TOEIC単語の覚え方|600点・730点・800点以上を目指す語彙対策

TOEIC単語の覚え方 サムネイル

TOEIC対策を始めたものの、「単語帳を何周しても覚えられない」「問題に出ると意味が浮かばない」と悩んでいませんか?

TOEIC単語は、日本語訳の暗記に加えて、見た瞬間・聞いた瞬間に意味が浮かぶ状態まで仕上げることが大切です。

 

Part 1〜4では音を聞いた瞬間に意味が浮かぶこと、Part 5〜7では品詞・言い換え・文脈まで理解できることが求められます。

ポイントは、覚える順番と復習のやり方です。頻出語から始めて「思い出す練習」を中心にすれば、単語は着実に定着していきます。

600点、730点、800点以上では、優先したい語彙と覚える深さも変わります。

 

この記事では、TOEIC単語の効率的な覚え方を、1日の学習例、目標スコア別・Part別の対策、単語帳・アプリ・公式問題集の使い分けまで具体的に解説します。

 

この記事の確認方針

TOEICを日本で実施・運営するIIBCの公開資料と、検索練習・分散学習に関する研究を参照し、2026年7月19日にTANZAM編集部が内容を確認しました。学習量や復習日は、実践しやすい一例として示しています。

この記事の監修:ウ メンシャン

慶應義塾大学大学院修了。日本語・中国語・英語のトリリンガル。IELTS 8.0/TOEFL 104/GRE 322を取得し、コロンビア大学・ペンシルバニア大学などに合格。IELTS共同運営機関のIDP Educationとの共催セミナーに登壇。英単語学習と各種英語試験(英検・TOEIC・TOEFL・IELTS)を専門領域として、本記事の内容を監修しています。

内容確認日:2026年7月19日

TOEIC単語の効率的な覚え方|5ステップ

TOEIC単語を覚えるときは、まず頻出語を広く確認してから、苦手な語に時間を集中させるのがポイントです。

 

覚える深さは、語の重要度によって変えるのが効率的です。TOEIC L&Rで優先したい内容を整理すると、次のとおりです。

先に身につけること必要な語だけ追加すること
英単語を見て意味が分かる日本語から英単語へ訳す
音を聞いて意味が分かるスペルを正確に書く
品詞・言い換え・よく使う組み合わせを見分ける詳しい語源や関連語まで調べる

 

スペルや語源は、似た語を混同するときや、Part 5で品詞を見分けたいときなど、間違える理由に合わせて追加しましょう。

 

ステップ1:目標スコアに合う頻出語を選ぶ

まず、今の実力と目標スコアに合う範囲を決めます。TOEICで出会う可能性の高い語から優先しましょう。

IIBCが2026年に発売した『公式TOEIC Listening & Reading 英単語』も、過去に出題されたテスト問題から頻出の1,800語句を抽出し、頻出順に学べる構成です。基本語1,200語、上級語300語、コロケーション300語句に分かれています(IIBC公式発表)。

 

TOEICでは、会議、求人、注文、配送、出張、予約など、仕事や日常に近い場面が扱われます。

単語を選ぶときも、次のような場面を意識すると整理しやすくなります。

場面語彙・表現の例
会議・予定agenda、attend a meeting、reschedule
求人・採用applicant、qualification、position
注文・配送order、shipment、delivery
出張・予約itinerary、make a reservation、accommodation
契約・請求contract、invoice、payment

 

使う単語帳を比較したい方は、TOEIC単語帳おすすめも参考にしてください。最初は目標に合うものを1冊選べば十分です。

 

ステップ2:1周目は暗記せず、○・△・×に分ける

1周目の目的は、語の仕分けです。英単語を見て意味を考え、次の3つに分けます。

判定状態次回の扱い
2〜3秒ほどで意味が出る復習間隔を空ける
分かるが迷う、意味があいまい翌日もう一度確認する
×意味が出ない、別の語と混同する当日と翌日に優先して復習する

 

2〜3秒は、TOEICで必要な反応速度を意識した実践上の目安です。

少し考えれば分かった単語も、リスニングや時間制限のある長文では使えない可能性があるため、△にしておきましょう。

知っている語まで何度も読み直すより、△と×を見つける方が、次回の復習を効率化できます。

 

ステップ3:答えを隠して思い出す

単語帳を眺めるだけの学習は、「見たことがある」という感覚で止まりやすくなります。

答えを見る前に、自分の記憶から取り出す時間を作りましょう。

 

