプルなルールにすると見返しやすくなります。
英単語ノートはルーズリーフでもいいですか?
ルーズリーフでも構いません。ページを追加したり、試験・分野ごとに並べ替えたりしやすいのがメリットです。
一方で、紛失しやすいため、ファイルにまとめてページ番号や日付を付けましょう。学習順に振り返りたい人には、綴じたノートが向いています。
英単語ノートと単語カードはどう使い分けますか?
ノートは、例文・関連語・間違えた理由などをまとめるのに向いています。単語カードは、短い時間で何度も自分をテストしたい場合に便利です。
詳しい作り方は、英単語カードの作り方と使い方を参考にしてください。
英単語ノートとアプリはどちらが効果的ですか?
スペルや間違えた理由を整理したい場合はノート、音声確認やスキマ時間の復習にはアプリが向いています。
アプリで学習して苦手語を見つけ、繰り返し間違える語だけをノートへ書く併用方法もおすすめです。
【まとめ】英単語ノートは「書く量」より「思い出す回数」が大切
覚えやすい英単語ノートの基本は、次の3点です。
- 覚えていない単語だけを書く
- 単語か意味を隠して、自分で答える
- ○・△・×を付け、△と×を優先して再テストする
単語・意味・復習欄から始め、必要な語にだけ発音、品詞、例文、関連語を加えましょう。
何度も間違える語には、間違えた理由と混同した語を残す「苦手+α」型が役立ちます。
自分の学年や目的に合う形で、英単語ノートを「書くためのノート」から「思い出すためのノート」へ変えていきましょう。
ノート以外の方法も組み合わせて英単語を覚えたい方は、英単語の効率的な覚え方7選もあわせてご覧ください。
参考文献
Roediger, H. L., & Karpicke, J. D.(2006)“Test-Enhanced Learning: Taking Memory Tests Improves Long-Term Retention.” Psychological Science, 17(3), 249–255.
Dunlosky, J. et al.(2013)“Improving Students’ Learning With Effective Learning Techniques.” Psychological Science in the Public Interest, 14(1), 4–58.