TOEIC L&R対策では、次の3方向でテストします。

  1. 英単語→意味:文字を見て、すぐに意味を答える
  2. 音声→意味:単語や例文を聞き、文字を見ずに意味を取る
  3. 例文→使い方:文中の意味・品詞・よく一緒に使う語を確認する

 

答えを思い出すテストを取り入れた学習は、読み返すだけの場合と比べて、時間が経った後の記憶保持に有利であることが報告されています(Roediger & Karpicke, 2006)。

TOEIC L&Rは選択式の試験なので、まずは、文字と音のどちらからでも意味が浮かぶ語を増やしましょう。

ただし、品詞を見分けたい語や、似た綴りを混同する語は、必要に応じて書いて整理して構いません。

詳しくは書いて覚える英単語の効果と注意点で解説しています。

 

ステップ4:△と×だけ、時間を空けて復習する

単語は、少し時間を空けてもう一度思い出せて、はじめて定着したと判断できます。

復習日は、次を一例にしてください。

判定復習の例
×当日→翌日→3日後→1週間後
翌日→3日後→1週間後
数日後に再確認し、正解が続けば間隔を延ばす

 

この日程は目安です。×が続く語は早めに、○が続く語は遅めに確認し、自分の結果に合わせて調整します。

学習法を比較した研究レビューでも、練習テストと学習間隔を空ける方法は、有効性の評価が高い学習法とされています(Dunlosky et al., 2013)。

 

ステップ5:公式問題集で実際の出方を確認する

単語帳やアプリで意味を答えられたら、公式問題集の音声・本文・選択肢でも理解できるか確認します。

確認場所見るポイント
Part 3・4音声で聞いた瞬間に意味が出るか
Part 5意味に加えて、品詞・語法・コロケーションまで判断できるか
Part 6・7メール・広告・案内文などの文脈で意味を取れるか
設問・選択肢本文とは違う表現へ言い換えられていないか

 

公式問題集で意味が出なかった語は、単語帳やアプリの苦手リストへ戻します。

単語帳→テスト→音声・例文→公式問題集→苦手語の再復習という循環ができると、単語を「覚えたつもり」で終わらせにくくなります。

実例|availableを覚える場合

  1. 意味を思い出す:availableを見て「利用できる・空いている」と答える
  2. 音を確認する:文字を見ずに音声を聞き、意味が浮かぶか試す
  3. まとまりで覚える:available seats(空いている座席)、available online(オンラインで利用できる)を確認する
  4. 問題で確かめる:公式問題集の会話や案内文でも意味を取れるか確認する
  5. 再テストする:迷った場合は△にして、翌日もう一度思い出す

 

1日20分で進める学習例

毎日まとまった時間を取れない場合は、次のように分けてみましょう。

最初の5分|思い出す

前日の△・×を、答えを隠して再テストする

次の10分|仕分ける

新しい30〜50語に触れ、○・△・×に分ける

最後の5分|確かめる

△・×の音声と例文を確認する

 

30〜50語は、新しく触れて仕分ける語数です。負担が大きければ20語から始め、慣れたら増やしてください。

 

600点・730点・800点以上|目標スコア別の語彙対策

TOEICでは、「何語覚えれば必ず何点」という公式基準はありません。

目標スコアは、覚える単語の数と、どの状態まで使えるようにするかを決める目安にしましょう。

 

IIBCと筑波大学の調査では、調査対象となった公式TOEIC L&R問題集1〜8の語彙に対し、中高英語教科書で使われる語彙が約71%のカバー率を示しました。

TOEIC対策でも、基本語彙の習熟が重要であることが示されています(IIBCの語彙調査)。

600点を目指す

優先:中高基礎+TOEIC頻出語

見て・聞いて意味が分かる状態へ

重点:Part 1・2・5 詳しい対策を見る →

730点を目指す

優先:言い換え・ビジネス文書語彙

本文と選択肢を結び付ける

重点:Part 3・4・7 詳しい対策を見る →

800点以上を目指す

優先:語法・多義語・コロケーション

文中で瞬時に処理できる状態へ

重点:Part 5・6・7 詳しい対策を見る →

 

600点|基礎語彙を見て・聞いて分かる状態にする

600点を目指す段階では、難しいビジネス用語を増やす前に、中学〜高校基礎レベルの単語を取りこぼさないことが大切です。

meeting、customer、order、schedule、reportなど、TOEICで見かけやすい基本語を、文字と音の両方から理解できる状態にします。

特にPart 1・2では、考えている間に音声が先へ進みます。単語は、聞いた瞬間に意味が浮かぶかまで確認しましょう。

 

730点|言い換えと長文語彙を増やす

730点を目指す段階では、単語帳の日本語訳に加えて、本文・設問・選択肢の言い換えを確認します。

表現言い換え例
purchasebuy
assisthelp
postponeput off
complimentaryfree of charge

 

単語帳で意味を覚えた後、公式問題集のPart 3・4・7で、同じ内容が別の表現へ言い換えられていないか確認しましょう。

 

800点以上|コロケーションと処理速度を高める

800点以上を目指す場合は、語彙を増やすことに加えて、知っている語を文の中で素早く処理する力が重要になります。

次のような、よく一緒に使われる表現をまとまりで確認します。

  • make a reservation(予約する)
  • submit a report(報告書を提出する)
  • meet a deadline(締め切りに間に合わせる)
  • be eligible for(〜の資格がある)
  • comply with regulations(規則を順守する)

Part 5では語法やコロケーション、Part 7では多義語や文脈、Part 3・4では音から意味を取る速さも確認してください。

 

Part別|TOEIC単語で覚えるべきポイント

TOEIC単語は、Partによって意識するポイントを変えると効率よく覚えられます。

Part必要な語彙力学習方法確認例
Part 1・2音からすぐ意味を取る文字を見ずに単語・短文音声を聞く人物・物・動作・予定
Part 3・4会話・説明と選択肢の言い換え音声の後にスクリプトと選択肢を比較purchase ↔ buy
Part 5・6品詞・語法・コロケーション正解の語と前後の語をあわせて確認apply/applicant/application
Part 7文書語彙・多義語・言い換え本文と設問・選択肢を対応させるメール・広告・求人・請求書

 

Part 1〜4で聞き取れなかった語は、文字を見て終わらせず、もう一度音声だけで確認します。

Part 5〜7で詰まった語は、日本語訳に加えて、品詞、前後の語、文書の場面まで記録しましょう。

 

たとえばorderは、「注文」「命令」「順序」など、文脈によって意味が変わります。

このようにPart別に確認すると、「単語帳では分かるのに、本番形式では分からない」という状態を減らせます。

 

 

TOEIC単語帳・アプリ・公式問題集の使い分け

単語帳、アプリ、公式問題集は、それぞれ役割の異なる道具です。同じ作業を重ねず、次のように使い分けましょう。

教材主な役割使い方注意点
単語帳頻出語と学習範囲を決める○・△・×を付けて仕分ける何冊も並行しない
アプリ想起テスト・音声・復習管理移動中に△と×を反復する眺めるだけにしない
公式問題集文脈・言い換え・実際の出方を確認間違えた語を復習リストへ戻す最初から問題演習だけに頼らない

 

単語帳を選ぶ場合は、現在のスコア・目標スコア・音声の有無を確認します。

2026年発売の『公式TOEIC Listening & Reading 英単語』は、書籍版と公式アプリ版があり、1日20語ずつ90日で学べる構成です。

ほかの教材も含めて比較したい方は、TOEIC単語帳おすすめをご覧ください。

 

アプリは、答えを隠したテスト、音声確認、苦手語の抽出と相性がよい道具です。

英単語アプリ全体を比較したい方は、英単語帳アプリおすすめ12選も参考にしてください。

 

3つの教材を、この順番で循環させる

1.単語帳

頻出語と学習範囲を決める

2.アプリ

答えを思い出し、音声を確認する

3.公式問題集

文脈・言い換え・実際の出方を確かめる

分からなかった語は、単語帳・アプリの苦手語へ戻す

TANZAMを使う場合の学習例

TANZAMでTOEIC対策の単語をイラスト・音声・例文と一緒に学ぶ → クイズ形式で意味を思い出す → 公式問題集で実際の出方を確認する → 間違えた語を再び復習する、という流れで使えます。

 

TANZAMは、復習タイミングの管理やスキマ時間の反復を補えます。

あわせて公式問題集で音声・文脈・言い換えを確認すると、本番形式まで対策がつながります。

 

 

TOEIC単語が覚えられない5つの原因と対策

単語が覚えられないときは、記憶力よりも学習のやり方を確認してみましょう。

覚えられない原因改善方法
日本語訳だけを読んでいる場面・例文・多義語も確認する
音声を聞いていない文字を見ず、音声から意味を答える
単語を眺めているだけ答えを隠して思い出すテストを入れる
公式問題集で確認していないPart別の実際の出方と言い換えを見る
全単語を毎回復習している△と×を優先し、○の間隔を延ばす

 

特に多いのは、「何度も見たから覚えた」と判断してしまうケースです。覚えたかどうかは、答えを自力で取り出せるかで判断しましょう。

単語帳を開いたら、説明を読む前に意味を答える、音声を再生したら文字を見る前に意味を考えるなど、短いテストを入れましょう。

 

また、すべての語を同じ回数だけ復習すると、学習時間が足りなくなります。

○が続く語は復習間隔を延ばし、混同する語や音で分からない語に時間を使ってください。

英単語が覚えられない原因をさらに詳しく知りたい方は、英単語が覚えられない理由と対策も参考にしてください。

 

 

TOEIC単語に関するよくある質問

TOEIC単語は1日何語覚えればよいですか?

初心者は、新しく触れる語を1日20〜50語程度から始めると進めやすいでしょう。その日は○・△・×に分けるところまでで十分です。翌日以降に△と×を復習します。

IIBCの『公式TOEIC Listening & Reading 英単語』は1日20語・90日という学習設計です。確保できる時間や教材の語数に合わせて調整してください。

 

TOEIC単語帳は何周すればよいですか?

周回数は目安にとどめ、1周目は○・△・×への仕分け、2周目は△と×の想起テスト、3周目以降は音声・例文・公式問題集で確認します。

同じ単語帳を3周しても、意味を見ながらの読み返しは定着しにくいため、「答えを見る前に思い出せたか」で判断しましょう。

 

TOEIC単語は書いて覚える必要がありますか?

TOEIC L&Rでは、英単語を見て・聞いて素早く意味を取る力を優先します。書き取りは、つづりを問われる場面に絞れば十分です。

ただし、似た綴りの区別、品詞、接頭辞・接尾辞などを整理したい場合には、必要な語だけ書く方法が役立ちます。

 

1か月でTOEIC単語を覚えられますか?

1か月で頻出語へ一通り触れることはできますが、すべてを完全に定着させる期間とは考えない方が現実的です。

  • 1週目:単語を○・△・×に分ける
  • 2週目:△と×を中心に、意味を思い出す
  • 3週目:音声・例文・コロケーションを確認する
  • 4週目:公式問題集で実際の出方を確認する

試験直前でも、新しい難語を増やし続けるより、頻出語と苦手語を使える状態にすることを優先しましょう。

 

TOEIC単語は何語くらい必要ですか?

TOEIC公式は、600点・730点・800点などのスコアごとに必要な単語数を定めていません。

語数の目安とあわせて、頻出語を文字と音から素早く理解できるか、長文の文脈や言い換えでも意味を取れるかが重要です。

 

TOEIC単語はアプリだけでも覚えられますか?

アプリは、想起テスト、音声確認、スキマ時間の復習に向いています。ただし、アプリで意味を答えられても、公式問題集の会話や長文では意味が取れないことがあります。

アプリで頻出語を学び、公式問題集で実際の出方を確認する組み合わせがおすすめです。

 

TOEIC単語帳は何冊必要ですか?

最初は1冊で十分です。何冊も並行するより、目標スコアに合う単語帳を1冊選び、△と×が減るまで繰り返します。

基本語彙を終えた後に、上級語、コロケーション、Part別の弱点など明確な不足が見つかった場合のみ、2冊目を追加しましょう。

 

まとめ|頻出語を思い出し、音と文脈で確認しよう

TOEIC単語の覚え方で大切なのは、必要な語を、本番形式で理解できる状態に仕上げることです。

  1. 目標スコアに合う頻出語を選ぶ
  2. ○・△・×に分ける
  3. 答えを隠して思い出す
  4. △と×を時間を空けて復習する
  5. 公式問題集で実際の出方を確認する

600点を目指す人は中高基礎とTOEIC頻出語、730点を目指す人は言い換えと長文語彙、800点以上を目指す人はコロケーションと処理速度を意識しましょう。

 

単語帳で学習範囲を決め、アプリで音声・想起・復習を補い、公式問題集で文脈を確認する。

この循環を作ると、単語を覚えたつもりで終わらせにくくなります。

英単語学習の仕組みを広く知りたい方は、英単語の効率的な覚え方7選もあわせてご覧ください。